角川武蔵野ミュージアムは、2020年11月にグランドオープンした隈研吾設計の図書館、美術館、博物館をあわせた複合文化施設。 埼玉県所沢市の「ところざわサクラタウン」内に位置し、飲食施設、EJアニメホテル、ジャパンパビリオン、映画館、神社、さらには、チームラボのアートプロジェクトが見られる武蔵野樹林パークも隣接するなど、まる一日を過ごせる大規模複合施設です。
ミュージアムでは本棚劇場が有名ではありますが、イベントが同時に開催中。今回は、本棚劇場のほか、サラダ記念日の作者・俵万智の短歌展、密かな人気になりつつある殺人事件の推理ゲーム”マーダーミステリー”など、気になったイベントもご紹介します。
1.角川武蔵野ミュージアム エントランスフロア(ミュージアム2F)
左手にチケット売り場があるので、そこでチケットを購入するわけですが、昼すぎの到着ですとスタンダードチケットは売り切れが予想されますので、事前のオンラインチケット予約をオススメします。
2.施設案内
でも、たとえ出遅れてしまい入場までの待ち時間が出てしまっても大丈夫。入場待ちの間にも楽しめる施設はたくさんあるので、そちらを早足で紹介します。
マンガ・ラノベ図書館(600円)(ミュージアム1F)
KADOKAWAのほぼすべてのライトノベルと、セレクトされたコミック、児童書を約25,000冊を収蔵する「日本でいちばんライトノベルが読める図書館」です。ソファが点在、ゆったりできるローソファもあり、熟読に最適な空間です。時間指定制。
カフェ「KadoCafe」(ミュージアム2F)
ガラス越しに美しい水面を望めるカフェ。おそらく、コーナーにあるからKado”角” Cafe。所沢の特産品、“さつまいも”をフィーチャーした「オイモボール」が目玉。その他にも、フランクフルトを挟んだ「フランクドックドリンク」や、「サイボクジューシー骨付きベーコン」など、さくっと食べられるコラボメニューもおすすめ。
https://kadcul.com/service/cafe
ロックミュージアムショップ(ミュージアム2F)
公式のミュージアムショップ。ミュージアムオリジナルグッズから、奈良美智、草間彌生などから鴻池朋子や、レオ・レオーニ、エリック・カールなど人気作家のグッズ、さらには武蔵野で造られる様々な工芸品などを豊富にラインナップ。
レストラン「SACULA DINER」(ミュージアム5F)
所沢産の食材をふんだんに使った料理。 お手頃価格のランチから、夜のアラカルトメニュー、華やかなコース料理まで。ミュージアムの5階ということもあり、レストランエリアでお店に困った時はここは穴場になるかもしれません。
ショップ&レストラン(サクラタウンレストランエリア)
日本を代表する有名ラーメン店が入れ替わりで出店する「ラーメンWalker」、高品質な狭山茶を生産する「新井園本店」の和カフェ、170席を誇る「角川食堂」など、ニーズに合わせたチョイスが可能。
https://tokorozawa-sakuratown.jp/shop-restaurant/about.html
3.ブックストリート(ミュージアム4F)
そろそろ、ミュージアム4階へ移動しましょう。入り口であるブックストリートは、一言で言うと雑貨書店のヴィレッジヴァンガードに雰囲気が似ています。雑貨によってスペースを演出。違い棚のような独特の本棚の形態も隣の棚との区切られ感が低く、ブックストリート全体で1つの本棚のようです。
本棚には、角川武蔵野ミュージアム館長を務める松岡正剛の監修により世界を読み解くための「9つの文脈」に沿って分類された約25,000冊の本が並びます。
ET1 記憶の森へ
ET2 世界歴史文化集
ET3 むつかしい本たち
ET4 脳と心とメディア
ET5 日本の正体
ET6 男と女のあいだ
ET7 イメージがいっぱい
ET8 仕事も暮しも
ET9 個性で勝負する
ストリートを歩いているとアンティークのおもちゃやランプ、無造作に置かれた本など、全てが絵になる空間で足を止めたくなります。ストリートにある椅子も座り放題、本も読み放題で、本好きにとっては天国エリアです。
4.本棚劇場(ミュージアム4F)
本棚劇場に至る方法は、右手の「ブックストリート」ルートと、左手の「エディットアンドギャラリー」をショートカットするルートの2つ。おすすめは、右手の「ブックストリート」のルートで、本に囲まれながら歩いた方が徐々に高揚感が得られるはず。
