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上野で昆虫採集!? “昆活”マイスターが盛り上げる!特別展「昆虫」

ファミリー向けの夏の大型イベントといえば、人気が高いのは「恐竜」と「昆虫」がすぐに思い浮かびます。この夏、恐竜は映画「ジュラシック・ワールド 炎の王国」公開されたり、“恐竜博”を関したさまざまなイベントが開催されていますが、昆虫だって負けてはいません。昆虫は昔からデパートなどのイベントの定番と相場が決まっていましたが、このところ、よりマニアックなイベントもあるようです。

その背景には、昆虫=子どもの遊び、というところから、大人のための壮大な趣味、そうした趣味の市場に向けた昆虫ブリーディングをビジネスとするところまで、昆虫を取り巻く環境の変化にあるようです。

昆活マイスターとしてオフィシャルナビゲータを務めている、なぜか子ども姿がしっくりくる香川照之さん。殺虫剤のCMでもおなじみだから?

数ある「昆虫展」の中でもっとも注目されているのが、国立科学博物館で開催中の『特別展 昆虫』です。サイエンスをテーマとした “かはく” ですが、意外なことに特別展として単独で「昆虫」をテーマに取り上げるのは開館以来120年間で初めての試みなのだそうです。「昆虫」をかはくがどう取り上げたのか、本展の魅力や見どころをご紹介します。

巨大なハチやチョウにびっくり!

思わず言葉を失うほどのどデカさ!

会場に入ってまず目を奪われるのが、広々とした大きな空間に展示された5体の巨大な昆虫模型です。ホームセンターの殺虫剤コーナーに行くと、大きなビニル製のハチやゴ●ブリのディスプレーを見かけますが、そんなレベルの大きさではありません。「ハチ」「セミ」「クモ」「クワガタ」「チョウ」など、普段、頻繁に見かける昆虫が、ありえない位ドデカイ模型として眼前に現れます。

こんなハチがいたら、刺される前に失神しそう。

このクワガタに背に乗って、虫の世界を探検できたら…。

本展のために細部まで作り込まれたクオリティの高い巨大模型は、記念写真にピッタリ。写真を撮りまくって、インスタにアップすれば、話題になること請け合いです。ですが、本展の展示はこのあとが本番。記念写真を撮ったら、ディープな昆虫の世界へと飛び込んでいきましょう。

夏休みの自由研究から最先端科学の話題まで

冒頭が度肝を抜く展開だったためか、よりエンターテインメントな展示が続くのかと思えば大違い。ここは “かはく”。奇をてらわない「正統派」な展示が続きます。昆虫の体の構造、各器官の特徴、多様性や進化の歴史など、昆虫に関する基本的な話題が、「科学的に」しっかり掘り下げられています。最先端のCG映像をはじめとした数々の映像資料、立体模型や膨大な標本類、マンガでの解説など、バラエティに富んだ切り口で、大人から子供まで直感的に楽しめるように工夫されています。

4コママンガでわかりやすく昆虫の特徴を解説。思わずじっくり見入ってしまいます。

厳しい生存競争を生き抜くため、昆虫達が身につけている様々な「擬態」を解説。興味をひかれる写真と解説を組み合わせた特徴あるパネル展示が印象的です。

人間社会の生活空間の中で、環境ごとに様々な昆虫が生息していることを示す解説。小学生が描いたような素朴な水彩画風の背景が、親しみやすさを醸しています。

いずれの解説パネルも理解しやすく工夫されていますが、実は読み込んでいくと、とても難解な内容で、最先端の研究成果がしっかりと提示されていることがわかります。

最先端の研究成果や科学界の最新ニュースも「コラム」としてしっかりカバー。

小学生の夏休みの自由研究にも使えるネタから、最先端の研究成果を踏まえたアカデミックな話題までカバーしており、最先端科学に造詣の深い大人でも二度、三度とリピートできるだけのハイレベルな情報量。これは、さすがのかはく。科学博物館としての矜持を感じました。

昆虫の多様性を意識させられる標本数

何よりも度肝を抜かれたのが、とにかくすごい物量の標本の数です。世界中から集められた、ありとあらゆる種類の昆虫標本は、およそ100万種存在するとされる昆虫の生態の「多様性」を否が応でも意識させられます。普段、私達が日常、生活する空間ではお目にかかれない、大小様々な珍しい昆虫を見ているだけで、あっという間に時間が過ぎていきます。そして、その中でもハイライトとなるのが、日本でも屈指の昆虫標本の収集家たちが生涯をかけて築き上げた昆虫コレクションの展示です。

一つのケースに、世界中から集められたチョウの仲間が、大きさの順に時計回りに並べられている。「種」の多様性を感じさせる工夫された展示。

このスペースだけで5万匹以上の昆虫が並んでいます。

息が詰まりそうなほどの数の昆虫の標本箱が整然と並び、それらが両壁にぎっしり敷き詰められた展示はまさに圧巻! どれだけの時間と労力をかけて集められたのでしょう? その貴重なコレクションからは、収集家の並々ならぬ情熱が感じられます。

