伝統芸能

楽しみながら学べる落語会!「楽活落語会 with お助けセミナー」を体験してきた / 【落語会感想・レビュー】

ここ数年は、「落語ブーム」と言われて久しいですよね。
私も、そんな落語ブームに乗っかって、40歳を過ぎてから落語に本格的にハマったクチであります。
現在、私は東京の下町、深川地区に住んで10年目になるのですが、ここ、深川や日本橋、浅草といった古くからの江戸城下町だった地域には、今でも日常風景に「落語」が根付いていることを最近よく実感します。古くからの料亭やお寺の中で、平日の昼間から若手落語家達によるミニ落語会イベントがしょっちゅう開催されていますし、地域の公民館や集会所でも、独演会のチラシを良く見かけるようになりました。

そんな中、今回行ってきたのは、東京・日本橋で開催された、法律事務所によるミニセミナーとセットになった「楽活落語会」。

先日、真打ちに昇進した古典落語の本格派、春風亭三朝師匠による落語2席の間に、本サイトのオフィシャルパートナーでもある日本橋さくら法律事務所の弁護士、上野晃氏がセミナー講師として落語を解説しつつ、お助けセミナーのメインテーマ「もめない相続」についてミニレクチャーを行うという新しい試みの落語会なのだそうです。当日、簡単なインタビューもさせていただいた春風亭三朝師匠によると、こういった「ビジネス」や「学び」系のイベントにも最近は「一席やってほしい」と、呼ばれることが増えているんだそうです。

さて、当日は落語会が行われたのは、年末の差し迫った12月17日の午後、三越前駅から徒歩1分のところにある、商業施設「日本橋YUITO」の会議スペース。学校の教室くらいの大きさのセミナールームに即席の高座が設けられ、お客さんと噺家の距離感が非常に近いアットホームな環境の中、定員の約9割程度となる約50名のお客さんが集まりました。

この日の一席目は、事務局から事前に指定されていたという「片棒」。商売に成功し、一代で一財産を作ったある商家の主人が、三人の息子の誰に跡取りを任せるか順番にテストをしていく滑稽噺です。落語会に行くと、季節に関係なくわりとよくかかる定番の噺で、私も過去に別の落語家のライブで数回聴いています。そして、三朝師匠にとっても、この「片棒」は150以上持ちネタがある中から、頻繁に高座にかける演目の一つなのだそうです。

この日も三朝師匠は、小気味の良いマクラを10分弱くらい念入りにやったあと、おもむろに片棒へ突入。そんな三朝師匠の芸風は、一言で言うと「良い意味で」オーソドックスな「伝統に忠実な保守本流」という感じ。春風亭一朝師匠の芸風をよく受け継ぎつつ、よく通る声をいかした、古典落語で最も大切な江戸っ子らしいリズム感と切れ味の良い喋りが痛快です。この「片棒」では、しゃべりだけでなく、歌を歌ったり、太鼓を叩いたり、長セリフもあったりと、特に「話芸」としての要素も強い演目なのですが、全くよどみ無く生き生きと話す三朝師匠。さすがは二枚目時代から、次世代を担う期待のホープと言われ続けてきただけあって、膨大な稽古量に支えられた抜群の安定感が素晴らしかったです。

さて、三朝師匠の落語が終わった後は、お助けセミナーということで、上野晃弁護士による「落語『片棒』から学ぶもめない相続」と題して、「相続」に関するプチ講演会が行われました。この日のお客さんは、割りと60代以上のご年配の方が多かったこともあり、落語で温まった雰囲気のまま、熱心に「相続」についてのポイントを楽しく学ぶことができました。私はまだ40代なので、正直なところ全く「相続」のことなど考えたこともありませんでしたが、目からウロコな内容の話に、気がついたら身を乗り出して聴いてました(笑)

そして、休憩時間が終わると、もう一度最後に春風亭三朝師匠が高座へ。今度は、「短命」という男女の艶噺でした。これも古典落語の高座ではよくかかる人気のある定番噺ですが、会場は大受け。最後まで笑いが途切れないまま、演目が終了しました。印象的だったのは、演目が終わった後も、上野弁護士へ熱心な質問をするお客さんがちらほらいたことです。一見、落語と全然関係なさそうに見える法務セミナーですが、落語→セミナー→落語と、見事なリレーで落語とセミナーがよく内容的にも雰囲気的にもよくマッチしていた印象でした。

今後、「楽活」では、今回のような形で落語イベント「楽活落語会」を開催していくそうです。セミナーを間に挟む形で、単なる「落語会」ではなく、プラスアルファで人生に役立つ教養を身につけることのできるトークイベントとして、落語と教養がいい感じでコラボレーションした注目のイベントになっていきそうですね。また、機会があったら是非参加してみたいです。

楽活落語会 with お助けセミナー
開催日:2017年12月17日(日)14:00~16:00(※終了)
会場:東京・日本橋室町野村ビル(YUITO)6F セミナールーム

かるび

かるび

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メーカー、IT企業で勤務後、41歳にして1年間のサバティカル休暇へ突入。現在は、ブロガー&Webライターとしてアートや映画について主催ブログ「あいむあらいぶ」(http://blog.imalive7799.com/)にて日々見聞きした出来事を書き綴っています。

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