「ととのう」「サウナー」という言葉と共に、老若男女問わず爆発的人気を誇るサウナ。
一時的な流行ではなく、多くの人々の生活に定着しつつあるように感じられます。
そんなサウナの中でも、贅沢な体験を求めるなら、大自然の中で優雅にととのう体験ができるスポットがあります。キャンプやサウナ、そして大自然や癒し時間に興味を持っている方々には、ぜひ読んでいただきたい記事です。
今回は、テントサウナの楽しみかたや、穴場スポットをご紹介します。
今流行りのテントサウナとは?
テントサウナとは実際どんなものなのかみていきましょう。
テントサウナは、フィンランド式サウナを体感するためのテントです。断熱材が使用されているので、外気が冷たくてもテント内の温度と湿度が高く保たれやすい作りになっています。
フィンランド式サウナ同様、テントサウナ内ではセルフでロウリュが楽しめます。「ロウリュ」とは、テントサウナの中にあるサウナストーンに水やアロマ水をかけ、その高温の蒸気で蒸らしサウナを楽しむ方法です。そしてたくさん汗をかき、テントサウナから出ると「目の前には大自然が広がっている!」というシチュエーションが、キャンプやグランピングで楽しめるテントサウナの醍醐味とも言えます。
【穴場キャンプ場でサウナ】長野・立原高原キャンプ場
「穴場中の穴場」と言われているキャンプ場が長野県にあります。そんな噂を聞きつけ、長野県南佐久郡の南相木村にある、立原高原キャンプ場に足を運んでみました。
キャンプブーム到来の昨今、どこのキャンプ場も予約が取れない状況が珍しくないのですが、自然が豊かで混雑も少ない穴場キャンプ場と聞いていました。実際に伺ったのは、7月初旬。平日ということもありチェックアウトの時間以降は、人も少なくどこまでも広がる大自然に心癒されます。
キャンプ場の豊かな自然に触れると思わず深呼吸したくなります。立原高原キャンプ場では、「自然と調和する至福のひと時」というコンセプトのもと、立原高原・森のサウナとして2023年7月よりテントサウナの営業が開始しました。キャンパーやサウナーの間で評判の高い、寒冷地ロシア製の「MORZH(モルジュ)」のテントサウナが、4人用・6人用と2つ導入されています。
森の中に建てられたサウナは、自然と調和し煙突からモクモクと森の中に流れていく煙が、どことなく童話の世界を彷彿させます。大自然の中でテントサウナを目の前にすると、楽しみな気持ちが溢れ出てしまう子供のように、ワクワクと早くサウナに入りたい衝動が抑えられません。スタッフの方の説明を聞き、まずは水着に着替えて、飲み物を用意して準備を整えました。
人生を楽しむための「テントサウナ体験」
キャンプ好き×サウナ好きの方はもちろん「疲れが取れない」「現実逃避したいな」なんて、ふと考えてしまうお疲れモードな方にもおすすめ。実際に体験したテントサウナについてレポートします。
テントサウナ内には両サイドに窓がり、外の自然を眺めながら過ごすことができます。閉鎖的な空間を想像していましたが、明るく爽やか雰囲気で自然光も差し込んでいました。また、セルフロウリュもあり、自分でサウナストーンに水をかけることができます。
入ってから体が温まってきた頃ロウリュを試してみると、テントサウナの中はすぐに蒸気で満たされ、熱波を感じます。サウナーなら「これこれ!」と嬉しくなるような暑さです。1回のテントサウナ利用で2杯分の水をかけて良いということなので、好みで楽しめます。
時折中の様子を見て、薪を追加していきます。薪を焚べる作業などを自分で行えるのも、テントサウナの楽しみの一つです。通常のサウナでは、なかなか薪や炎を見ることはないのではないでしょうか。アウトドアやキャンプと一緒にできるサウナだからこそ、自ら手を動かすことで、情緒ある丁寧な時間が過ごせるのだと感じました。
しっかりと汗をかいてきたので、そろそろ水風呂に入るタイミングです。テントサウナだからこそできる、大自然の中での水浴びは、一体どんなものなのでしょうか。
