アクリルアーティスト、セラピスト・HIROKOさん。アクリル絵の具を用いた立体的な表現を特徴とし、独自のスタイルで色と形の新たな関係を探求しています。日常の素材や自然の要素を取り入れダイナミックな作品を制作しています。
ーご自身のアーティストとしての活動歴・経歴についてお聞かせください。
私が本格的に絵と向き合うようになったのは、小学3年生の頃からだったと思います。当時家のベランダから、帰宅する学生を眺めることが多かった私は、彼らの会話から聞こえる不条理な言葉、心無い一言から感じる理不尽さに当てられ、そこから人の命の重さ、ひとの生き方に昇華させた想いを掻き立てられたのを覚えています。そこからですね。各自が希望を持って生きることの重要性や命や夢をテーマにその想いを描き始めたのは。そして23歳の時に、初めて自分の個展を開くことになりました。その後は恵比寿の高島屋での販売展示、内装デザインや音楽イベントの装飾など、絵画の枠を超えた活動にも挑戦してきました。作品を通じて、様々な表現の場をいただきありがたく思っています。
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HIROKOさんの作品は一見すると華やかさがありますが、作品の奥には「命とは何か」という根本的な課題が静かに流れています。心の底から湧き上がるエネルギーが画面全体に広がり、その熱量が見る人を包み込みこんでいきます。![]() |
―アーティストとして大切にしているテーマやコンセプトについて教えてください。
私が根幹にしているのは「命」です。子どもの頃は病気がちで、学校生活も保健室や病院と隣り合わせでした。そんな経験から「命とは何だろう」と自然と考えることがありました。その問いかけが、今のエネルギッシュで重層的な作品に繋がっています。動物や花をモチーフにすることも多く、それらはすべて、命の循環や力強さを象徴する存在として描いています。
―今回の作品や、鑑賞者に伝えたいメッセージについてはいかがでしょうか。
私の絵に共通して入ってるメッセージは「Be Strong」、意味は「強く生きろ」です。自分が体験したからこそ、同じような子供達がいたら、頑張れではなく、強く生きろと伝えたいです。大輪の花が咲くように、人生にも希望や展開が待っている、そんなメッセージを感じていただければ嬉しいです。芸術で少しでも幸せや前向きな気持ちをお届けできることが、私にとって何よりの喜びです。
作品に込められた彼女の強い意志は、決して押し付けることなく、鑑賞する人それぞれの心の奥にそっと寄り添ってくれるように響きます。生きる力強さが、明るく温かな彩りとなって画面から溢れ出ています。