今、アメリカでは、MBAよりMFAが注目されつつあり、給与も待遇もMBAを持っているよりMFAを持っている人の方が圧倒的に高くなっているそうです。
MBAは分かりますよね。Master of Business Administration 経営修学士を言い、日本の大学でも英語で授業がされていて知り合いも何人か取得しています。今、八村塁選手で話題のNBAとは違いますので、念のため。
では、「MFA」って何でしょうか?
「MFA」は、Master of Fine Arts で、「美術学修士」のことになります。
では、何故、今、「ビジネスにアート」なのでしょうか。
現代は、今後の方向性を読むには非常に困難な時代であるが故に、全く新しい発想等を有する人を企業は欲していて、この「ゼロから1を生み出す」人こそが、MFAだと考えられるようになったからなのです。
そもそも絵を描くことは「すべてのクリエイティブの源」になっていると言われています。
絵を描くことは、「感性や感覚をつかさどる右脳と論理をつかさどる左脳を統合した調和のとれた能力が必要」とされており、絵を描くことで「右脳と左脳のバランスを活かした全体的な思考能力」と「新しいものを発想していく能力」、そして「ものごとを俯瞰して捉え調和のとれた思考能力」を高めることが出来ると言われています。
元々、アートと経営は繋がっていて、例えば、ルイ・ヴィトンは表参道、シャネルとエルメスは銀座のそれぞれ旗艦店には必ずギャラリースペースが設けられていたり、出光、ブリジストン、サントリーといった企業には創業者が設立した美術館があり定期的に展覧会を催していますが、これはアートを通じてクリエイティブな感覚をもって新しい事業に進み出た根幹を示しているものでもあります。
経営とアートの関係は、「新しい価値の創造」、「調和とバランス」、「時代を読み取る」の3つがあるとも言われています。
例えば、iPhoneは既存の携帯電話の課題を解決して出来たものではなく、新たな価値の創造で出来たものであり、アート=ゼロイチ(ゼロから1を生み出す)の代表例と言われています。
こうした中、多くの企業が社員教育の一環として「アート」研修を取り入れています。
アートは「創造性の後押し」と「直観とビジョンを生み出し」ます。サラリーマンにこうした感性を教育して育つかと言えば難しいとは思いますが、企業研修の主体となりつつあります。
これまで単に趣味でアートを楽しんでいた方にとっては、アートに触れることがビジネスでも役に立つということとなれば、実益も兼ねることになります。
また、趣味ではない方もアートに興味を持つうえでのきっかけになるのではないでしょうか?
半信半疑の方は、以下の本を読んでみるといいかもしれません。
蛇足で恐縮ですが、私ことネクタイ派手男は学生の頃、美術の成績はいつも5でした(笑)
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