一つの標本箱に整然とならんだ同種の昆虫たち。ここまで収集するのにどれくらいの時間と労力がかかっているのか…。気が遠くなります。

昆活マイスター香川照之さんの音声ガイドは「蝶〜!」おすすめ

本展にご興味を持たれた方なら、俳優の香川照之さんが、夏休みの子どものような姿をして、カブトムシを片手に「昆活しようぜ!」を語りかけている本展のポスターやチラシをきっとにどこかで目にしたはず。

香川さんといえば、超人気の俳優、歌舞伎役者ですが、郊外で昆虫採集に悪戦苦闘する様子をコミカルに伝える、NHK Eテレの科学番組「香川照之の昆虫すごいぜ!」でのカマキリ先生が一部で大変な話題になっています。香川さんが番組内で見せた熱い昆虫愛とわかりやすいコミカルなパフォーマンスが評価されてか、本展では「“昆活”マイスター」としてのオフィシャルナビゲーターを務めており、音声ガイドにも起用されています。

チラシのあのすさまじいビジュアルのインパクトから、「これはやってくれるに違いない!」と期待していましたが、香川さんの音声ガイドは最高!必聴です。展示が若干難しいところがある分、音声ガイドは思いっきりエンタメ路線。館内の音声ガイド表示にしたがって再生ボタンを押すと、毎回、「蝶~~~!」というすさまじいハイテンションの掛け声とともに、香川さんが難しい展示内容をわかりやすく解説してくれます。

“昆活”マイスター、香川さんのハイテンション音声ガイドは必聴!

この際恥ずかしさは捨てて、童心に帰って「昆活」を!

音声ガイドを借りると、専用の「昆活キャップ」がもらえます(なくなり次第終了)。これをかぶって、会場を回れば、ますます楽しい時間がすごせるはずです。

自分の好きな昆虫で「野球の打順」や「サッカーのスタメンオーダー」を組むなど、香川さんご自身が考案した、昆虫愛あふれる独自の企画も展示されています。

おみやげのオススメは「コオロギスナック」!!!

本展はグッズコーナーも充実。数あるオススメの中から特に注目なのが、定番ではありますが、なんと言っても「展覧会図録」です。展示内容に忠実にしっかりまとめられた堅実な内容はもちろん、文章は読みやすく、写真が満載されており、わかりやすい充実した内容です。展覧会のふろくの位置付けのレベルを遥かに超え、一冊の読み物として非常に完成度の高い【図鑑】に仕上がっています。昆虫好きなら「永久保存版」として購入はマストです!

これはもうほぼ【図鑑】。展覧会図録は昆虫展のマストアイテムです。

グッズコーナーにうず高く積まれたお菓子も注目です。大型の企画展では有名な和菓子店や洋菓子ブランドによる会場限定商品が用意されることがありますが、多くはクリアファイルなどの文具系が主流。そんな中、本展では「お菓子」が主役! スナック菓子やチョコレート菓子などを中心に10種類ほどの「オリジナルお菓子」が用意されています。

その中でもオススメは虫かごが入れ物になった「虫かご入り 昆虫おかき」。食べ終わったあと、虫かご容器を即日昆虫採集へと実戦投入できるなど、まさに展覧会のキャッチフレーズ「昆活しようぜ!」を体現したようなおみやげです。そして、なんと言っても話題性満点なのが、食用コオロギが入った「未来コオロギスナック」です。ネットでもいちばん反響が高かったお菓子です。もちろん、ジョークではなく、栄養価の高さは国際的に評価されているもので、大真面目なお菓子です。

グッズコーナーのど真ん中に陣取る、存在感満点の「オリジナルお菓子」コーナー。

虫かごも昔ながらのスタンダードなデザインです。

最後に「未来コオロギスナック」を食べて「昆活」完了です!

かはく(国立科学博物館)らしく、昆虫に関する様々なトピックがバランス良く展示され、子どもから大人まで幅広く楽しめる本展。夏休み期間中の混雑を見越してか、通路は比較的ゆったりとってあり、ある程度の混雑していてもスムーズに楽しむことができそうです。館内は「写真撮影OK」(一部の映像資料を除く)ですので、撮影も含め、ぜひ、上野で「昆活」を満喫してください。

【展覧会情報】
特別展「昆虫」
会場:国立科学博物館
会期:2018年7月13日(金)~10月8日(月・祝)
入場料(当日):一般・大学生1600円/小・中・高校生600円
公式サイト:
Official HP:http://kahaku.go.jp
Twitter:https://twitter.com/konchuten

【番組情報】
「香川照之の昆虫すごいぜ!」(NHK Eテレ)
https://www.nhk.or.jp/school/sugoize/

かるび

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メーカー、IT企業で勤務後、41歳にして1年間のサバティカル休暇へ突入。現在は、ブロガー&Webライターとしてアートや映画について主催ブログ「あいむあらいぶ」(http://blog.imalive7799.com/)にて日々見聞きした出来事を書き綴っています。

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