現代水墨画家・絵師白道さんは、名古屋のストリートアートから創作活動をスタート。独学で絵と表現を磨き、自身のギャラリー「Hakudouroom」を岐阜で開設し、個展・グループ展、コラボ商品も展開するアーティストです。
― アーティストとして大切にしているテーマやコンセプトは何ですか?
「日本人としての記憶と歴史の当事者意識」を追い続けています。日本の大切な文化や伝統が、1945年の原爆という「人類史上最大の花火」によって断絶され、一瞬の再起動でまったく違うものにされた衝撃を伝え続けていきたいです。
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日本人が忘れかけた事を |
― 作品に込めたメッセージや鑑賞者に伝えたいことは?
《マッシュルームフラワー》には、美しさと矛盾、一瞬、痛み――すべてが込められています。 西洋中心のアートシーンへの問いかけでもあり、「本当に忘れてはいけない現実」が未来につながるよう、魂の叫びを伝えたいです。
―日々の創作活動の中で大切にしていることは?
最も大事にしていることは、心に残るイメージやその時々の爆発する大切な感情を感じるがまま、素直に表現することです。創作の根幹にあるのは、歴史の痛みや違和感、そして自分自身が当事者だという覚悟です。 湧き上がる想いや衝動をそのまま墨や色に乗せてキャンバスへ向かいます。そして四季の移ろいや風、光、鳥や川など日々の自然にインスピレーションを受けながら、生命の鼓動や一期一会の感動を大切にしています
絵師白道さんの作品の臨場感と痛みは、「歴史の当事者として描く」という真摯な覚悟を強く感じました。 忘れてはいけない現実を、まっすぐに表現し続ける姿勢は、時代を超えて見る人の心を揺さぶると感じました。