
「サステナブル」や「エシカル」「ゴミ拾い」って、ちょっと意識高そうで難しい?
今回は、都会の真ん中で開催されたクリーンアップ(ゴミ拾いイベント)に参加した体験を通して、「サステナブルってこういうことかも」と感じたこと、そして自分の暮らしへの小さな気づきをシェアしてみたいと思います。
Contents
集合場所は「都会のオアシスEPW」
集合場所は、広尾駅から徒歩1分の複合施設「EPW(EAT PLAY WORKS/イート プレイ ワークス)」。

“食べて、遊んで、仕事する”が叶うラウンジのような空間で、美食家も注目するレストランや、開放感あるワークスペース、夜には仲間と集えるバーラウンジまでそろった、まさに「都会のオアシス」です。
「誰のことも否定しない」森さんの環境への想い
このイベントを主催したのは、環境コミュニティCity Green代表の森 慧太郎さん。
サステナブルや環境についてほかの人に取材すると、少し堅苦しかったり、ちょっと強い正義感が混ざっているように感じてしまうこともあるのですが、彼の話し方や視点には、そういったものが皆無。むしろとても爽やかで軽やかでした。
クリーンアップイベントのゴミの多くはお酒の空き缶やタバコの吸い殻。今回も空き缶が多く見られました。
そんな中、
「お酒を飲む人や喫煙者を責めたいわけじゃない。でも“捨てる”という行為が環境にどう影響するかを“知る”だけで変われる人もいる。だからまずは、知ること。そして、自分で考えることが大事。」
そう話す森さんの姿勢に、私は深く共感しました。
「これが正解」と断言するのではなく、それぞれが自分のスタイルでできることから始めればいい。
誰かを責めるのではなく、気持ちよく続けられる“自分らしい行動”を応援する空気感がとても心地よく感じられました。
つい「こうあるべき」や「なんでそんなことをするの?」と責めたくなってしまいますが、本当に大切なのは、その人がなぜそうしてしまったのかを想像すること。そして「変わるきっかけ」にいつでもリーチできることなのかもしれません。
「宝探しゲーム」のようなワクワク&発見

ゴミ拾いって、もっと地味で作業的なものだと思っていました。しかし、実際はまるで宝探し。ゲームのような感覚です。
歩き出して間もなく、植え込みの影や自動販売機の裏側、誰にも気づかれないような場所に“隠されたゴミ”が次々に見つかっていきます。
「えっ、ここにこんなに!?」
「誰かがわざわざ入れたの?」
と、びっくりしたり笑ったり。
正直、ゴミを隠す「知恵」と「労力」をかけるなら、コンビニのゴミ箱に入れたらいいのに……とも思います。
そして、ゲーム感覚で拾っていくうちに、1つ拾うごとにちょっとした達成感が得られます。気がつけば夢中になって、周囲の参加者たちとも自然と会話が生まれていました。
「面白い!」が先にくるエコ活動の魅力
この日のクリーンアップは、いいことをしたという自己満足とは異なる、純粋な楽しさがありました。
「エコだからやる」「誰かの役に立つからやる」ではなく、「面白いからやってみたら、結果として地球にも優しかった」。そんな感覚で取り組めるのが、この活動の魅力です。

今回集めたゴミの量は、
可燃ゴミが1.58kg、不燃ゴミが0.2kg。
綺麗な広尾という街の一角で、たった1時間ちょっとでこれだけ集まるということは、それだけ普段見過ごしているゴミが多いということ。
意外と多かったのが、プラスチック包装など。
これらのプラスチックゴミが雨で下水に流れ、最終的に海に到達すると、環境に長期的な影響を与えることになります。
小さな行動が持つ意味を、今回のクリーンアップで実感しました。
「自然と誰かの役に立っていた」その感覚が大切
森さんのクリーンアップイベントは、週1回ペースで広尾・原宿・渋谷を中心に行われており、老若男女、初心者からリピーターまで幅広い層が参加しているそうです。
参加費は無料で、道具もすべて貸し出してもらえるので手ぶらで参加可能です。
クリーンアップが終わったあとの爽快感、仲間との交流、そしてちょっとだけ誇らしい気持ち。
エシカルも、サステナブルも、むずかしく考えなくていい。
“ちょっと楽しいこと”を通じて、自然と誰かの役に立っていた。
そんな心の満足感が、私の中で静かに広がりました。
そして、そんな循環の中に身を置けている“自分自身”のことも、もっと好きになれます。
自分の中の小さな「正義」がまっとうされたような心地よさが、次もまた参加してみたくなる理由なのかもしれません。
「プロギング」世界的ムーブメントと地域のつながり

こうしたクリーンアップ(ゴミ拾い活動)は、「プロギング(plogging)」という世界的なムーブメントとしても知られています。
プロギングとは、ジョギングしながらゴミを拾うシンプルな行動ですが、「運動」「環境」「人とのつながり」という複数の価値が重なる魅力的なアクションです。
今回のようなイベントが近くで開催されていなくても、自分の住んでいる地域に目を向けてみると、似たような取り組みが見つかるかもしれません。
また、「ゴミ」と認識されているものも、カラフルなパッケージやパーツを使ってアクセサリーやアートを作るプロジェクトも世界中には沢山あります。
ゴミが“新たな素材”になるなんて素敵な循環。そんな循環を楽しみながら、自分の心地のいいサステナライフを見つけていきたいものです。
「私と地球のためにできること」これからのアクション

人生100年時代。長生きしたいのは、人間だけじゃない。
地球という星も、自然という環境も、もっともっと長く美しく生きていけたら。
そのために、「捨てない」「拾う」「つなげる」「楽しむ」。
私たちにできることは、案外たくさんあるのかもしれません。
「エシカルに暮らしたいけれど、何から始めたらいいのかわからない」
そんな人にこそ、この活動を知ってほしい。
誰かを批判するでもなく、ただ“楽しいからやってみる”。
気軽に始めてみると、想像よりも充実した自分のための時間や体験が、待っているかもしれません。
森慧太郎 | Instagram https://www.instagram.com/__kkkei/ Profile https://agreeable-bed-c81.notion.site/mori-keitaro |
環境コミュニティCityGreenFes. | https://www.instagram.com/citygreenfes/ |
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