こんにちは。浅草橋にある日本文具資料館で文房具の歴史に圧倒されていた本河(ほんかわ)です。
ところで、資料館にお立ち寄りいただいた後のご予定はお決まりでしょうか。浅草橋に来て資料館訪問だけで帰ってしまうなんて、もったいない!
ランチにもよし!ランニングにもよし!そんな穴場スポット「隅田川テラス」が目と鼻の先にあるんです。ということで今回は、とっておきの観光スポット隅田川テラスと近隣のおすすめスポットをご紹介します。
知る人ぞ知る東京のオアシス、隅田川テラスの魅力に迫る

隅田川テラスは、隅田川両岸約47kmのうち約28kmを親水施設として整備、開放された散策エリア。
開放的な空間をどう楽しむかはあなた次第。テラス内は歩きやすいよう路面は舗装されていて、至るところにベンチや地域の歴史・文化を体感できるモニュメントなどがあります。テラス沿いの公園には公衆トイレも完備されているので安心。歩いたりランニングしたりする以外にも、ランチを楽しむなど思い思いに過ごされている方たちで賑わっています。
隅田川を定期運行している屋形船や水上バスを眺めながらゆっくりしていると、日頃のせわしなさを忘れることもできそう。リフレッシュにもよし、ランニングによし、散策にもよし!それがこの隅田川テラスです。
この隅田川テラス沿いの遊歩道を歩いていくと、浅草エリアまで行くことができます。せっかくなので今回は隅田川テラスの中でも一番人通りの多い両国近辺から浅草まで歩きながら見どころを紹介します。
隅田川テラスでSHIGERU KITCHENのサンドイッチを堪能!

この日のランチには、JR浅草橋駅を出て裏路地を入ったところにあるサンドイッチ専門店SHIGERU KITCHENのサンドイッチセットをチョイス。
SHIGERU KITCHENは、1966年に浅草橋に開業した焼き鳥店「柳ばし 鳥茂」の娘さんが店主を務めるお店。老舗焼き鳥店のタレと浅草の老舗パン屋「パンのペリカン」の食パンのコラボレーションによる絶品サンドイッチが楽しめます。
特に、焼き鳥店ならではの「つくね」を利用したつくねサンドと、甘辛いタレがあとを引くてりやきチキンサンドが大人気。たまたま居合わせた常連さんによると、ふわっふわな食感が楽しめるフレンチトーストもかなりオススメらしいですよ。
スッキリとした晴天で、まさに散策日和でした。このまま浅草まで歩き始めてもいいのですが、お腹も空いてきましたし、先にランチタイムにしましょう。

しっとりジューシーな鶏肉、肉汁とテリヤキソースが染み込んだパン、食感のアクセントとなるサニーレタスとトマト。それぞれの個性が一体化して、噛めば噛むほど口の中に広がっていく幸福感。

パック内にはグリーンサラダ、ショートパスタ、お手製の蕪のピクルスもセットされていて、見た目以上の食べごたえです。この日の朝食はコーヒーのみだったので相当空腹だったのですが、それでもかろうじて食べ切れたくらいでした。食の細い方でしたら、同行者とのシェアや持ち帰りを前提に考えていたほうがよいかもしれません。
水上バスの往来を見ながら浅草まで歩きましょう

ボリューム満点なサンドイッチセットを食べて腹ごしらえが完了しました。ということで、早速これから浅草まで歩きましょう。両国柳橋から浅草寺の雷門まで約2.1km。時間にして30分足らず。日頃の運動不足解消にはもってこいです。

隅田川に沿って延びる、なだらかな弧を描く遊歩道をひたすら歩きます。ランチ時を少し過ぎた時間帯だったので、想像していたよりも人影はまばら。穏やかな風と午後の日差しを身に浴びて、歩いているだけなのに心地よさで満たされる感じがしてきます。もし近所に住んでいたら毎日の散歩コースにしたいくらいです。
東京湾から近いため、磯の香りがほんのり漂ってきます。隅田川からは水の音が聞こえてくるくらい静か…。と思ったら、なにやら背後からモーター音が。振り返るとそこには…。

こちらは「竜馬」号と名付けられた観光用のクルーズ船。
隅田川では観光用の大型水上バスが定期的に運行されており、浅草から浜離宮や日の出桟橋(竹芝)やお台場海浜公園など東京湾岸の複数のエリアを行き来することができます。水上バスの形状も複数あり、今回見かけたタイプ以外にもSFチックな外観の「ホタルナ」「ヒミコ」なども人気です。この日はご対面できずじまいだったので、いつか見てみたいものです。
さっそうと通り過ぎる水上バスを横目で見送り、さらに歩みを進めましょう。
バラエティ豊かな隅田川橋梁群にも注目!
隅田川テラスを散策していると、やたらと橋が架かっていることに気づくのではないでしょうか。実は隅田川テラス散策中にぜひ注目していただきたいのが、隅田川に連なる橋なんです。
隅田川には「隅田川橋梁群」と呼ばれるように全部で30を超える橋がかかっている橋の宝庫。このうち、清洲橋と永代橋は2007年に重要文化財に指定されています。
今回、両国から浅草までのルート上にある橋は全部で5つ。さきほどランチ中に撮影した隅田川橋梁からはじまり、蔵前橋、厩橋、駒形橋、吾妻橋と続きます。いずれも関東大震災後に架けられ、大切に保全されてきた震災復興橋の名橋梁揃い。
一気に見ていきましょう。




上記の4つの橋に加え、これらに隣接する両国橋、言問橋、白鬚橋なども、東京都選定歴史的建造物に選定されています。

ここまで来ると、これはもう橋の博物館と言っても差し支えないのではないでしょうか。
橋をじっくり鑑賞しているうちに、遠くから見た時と近くで見た時では橋の印象が大きく変わることに気づきました。遠くから見た時は「アーチの曲線美がとにかくきれい!」などパブリックアートを観ているときのような感想が主だったのが、橋の真下に来ると今度は鉄やコンクリートなど素材による重厚感と存在感に圧倒されるようになります。
個人的にグッと来たのは、蔵前橋を真下から見上げた時の光景。無数の直線と曲線が重なり合う姿に、水面から反射する光を浴びてゆらゆら輝く様子は、ずっと眺めていても飽きることのない美しさをたたえています。
建築物と周囲の景観の調和に関する話題を耳にすることがあります。今までこうした話を聞いていまいちピンとこなかったのですが、ちょっとだけ意味がわかったような気がしました。
遠くから見ても、近くから見てもいい。何なら真下の光景も楽しめる。通り抜けた後の視界が広がる開放感もたまりません。
これが…萌え?
思いがけず発見した橋の魅力を堪能しながら歩みを進めていたら、あっという間に吾妻橋に到着。浅草駅に最も近い橋に到着しました。今回の散歩では雷門がゴールなので、隅田川テラスとはここでお別れです。
この先には、2020年6月にオープンした「すみだリバーウォーク」と「東京ミズマチ」というランドマークがあります。オープン当日に訪問して現地の魅力をたっぷりご紹介した記事もありますので、こちらもぜひお読みいただければと思います。

吾妻橋の下を通り抜けてから階段を上り、横断歩道を進んだら

ゴール!到着しました!いつもと同じ雷門の提灯のはずなのに、達成感がふつふつこみ上げてきて、ちょっと感動してしまいました。
【まとめ】

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