【Takのアート入門講座】「世界史」で美術を学びなおそう!

美術館・博物館で実際の作品と向き合うことが美術鑑賞の一番の醍醐味であることは異論をはさむ余地はないですよね。いくらwebで便利に精細な画像を観られても本物が持つ魅力には太刀打ちできません。

ただ、美術鑑賞を重ねていくと「実戦」だけでは、どうしても理解できないことや、もっと深く知りたいことが出てきます。ワンランク上の鑑賞を目指すならやはり「座学」も重要となってきます。つまり読書です!拙ブログ「青い日記帳」でもなるべく多くの美術関連本を紹介しているのもそうした理由からです。本から得た知識は鑑賞の幅を確実に広げてくれます。

ところで、誰でも必ず手にし、読んだことのある美術関連情報の本があります。それが“教科書”です!!とくに高校の日本史や世界史の教科書は、仏像に尾形光琳からミケランジェロ、印象派など各時代の文化史として取り上げられています。学生時代は用語を暗記するだけで作品の魅力など考えもしませんでしたが、大人になってからあらためて読み返してみるとまさに「宝の山」なのです。

さらに、学習教材として『世界史図録』はAmazonのベストセラーにもなるほどの高い人気を誇っています。美術や音楽またはビジネスの面で世界史の知識はなくてはならないものだと痛感した大人たちがこぞって購入しているそうです。学生時代にもっと勉強しておけばよかった……と悔やむのは誰しも経験があるはずです。

では、高校生の世界史の教科書に美術関連事項はどんなものが載っているのでしょう。これまた受験でほぼ全員が使ったであろう『世界史 一問一答』(山川出版)から15題ほど掲載順に紹介しますね。全問正解果たしてできるでしょうか。チャレンジしてみてください。くどいようですが、誰でも一度は習ったことのある事柄ばかりですよ!

A【オリエントと地中海世界】
1:荘重な印象を与えるパルテノン神殿の建築様式名は何か?
2:パルテノン神殿再建工事の総監督で、「アテナ女神像」をつくった彫刻家は誰か?
3:柱頭に渦巻装飾がつけられ、優雅な印象を与える、ギリシア中期の建築様式は何か?
4:柱は細く、装飾も複雑化して華麗・繊細な印象を与える、ギリシア後期の建築様式は何か?
5:前4世紀のアテネの彫刻家で、「ヘルメス像」など人間美を追求した作品を残したとされるのは誰か?
6:1820年にミロス島で発見された、美の女神の大理石像の名称は何か?
7:1506年にローマで発見された、トロイアの神官を主題とする、ヘレニズム時代の代表的彫刻の名称は何か?

B【南アメリカ文明】
1:前1200年頃までにメキシコ湾に栄えた、絵文字をもつ中央アメリカ最初の都市文明の名称は何か?
2:前4世紀頃ユカタン半島の各地に都市が成立して栄え、その後、16世紀にスペイン人に征服された文明は何か?
3:前1~後6世紀頃に、メキシコ高原で発達した古代文明は何か?
4:12~16世紀に、メキシコ高原に帝国を築いた王国の名称は何か?
5:前1000年頃北部ペルーに形成された、初期のアンデス文明は何か?
6:とくに15~16世紀前半までアンデス地帯で栄えた、ケチュア人の建てた帝国は何か?
7:1533年に破壊された、6の首都はどこか?
8:文字のなかったマチュ=ピチュで、縄の結び方で意味や数量を示した方法を何と呼ぶか?

今回のテストはここまで!次回の試験範囲はヨーロッパです。しっかり予習してきてくださいね。

回答
A【オリエントと地中海世界】
1:ドーリア式
2:フェイディアス
3:イオニア式
4:コリント式
5:ブラクシテレス
6:「ミロのヴィーナス」
7:「ラオコーン」
B【南アメリカ文明】
1:オルメカ文明
2:マヤ文明
3:テオティワカン文明
4:アステカ王国
5:チャビン文明
6:インカ帝国
7:クスコ
8:キープ(結縄)
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