「花」の力で世界平和を!「タヒチプロモーション」大石暢社長ロングインタビュー【後編】

さて、インタビュー前編では大石暢(おおいしとおる)社長が「タヒチプロモーション」を起業した頃のエピソードや、タヒチへの尽きない思いを語っていただきました。ただ、まだ大石社長は50代に入ったばかり。事業の柱のひとつである「タヒチフェスタ」が軌道に乗った今、次の大きな目標があるのだといいます。

そこで、インタビュー後編では、創業20周年が間近となる今、新たに力を入れて取り組んでいることや、これから取り組んでみたいことなどを大石さんに語っていただきました。

大石さんの背後には、「横浜マラソンEXPO2016」で制作した「花壁」が飾られていた。この「花壁」とタヒチアンダンスは来場者に大好評だった。

「花」事業で目指す世界平和

ーー前回お伺いしたように、現在、タヒチ事業は順調に推移していらっしゃいます。そこで、今後さらに何か新たな事業などは構想されていらっしゃるのでしょうか?

大石さん:実は、5年ほど前から「花」をテーマにした事業を考えてきました。僕はタヒチを日本に紹介する際、できるだけ敷居を下げたうえで知ってもらいたいなと思っています。たとえば、「ダイエット」を通してタヒチアンダンスに触れていただいたり、タヒチ産のビールやパイナップルジュースなどを通してタヒチの豊かな食文化を楽しんでもらおうと考えてきました。そして、タヒチの「花」も魅力的なんです。今度はぜひ「花」を通して南国タヒチの豊かな自然を知ってもらいたいと考えています。

南国タヒチでは、日本では見られない様々な熱帯に咲く美しい花々が楽しめる。

――具体的に、これまで何か実施してきた「花」に関する取り組みがあれば教えていただけますか?

大石さん:最初はもう、地道に町のお花屋さんを回りました。横浜市内のお花屋さんをクローズアップして盛り上げるための企画を提案したり、横浜中のお花屋さんのストーリーをまとめたポータルサイトなども考えました。そのなかで、ちょっと大胆な試みとなったのが、横浜マラソンの当日に実施される「横浜マラソンEXPO2016」に「花」をテーマに出展したことですね。横浜マラソン2016 | 横浜を走る、世界が変わる (yokohamamarathon.jp)

――地元企業として、ブースを出展されたのですね?

大石さん:当日は、横浜マラソンの参加者を中心に、数万人の来客があるんです。そこで思い切って、出展スペース大企業並みにを10ブース分買い切って、壁一面を切り紙で作った花で埋め尽くした「花壁」のステージをつくり、そこでタヒチアンダンスを踊りました。また、マラソンの優勝者には、月桂冠ではなくて、当社で制作した花冠を提供しました。もう、相当目立っていましたね。後で関係者から聞いたのですが、他社から「目立ちすぎだ」と苦情が来るほど盛り上がりましたね(笑)。当社の名前も覚えていただけたかと思います。この「花壁」が、新たな名刺代わりになったのではないかと思っています。でも、それだけじゃないんですよ、花に関しては。

――というと、他にも何か狙いがあるんですか?

大石さん:実は、花を通してもっと大きなこと、たとえば、最終的には花で世界平和に貢献できればいいなと思っています。

――世界平和ですか?!

大石さん:突然降りてきたんですよね。なんの脈絡もなく世界平和なんて言い出すのは唐突かもしれないですけど、たとえばもう亡くなってしまいましたが、マイケル・ジャクソンやダイアナ妃などは、真剣に世界平和ができると思って行動していましたよね。そうやって純粋に考えて行動できる人って本当にすごいなと思って。それで、できることから始めて見ようと考えて、2017年に、花に関する新たな記念日「花冠記念日」を提案したんです。4月の第1土曜日は、花を輪っかにして、それをみんなで掲げることによって地球に花冠をかぶせて世界平和につなげよう……という壮大なコンセプトです。一昨年実施した「花冠記念日」のイベントは楽活にも取材していただきましたね。

4月の第一土曜日は『花冠記念日』です。ご存知でしたか?~Flowers Heal The World~ | [楽活]rakukatsu - 日々楽シイ生活ヲ

4月の第一土曜日「花冠記念日」は一般社団法人「日本記念日協会」によって公式に認定されている。

ーー2027年には横浜で花と緑をテーマにした「GREEN×EXPO 2027」の開催も決定していますし、人々の目が「花」に向きつつあるように感じます。タヒチプロモーションでは、このタイミングで何かイベントの開催なども検討されているのでしょうか?

