全国で16か所のみ【のぼれる灯台】「秋田・福島篇」レアな絶景に注目!

航海の安全を見守ってくれる灯台は見た目も美しく、風景も良いことから観光などでも人気のスポットですね。海に囲まれた日本にはたくさんの灯台があります。その中で実際に灯台の中に入り、上まで登れる灯台もあり、灯台ファンを中心に注目を集めています。また、スタンプラリーを実施している灯台もあるので訪問の記念にもなりますよ。海や絶景が好きな人必見!そんな「のぼれる灯台」のなかでも「秋田県の入道崎灯台」と「福島県の塩屋埼灯台」の魅力とレアな絶景、そしてスタンプをご紹介したいと思います。

灯台の歴史や役割について

海の安全を見守る灯台

海に囲まれた島国、日本にはおよそ3200基の灯台があります。航路標識のひとつである灯台は海で信号のような役割を果たし、航海する船の安全などを見守る役割をもっています。

塔状の建築物の灯台は昼間は風景の一つとして目を引きますが、日が暮れると光を放ち、遠くからでも陸地が近いことなどを行き交う船に知らせます。

灯台の歴史は古く、世界で最も古い灯台はエジプトのファロス島の「ファロス灯台」で、紀元前279年ごろに作られたといわれています。

日本では江戸時代から海運が盛んになったことから、港の近くにある神社などに、日本式の灯明台や常夜灯(常夜燈)が設置されるようになりました。1869年(明治2年)にはフランス人の「F・L・ヴェルニー」によって、神奈川県の三浦半島に洋式灯台として「観音埼灯台」が作られました。これを機に国内各地域に灯台が作られるようになっていったのです。

灯台は木造や石造、煉瓦、鉄、そしてコンクリートなどの材質でできています。船に陸地あることや現在の位置を知らせる「沿岸灯台」、港の位置を知らせる「防波堤灯台」、危険がある場所を知らせる「灯浮標」など、目的に応じてさまざまな種類の灯台が設置されています。また光の放ち方やレンズも灯台によって異なります。

灯台基本情報

https://www.kaiho.mlit.go.jp/03kanku/choshi/inubo/lighthouse/history.htm

灯台の種類

https://www.kaiho.mlit.go.jp/09kanku/kanazawa/gyoumu/toudai-syoukai/toudai-syoukai.htm

入って見て登って楽しむ「のぼれる灯台」

◆国内に16基!

のぼれる灯台マップ

灯台の魅力や役割をお伝えしましたが、ここで紹介する「のぼれる灯台」は、その名の通り灯台の中を参観し、上まで登って魅力を存分に楽しめるというもの。3,200基ほどある日本の灯台のうち、全国に16基のみのぼれる灯台があります。

灯台資料展示室が設置されているところも多く、灯台のあらましや作り、役目、機能、レンズの種類や仕組みなどさまざまな情報を公開しています。

また灯台へ登れば海や周辺の風景も眺望できるので、観光にもぴったり!登れる灯台についてさらに詳しく知りたい方は「燈光会」のHPを覗いてみてくださいね。

◆灯台をめぐってスタンプラリーを楽しもう

灯台参観記念スタンプ帳

のぼれる灯台では、スタンプラリーを行っており、灯台ファンや観光客にも人気があります。

参加方法は簡単!16基あるのぼれる灯台の受付窓口で「灯台参観記念スタンプ帳」(税込150円)を購入します。16基のどこでも、スタンプ帳を入手でき、訪れた灯台のオリジナルスタンプをもらえます。中学生以上は300円(税込)の寄付金を支払い、灯台の参観を楽しめます。

そして、のぼれる灯台を巡ってスタンプラリーをコンプリートした人は、燈光会のオリジナルグッズがもらえるという楽しみもあります。

風が強い時や北国の冬場は、登れないこともあるので、気象や最新の情報を燈光会のHPなどで、チェックして訪問計画を立ててみてくださいね。

スタンプラリーについて

https://www.tokokai.org/tkkwp/wp-content/uploads/2023/04/d6e3e80aa54a71e2da3bf845cb348439.pdf

登れる灯台問合せ先

公益社団法人燈光会HPhttps://www.tokokai.org

登れる灯台2基の魅力と絶景!

