アート

大阪でもチームラボ!千住博と「水」をテーマに異色のコラボ:千住博 & チームラボ コラボレーション展「水」

東京で開催されているチームラボ・ボーダレス、チームラボ・プラネッツが話題です。東京以外に世界中でチームラボの展示が展開していますが、大阪では他とはまた違った展覧会が行われています。日本画家の千住博さんとチームラボのコラボレーションにより、「水」をテーマとした『千住博 & チームラボ コラボレーション展「水」』が大阪・中之島の堂島リバーフォーラムにおいて開催中です。会期は9月2日(日)まで。

大阪では水をテーマにした異色のコラボが。『水』の書は高野山真言宗総本山金剛峯寺の添田隆昭宗務総長が揮毫したもの。

ウルトラテクノロジスト集団を標榜し、世界のデジタルアートシーンを注目されるチームラボと、伝統的な日本画を現代に継承する画家である千住さん。まったく異なる表現手法のこの二者には、「水」という共通点があります。チームラボは早くからCGで滝を表現することに挑戦し、開館中の「チームラボ・プラネッツ」では実際に水を使った体験型のインスタレーションを展開しています。千住さんは1995年ヴェネツィア・ビエンナーレで名誉賞を受賞した「ウォーターフォール」をはじめ、滝を描き続けています。

本展では、デジタルとアナログ、最先端テクノロジーと伝統芸術と、対極に位置するかに見える二者が「水」というテーマで見事な融合を果たしたインスタレーションです。この異色のコラボの見どころをご紹介します。

原始の荒れ狂う夜の海が広がる

teamLab《Black Waves: Wander, Discover and Re-emerge》

チームラボの展示をご覧になったことのある方はおわかりかと思いますが、他の展覧会と同様、本展の展示空間も暗闇になっています。展示室には三重にガードされたカーテンをくぐって入室します。

展示室の中では、壁面に投影された夜の大海原がエンドレスで映し出された《Black Waves》が展開しています。北斎の描いた海から着想して制作され、CGでリアルに再現された、白い波しぶきをあげて荒れ狂う海は、生命が生まれる以前の原初の地球を想起させます。加山又造が代表作《月光波濤》で描いたような、突き刺さるような厳しい冬の海を連想させます。

teamLab《Black Waves: Wander, Discover and Re-emerge》

限られた空間であるはずの展示室がどこまでも続く大海原のただ中にいるように錯覚させているには、緻密に計算された仕掛けがあります。展示室内は床や壁のいたるところが鏡張りとなっており、これにより映像は増幅され、実際の展示空間以上に広大な空間にいるような錯覚を起こしているのです。過去のチームラボ作品でも用いられてきたもので、巧妙な作品配置は緻密な計算と経験に基づく、チームラボおなじみの演出と言えます。

幻想的な「滝」のまっただなかに

千住博《The Fall》(2018)

展示室の暗さにだんだんと慣れてきて、展示室の中央へと進んでいくと、大海原に囲まれるように「滝」が出現します。千住博が制作した「滝」のインスタレーション《The Fall》です。

渦巻状に吊り下げられた布の中へ分け入ると、作品の中心部へたどり着きます。千住博《The Fall》(2018)

天井から渦を巻くようにブルーの布が吊り下げられており、その一枚一枚には、千住博の画業を代表する「滝」が白い岩絵の具で描かれています。さらにこれらの布に向かって光と風が当てられており、ヒラヒラと布が光に当たって揺れる様子はなんとも幻想的です。

ランダムに作品に当てられる風に、作品がカーテンのようにヒラヒラと揺れる様子。水の底にいるような幻想的な光景です。千住博《The Fall》(2018)

渦の中心部へと分け入っていくと、360度を千住博の「滝」に囲まれて、穏やかさと荘厳さをたっぷり感じることができます。このままずっとこの場所でたたずんでいたいと強く感じさせる作品と言えます。

荘厳な「滝」に囲まれて、身も心も涼しく清められます。千住博《The Fall》(2018)

灼熱の大阪にあって、展示室の中は心身ともにリラックスできる「夏の涼」を心ゆくまで楽しめる別世界です。ありきたりの表現ですが、まさに「都会のオアシス」と言える空間です。ぜひ、実際に足を運んで作品世界を味わうことをおすすめします。

開催されている堂島リバーフォーラム。本展は同施設の開館10周年を記念して開催されている。

【展覧会情報】
千住博 & チームラボ コラボレーション展「水」
会期:2018年7月14日(土)~9月2日(日)※期間中無休
開館時間:11:00〜19:00(入館は閉館30分前まで)
会場:堂島リバーフォーラム(大阪府大阪市福島区福島1-1-17)
入場料:一般 1,000円、高校生以下 500円
※その他、詳細は展覧会公式サイトをご参照ください。
展覧会サイト:http://10th.dojimariver.com/

かるび

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メーカー、IT企業で勤務後、41歳にして1年間のサバティカル休暇へ突入。現在は、ブロガー&Webライターとしてアートや映画について主催ブログ「あいむあらいぶ」(http://blog.imalive7799.com/)にて日々見聞きした出来事を書き綴っています。

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