ととのう手順に「天然沢の渓流水風呂?」
「ととのう」のに必須な水風呂ですが、立原高原キャンプ場では天然の沢からできた、ゆっくりとした流れのある池の水に入ります。
サウナーにとっては、水風呂の温度が気になる方も多いのではないでしょうか?サウナ初心者の方も水温の違いを知っておくと自分の好みが発見しやすく、より効率的にスッキリととのいやすくなるかもしれません。
立原高原キャンプ場には天然の沢があり、水がキラキラと流れています。沢の水が、写真にある池に一定時間とどまり、夏場の水温は約13度。実際には、水がゆっくりと流れているためか、通常の13度よりもひんやりと感じました。
暑かった体を冷たい水でしっかりと冷やし、外気浴では沢のせせらぎを聞きながら休みます。血流が良くなるような心地よさの中、呼吸を深くし目を閉じると、森の音に包まれていくような不思議な感覚でした。ハンモックなども設置されているので、自分好みのととのえ方を選ぶことができます。
そもそも「ととのう」というのは、どういうことなのでしょう。「ととのう」とは、暑いサウナと冷たい水の温冷刺激により脳内で分泌される3つの物質が、幸福感や鎮痛効果をもたらすと言われています。
3つの分泌される物質とは
・セロトニン(精神安定)
・オキシトシン(ストレス緩和)
・β-エンドルフィン(鎮痛・気分の高揚)
これらは、幸せホルモンや脳内麻薬と呼ばれているものです。サウナで体を温め水で冷やす温冷刺激により、3つの物質が分泌され「ととのう」という状態になります。サウナーなら、すぐに恋しくなる「あの感覚」。自然の中では、より一層味わい深く穏やかな感覚になりました。
キャンプ場ならでは「テントサウナの魅力」
サウナの効果や自然について触れてきましたが、立原高原キャンプ場には様々な施設があります。すぐ近くには、天然温泉施設もあるんです。
キャンプ場のマップ
今回はテントサウナ体験のレポートでしたが、立原キャンプ場はとても広く様々な設備が整っています。
・キッチン
・コインランドリー
・シャワー
・コテージ
・公衆トイレ
・遊具
・遊歩道
・野外ステージetc…
オートキャンプや林間キャンプなど、ワイワイ楽しむグループ・家族連れキャンプや、しっぽり味わうソロキャンプにもバッチリです。そして何より、テントサウナを体験してみたい方には特におすすめです。
標高1,440mの場所にある立原高原キャンプ場では、空気が澄んでいる日は数え切れない程の星を眺めることができます。タイミングが良ければ、流れ星や天の川も見ることができるそうです。いつもより少し宇宙に近い場所で、ゆったりと星を眺めてみるのも、素敵な体験になるはずです。
また、車でわずか4分のところにある「滝見の湯」という温泉施設も、ジェットバスや露天風呂があり、テントサウナ後にくつろげるスポットです。個人的におすすめなのが、電気風呂です。曜日ごとに強い電流が流れる日があり、疲れた体にはかなり効きます。
テントサウナの魅力は、自然の中で心地よく整うことができるところです。サウナ初心者でも、スタッフが丁寧に説明をしてくれるので安心です。サウナ大好きサウナーは、一歩深いサウナ体験を得られるのではないでしょうか。このキャンプ場でのテントサウナ体験を通じて、サウナなキャンプの魅力にますます惹かれました。自然のもたらす癒しや浄化のエネルギーを全身に受け、是非素敵なサウナライフを満喫してみてください。
【情報】
立原キャンプ場
長野県南佐久郡南相木村6325-1
TEL 0267-78-2907
立原高原キャンプ場:公式サイト
http://shop.asama-de.com/b/tatehara/
Instagram
https://www.instagram.com/t.atehara_kogen_camp/
南相木温泉:滝見の湯
https://takiminoyu.com/