◆秋田県男鹿半島の入道埼灯台

入道埼灯台

まずは「入道埼灯台」。秋田県男鹿市の日本海に突起した男鹿半島の北西部に位置します。秋田港から車を走らせること約1時間、駐車場の先に黒と白のストライプ柄のスタイリッシュな「入道埼灯台」が姿を現しました。駐車場から灯台までは徒歩数分で、アップダウンもないので楽々アクセスできますよ。

半島は男鹿国定公園に指定されています。自然豊かなエリアで半島の西側は断崖絶壁で岩礁(がんしょう)となっており、ダイナミックな絶景が広がります。

男鹿半島・大潟ジオパークのジオサイトにもなっているほか、なまはげの地としても知られています。また印象的で訪れた人の心をつかむ灯台であることから「日本の灯台50選」にも数えられています。

灯台近くにある北緯40度モニュメント

男鹿半島最北端、北緯40度のモニュメントもあり、緑の大地、青い海・空の爽快感ある風景が広がります。灯台近くの駐車場前には、お土産屋さんや飲食店がならび、家族連れやカップル、さらにはツーリングで訪れるバイカーの姿も多くみられます。

入道埼灯台のスタンプ

入道埼灯台のスタンプがこちら、男鹿半島の絶景とスタイリッシュなストライプの灯台が表現されています。

灯台資料展示室では歴史や機能、スペックやレンズなどが展示され、入道埼灯台について学べますよ。

灯台からの眺望

灯台内の階段を登りきると目の前に海と岩壁が織りなす、息を飲むほどの絶景が広がります。自然の偉大さを体感できますよ。

◇塩屋埼灯台の情報◇

参観時間4月上旬~10月15日
土日等 9:00~16:30
平日  9:00~16:00

10月16日~11月上旬
9:00~16:00

※今年度の参観は令和6年11月10日(日)をもって終了
位置北緯40度00分18秒
東経139度42分55秒
歴史1898年(明治31年) 設置
1951年(昭和26年) 現在のコンクリート造りに改築
光の強さ53万カンデラ
光り方5秒ごとに1せん光(単せん白光)
光の届く距離約37キロメートル(20海里)
高さ地上から灯塔部まで約28メートル 
海面から灯火まで約57メートル
管轄秋田海上保安部
https://www.kaiho.mlit.go.jp/02kanku/akita/
問い合わせ先燈光会
https://www.tokokai.org/tourlight/tourlight01/

◆福島県いわき市の塩屋埼灯台

塩屋埼灯台

ふたつめは「塩屋埼灯台」、福島県いわき市の塩屋岬に位置します。

眼下に広がる薄磯浜

近くにはいわき市を代表する薄磯浜があり、夏場は海水浴場が開設され海水浴客で賑わいます。透明度抜群の海水と白い砂浜が風光明媚な風景を織りなします。その美しさから「日本の渚百選」・「日本の灯台50選」に数えられています。

日本を代表する名歌手・女優の「美空ひばり」さんの名曲「みだれ髪」のモチーフとなったため、別名「ひばり灯台」とも呼ばれています。

小名浜港から海沿いを車で走ること約20分、岬の上に白亜の灯台が姿を現しました。灯台の入り口近くに駐車場やお土産屋さん、食堂があり、また「みだれ髪」の石碑も見ることができます。

入り口から岬を登ること10分弱、なかなかの坂道ですが上り切ると目の前に白亜の灯台がそびえ立っています。

塩屋埼灯台のスタンプ

塩屋埼灯台のスタンプがこちら、岬の上に凛とたたずむ灯台の特徴が表現されています。

灯台資料展示室では歴史や機能、スペックやレンズなどが展示され、塩屋埼灯台について学べますよ。

豊間漁港の風景

灯台内の階段を登りきると、目の前に太平洋の大海原が広がります。北側には薄磯浜、南側には豊間漁港を一望でき、開放感のある風景を楽しめます。

◇塩屋埼灯台の情報◇

参観時間3月~9月
土日等 9:00~16:30
平日  9:00~16:00
10月~2月
9:00~16:00
位置北緯39度59分42秒 
東経140度58分55秒
歴史1899年(明治32年) 設置
1940年(昭和15年) 鉄筋コンクリート造に改築(福島県東方沖地震により破損のため)
光の強さ44万カンデラ
光り方15秒ごとに1せん光(単せん白光)
光の届く距離約41キロメートル(22海里)
高さ地上から灯塔部まで約27メートル 
海面から灯火まで約73メートル
管轄福島海上保安部
https://www.tokokai.org/tourlight/tourlight02/
問合せ先燈光会
https://www.tokokai.org/tourlight/tourlight02/
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