ワタヌキミオ-うつる-


ワタヌキミオさんは、美術大学グラフィックデザイン学科の3年生です。 高校時代に体育祭のTシャツや部活のTシャツのデザインしたことで、絵を描く楽しさに目覚め美術大学への進学を決意されました。「雰囲気」や「色の重なり」にこだわり、遠くから眺めたときと近くで見たときの印象の違いを大切に表現を追求しています。

ー作品制作において特に意識した点、工夫した点はありますか?
作品制作に関しては「正確な形状よりも雰囲気を描くこと」へ強く意識を向けています。この作品では、オイルパステルで何層にも色を重ねその上からぼかしを忘れずに、桜の儚さと透明感を丁寧に表現しました。 「花」と聞いた瞬間、自然と小町の歌が思いつきました。見てくださる方の心にも、何かがそっと「うつる」ような一枚になれば幸いです。

ワタヌキミオさんは、美術大学グラフィックデザイン学科の3年生です。 高校時代に体育祭のTシャツや部活Tシャツのデザインで、絵を描く楽しさに目覚め美術大学への進学を決意されました。「雰囲気」や「色の重なり」にこだわり、遠くから眺めたときと近くで見たときの印象の違いを大切に表現を追求しています。


―作品制作のインスピレーション源やきっかけは何ですか?
お花屋さんでアルバイトをしている中で、花が褪せていく瞬間を目にすることが多く、その時に「小野小町の花の色は」を思い出して桜を選んだそうです。満開前の美しさではなく、散る寸前の一瞬に心を動かされて、そこに着目する視点が作品のきっかけとなっています。


 ―アート以外で影響を受けているものや趣味はありますか?
趣味では「競技かるた」に熱中しており、一対一の個人戦で、百人一首を使った遊びです。歌の意味や背景を知ることで、百人分の知識や感受性が広がっていると感じています。


 遠くから眺めて感じた時間と、じっくり見た時間。その雰囲気の違いを楽しみながら、ワタヌキミオさんの作品が鑑賞者一人ひとりの心に静かに何かを残してくれる、そんな瞬間を感じていただければと思います。