大石さん:せっかく記念日も制定されたので、将来は「花冠フェス」をやりたいんです。大きなイベントホールを借り切って、会場を訪れたお客さん全員に花冠をつけてもらって、花畑のように花で埋め尽くしたステージの上でプロのミュージシャンに演奏してもらうんです。会場全体が花で埋め尽くされて幸せな雰囲気に包まれた映像を撮りたいんです。花の力で世界平和の活動をしようみたいな。もうかっこいい話ですよ。でも花って食べられないですよね。もらったら嬉しいし、誰もがいいなと思うんですけど、生きていくうえで絶対必要なものでもないんですよね。そこが、この事業の難しいところではありますが、だからこそ挑戦してみたいんです。

タヒチプロモーションでは、横浜市の花屋と連携しながら、花に関する事業も進めている。

インタビューを終えて

さて、ここまで大石さんのお話を前後編に分けてお届けしてきましたが、いかがだったでしょうか。タヒチとの出会い、無謀とも思えた「タヒチフェスタ」の成功、花事業での壮大な目標など、とにかく伺うお話すべてが型破りで、とても引き込まれました。

一貫しているのは、「前例のないことをやりたい」という冒険者のような姿勢です。また、大石さんは「タヒチから学んだことをみんなに伝えて、恩返しがしたい」と語ってくれましたが、創業から約20年を経て、具体的に形になっているように感じました。

大石さんがビジョンを抱き、やがて大石さんのビジョンに惹かれた仲間たちが集まってきて、楽しさが共鳴し合うコミュニティが自然にできていく……大石さんが創り出そうとしているのは、タヒチのようにみんながいつも「笑顔」でいられる場所なのですね。

「タヒチプロモーション」は、地元横浜にしっかりと根を張りつつも、笑顔を世界中に届けられる唯一無二のユニークな企業へと成長を遂げました。同社の今後の発展が本当に楽しみです。

タヒチプロモーション・基本情報

株式会社タヒチプロモーション
所在地 〒221-0844 神奈川県横浜市神奈川区沢渡3-1東興ビル2F
設立年月日 平成20年7月1日
代表取締役 大石 暢
公式サイト:https://tahiti.co.jp/
公式Instagram:@tahitipromotion_japan

タヒチフェスタとは

「タヒチフェスタ」は、南太平洋最後の楽園「タヒチ」をコンセプトにした日本でもっとも大規模なイべントです。入場無料で1日中楽しめ、ダンスや歌、食材などを通して、タヒチをまるごと体感できます。2008年から15年以上にわたって毎年開催されており、初回からの延べ動員人数は200万人以上を記録。世界最大級のタヒチの祭典へと発展しています。

「Tahiti Festa 2024 Musashikosugi」(次回予告)
開催⽇程:2024年9⽉21⽇(⼟)〜23⽇(⽉・祝)
開催時間:10:00〜20:00(予定)
場所:こすぎコアパーク・グランツリー武蔵⼩杉
料⾦:⼊場無料
実施内容:タヒチアンダンスショー/ライブ
タヒチ関連販売ブース/PRブース/ キッチンカーなど
主催:タヒチプロモーション
共催:武蔵⼩杉エリアプラットフォーム
特別協賛:グランツリー武蔵⼩杉協賛:タヒチ観光局/神奈川トヨタ⾃動⾞株式会社/コンラッドボラボラヌイ/ヒルトンモーレアラグーンリゾート&スパ/ヒルトンホテルタヒチ/コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社 
後援:「⾳楽のまち・かわさき」推進協議会

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