「本棚劇場」は、高さ約8メートルの巨大本棚に四方を囲まれた大空間。総蔵書数は約50,000冊で、配架は約30,000冊。そのうち約25,000冊が個人蔵書で、残りの5,000冊が角川の刊行物。
こちらは、本棚劇場の写真。
「本と遊ぶ、本と交わる」をテーマとしたプロジェクションマッピングが30分ごとに上映されます。
2020年の紅白歌合戦で、YOASOBIがメディア初となる歌唱をこの場所で行い、知名度も全国に知れ渡りました。埼玉のインスタ映えスポットとしても有名となり、取材日当日もそこここでみなさん撮影しまくってました。
フォトスポットで美しい写真を撮影するコツ
本棚劇場は絶好のフォトスポットですが、混雑するため、人が多い時間帯はなかなかピンでの撮影は難しいかもしれません。しかし、遅い時間になると人が減り、比較的に人が少ない状態で撮影できるチャンスが巡ってきます。
また、本棚劇場以外でのもう一つのおすすめフォトスポットが、5階の武蔵野ギャラリーに向かう階段。本棚劇場より空いてるので、ゆったりとポージングできるかと思います。
5.注目のイベント
広大な施設内では、常に複数のイベントが開催中。そこで、2021年秋~冬にかけてオススメの2つのイベントを厳選してみました。
俵万智 展 #たったひとつの「いいね」『サラダ記念日』から『未来のサイズ』まで
2021年7月21日(水)〜12月05日(日)
※11月7日までの会期が12月5日まで延長されました。
現代日本を代表する歌人のひとり俵万智の展覧会。《「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日》。この短歌が発表されたのが昭和62年。すでに現代口語短歌のホープだった俵万智の第一歌集ということで大ベストセラーとなり、「サラダ記念日」は、その年の流行語のひとつにも選ばれました。
会場内のいたるところに俵万智の短歌が張り巡らされています。公式に発表したものから、プライベートの手紙など、会場内からわかる〜って声が聞こえそうな俵万智の短歌ワールドに浸ることができます。
壁や柱だったり、短歌がそこここに書かれています。
ちなみに、展覧会のタイトルは、SNSでの「いいね」の数を競い合うのではなく、たったひとつの「いいね」のためにつくることを問いかけた2020年のツイートに由来していて、そのツイートは18万いいねを集めました。
本棚劇場×マーダーミステリー『ANIMA ‐言の葉の回廊‐』(ミュージアム4F)
2021年8月15日(日)〜11月28日(日)
(※12月以降も開催予定)
通称”マダミス”と呼ばれているマーダーミステリーが、本棚劇場やブックストリートなどを舞台としてオリジナルマーダーミステリー『ANIMA ‐言の葉の回廊‐』が登場。
マーダーミステリーとは、殺人事件を題材とした推理ゲーム。集まった参加者は登場人物となり、それぞれに与えられた情報を基に犯人捜しが進行していきます。今回は、数々のマーダーミステリー開催の実績があるOZONが担当。8月から始まった今イベントは12月以降も開催が予定されています。
公演日:10月24日(日)
チケット:9月21日(火)13時より発売。
公演日:11月14日(日)、28日(日)
チケット:10月発売。改めてお知らせします。
※12月以降にも開催予定。
6.まとめ&ミュージアム情報
複数のイベントや展覧会も同時に開催され、今回取り上げた施設やイベント以外にも、ひとりでも、カップルでも、子どもづれの家族でも楽しめそうなものは多く、チケットも回数券の設定があり、リピート必至の施設かと思います。
アクセス
所在地: 〒359-0023 埼玉県所沢市東所沢和田 3-31-3
(公共交通機関)JR武蔵野線「東所沢」駅から徒歩約10分。
(マイカー)関越自動車道「所沢」ICから約8分。
開館時間
(日~木曜日)
10:00~18:00(最終入館 17:30)
「SACULA DINER」のみ11:00~20:00
(最終入店 18:00 / L.O.19:00)
※「SACULA DINER」カフェエリアは10:00~20:00
(金・土曜日)
10:00~20:00(最終入館 19:30)
「SACULA DINER」のみ11:00~20:00(最終入店/L.O.19:00)
※「SACULA DINER」カフェエリアは10:00~20:00
休館日
毎月第1・第3・第5火曜日(祝日の場合は開館・翌日閉館)
利用料金
複雑なので、こちらをご参照ください。
https://tix.kadcul.com/