アート

【ひかるの正方形レポート】元祖KAWAIIの世界へ。『大正モダーンズ展』千代田区立日比谷図書文化館

心が乙女の方必見。大正モダーンズ展には、大正から昭和にかけて流行した芸術・ファッション・暮らしなど、今もなお人々を魅了し続ける独創的なワールドが広がっている。

東京メトロ日比谷線「霞ヶ関」から徒歩3分。日比谷公園の緑の中を歩いて行くと三角形の個性的な建物が見えてくる。目に前に立つと、今にも三角形の角の部分が迫ってきそうな視覚的にも非常に面白いデザインで、建物内はどうなっているんだ?と、色々と気になってしまう建物だ。

そんな個性的な建物内で開催されている『特別展 大正モダーンズ ~大正イマジュリィと東京モダンデザイン~』。
特別展示スペース自体は広いとは言えないが、誰もが目にした事がある竹久夢二のデザインはもちろん、日本で最初のグラフィックデザイナーと呼ばれる杉浦非水など、著名な画家が手掛けた作品が多く展示されている。

日比谷図書文化館外観と見ていて楽しい展覧会フライヤー

この色は何色?

花や木、小鳥や蝶々、幾何学模様たちが、

赤でも無く、オレンジでも無い「なにか。」
黄色でも無く、レモン色でも無い「なにか。」
緑でも無く、黄緑色でも無い「なにか。」

そんな絶妙な優しい色合いで描かれている。
この色や模様に癒される自分がいる。
優しい中にもとてもエネルギーがあり、色の力というものを感じる。

背中で語る、小林かいちが描く女性

完全に個人的な意見だが、杉浦非水の描く女性は目に力があり自信を持っていそうで、竹久夢二の描く女性は儚い中にも余裕を感じ、高畠華宵の描く女性は少し中性的で憧れのマドンナ感…とそれぞれ、どの女性も魅力的だ。

中でも心をつかまれたのが小林かいちが描く女性だ。
うつむき、悲しむ、哀愁漂う後ろ姿の女性の絵を見たとき、「何があったのだろう」とこの女性のストーリーを想像してしまった。大事な人を失ってしまったのか、恋が終わってしまったのか、はたまた計算高く気を引くための演出なのか…そんな事を一枚の絵はがきを見て想像してしまうのだ。時代を超えて、小林かいちの策略にはまってしまっているような気がしないでもない。

モダンデザインと音楽

第一次世界大戦後の好景気には、演劇・映画・音楽が盛んになり、それらをさらに華やかに演出したモダンなポスターやパンフレットのデザインたち。
この展覧会では、大正モダーンズという企画展に合わせたクラシック音楽が流れている。
当時の様子が目の前に広がってきそうなとても心地よい音楽とともに作品を楽しむ事ができる。
モボ(モダンボーイ)、モガ(モダンガール)が歩いてきそうだ。

展示されていた音楽雑誌は一際モダンなデザインで、とても洗練された雰囲気だった。
「これを読んだらカッコよくなれそう。」
そんな思いにもなる、いかした表紙がガラスケース内にずらーっと並んでいる。

改めて感じる。「新しい」デザイン

本、雑誌、絵はがき、広告と西洋の文化が混ざりながらも日本ならではの色合いやデザインが生み出された時代。数十年、もはや100年目のデザインを見て「新しい」と感じてしまう。

私たちはきっと、この時代ならではの世界観、デザインにこれからも憧れ続けるのだろう。

心惹かれ、想像し、目に焼き付く…そんなときめく1枚に出会える大正モダーンズ展。

平日は夜20時までなので、乙女な気持ちになりたい女性はぜひ会社帰りに足を運んでみてはいかがだろうか。

『大正モダーンズ』展は8月7日(火)まで

【展覧会情報】
『特別展 大正モダーンズ ~大正イマジュリィと東京モダンデザイン~』
会期:2018年6月8日(金)~8月7日(火)
観覧時間:平日 10:00~20:00、土曜 10:00~19:00、日曜・祝日 10:00~17:00(入室は閉室の30分前まで)
会場:千代田区立日比谷図書文化館 1階特別展示室
観覧料:一般300円、大学・高校生200円
※千代田区民、中学生以下、障害者手帳などお持ちの方および付き添いの方1名無料
主催:千代田区立日比谷図書文化館
監修:山田 俊幸
協力:大正イマジュリィ学会
音楽協力:高野麻衣
企画協力:キュレイターズ
公式ホームページ:https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/hibiya/

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