【顔面学講座㊳】髪色による印象とヘアカラーについて。50代以上の正解は何色か?

15年ほど前に白髪染めをやめ、女性の「グレイヘア」を定着させた元フジテレビでフリーアナウンサーの近藤サトさん。現在、56歳の近藤さんが先月『上田と女がDEEPに吠える夜』(日本テレビ)に出演し、日常で体感する「エイジズム」について語りました。

白髪だと老人扱いされる?

「ここ数年は、見た目からくる年齢差別っていうのがいろいろあります。白髪染めをやめてみたら、ちょっと老けて見えるとか、ちょっと若いとか、そういうのはもう完全に超越して、40代で白髪にしたんですけど、一気に(周囲からの扱いが)60代になりました」。

そして、セルフレジを利用すると、自然と人が寄ってきて「お手伝いしましょうか」と声を掛けられたり、ATMでお金をおろすのにも「大丈夫ですか」と話しかけられたりするとのこと。

50代の女性の多くは白髪染めをしているため、自然な白色を選択するのが難しい時代に

近藤さんは、白髪をオープンにしたら「劣化した」などと言われることは想定していたものの、自身のリハビリに時間がかかり、最初は鏡に映る自分を見て「おばあさんがいる!」「いやいや私だ(笑)」となったそうです。

多くの女性が白髪染めをする現代。40代から上は70代まで、7割以上の人が白髪染めをしていると思います(私の母は80代で染めています)。

20代〜30代はおしゃれ染め。以降、徐々におしゃれ染め+白髪対策へなっていく

アンチエイジングブーム、若いほうが美しいという価値観(メディアや化粧品関連会社によって作られた部分が大きい)から、「若さ至上主義」になっている現代日本

初老の男性芸能人や男性文化人が若作り(キャラ作り)で金髪にするケースも多いです。女性では最も多いブラウン系の他にイエロー系、レッド系など美容院で選べるカラーは40色以上も。今回は髪色について考察します。

あなたに似合うヘアカラーは?

白髪の人は何色に染めるのがいい?

50代以上の男女が毛染めをする場合は、基本的に白髪隠し、白髪ぼかしです。白髪が多い人が白髪を目立ちにくくするには、明度が高い白色と明度が近いベージュやグレージュなど比較的明るい色味のカラーです。

局部的に髪が白くなって、自身の変化の現実と向き合うことに…

ナチュラルブラウン、アッシュブラウン、ワインブラウン、レッドブラウン、オレンジブラウン、イエローブラウン、キャメルブラウン、プラチナブラウンなど、明るめのカラー剤を使って染めるのがポイント。明度の高い明るい色だと白髪は染まりにくいけど、全体的に白っぽく色素の薄い髪だとその白さが目立ちにくくなります。

では、白髪が少ない人の場合は?

黒系の濃い色がたくさん残っているので、白髪をその色に近い色に染めるのがベター。白い色を暗く染めるにはカラー剤にブラウンがたくさん入っている必要があります。ブラウン系にしろイエロー系にしろ、明度の低い暗い色が良いでしょう。

ヘアカラーの技術はどんどん進化して美しい栗色の髪にもできる

そもそもなぜ白髪になるのか?

白髪は毛根にある細胞が色素をつくることをやめることによって生じます。5本、10本、20本という数であっても老化現象の始まりです。ただ、非常に個人差があって、30代で半分くらい白くなる人もいれば、70代でも黒い髪が多い人もいます。私の父は80代後半ですが、数年前まで黒い髪の毛のほうが多いくらいでしたが、昨年、急に真っ白になりました。

白髪が出始める年齢は人種によって違い、白人(コーカソイド)は30代半ば、日本人を含む黄色人種(モンゴロイド)は30代後半、黒人(ネグロイド)は40代後半からだそうです。

4月で59歳になる私。現在、白髪は耳の上あたりが3割ほど。しかし、あごひげは7割が白くなっています。どちらも目立たなくするため短めのスタイルに。

肉体的には若い場合でも、髪色が白いと老化現象が起きているという印象になりやすい。さらに、40代以上の女性は多くの人が髪を染めているため、白髪だとそれだけで高齢者と思われてしまいます。

近藤サトさんが40代で60代に見られてしまったもの「ぱっと見」しょうがないのでしょう。顔をよく見れば年相応でも、髪色は(男性は髪の量も)、第一印象に大きな影響を与えてしまいます。

また、20代や30代前半で髪の毛が半分以上白くなる人を何人も見てきましたが、「同族企業で親が突然亡くなり、大学を卒業してすぐに社長になった」「海外に転勤になり急に環境が変わる中、短期間で順応した」「20代前半で起業し、従業員の生活を守るために睡眠もとらずに頑張った」というような極限のプレッシャーをはねのけてきた人ばかりでした。これらは老化現象とは違い、人体は不思議です。

髪の老化現象は色が白くなるだけではない

AGA(男性型脱毛症)だけでなく、女性の場合も加齢によって女性ホルモンが減少し、薄毛になるケースがあります。髪に艶がなくなったりパサつくもの同様。また、髪の毛が細くなるのは男女とも毛細血管の老化が主な要因ですし、髪にコシがなくなってボリュームが出なくなるのも、老化による発毛サイクルの変化によるところが大きいです。

歳を取るとただでさえ艶がなくなるのに、白髪染めによって髪を傷めてしまい、さらに艶がなくなるケースも多いです。先日、ある60代の女優さんを鑑定した際、YouTubeのサムネだと艶のない金髪が白髪に見え、「このおばあさんは?」と一瞬思ってしまいました。

白人のブロンドヘアは白髪になっても目立ちにくいが黒髪に白髪は目立つ

「若く見える」のと「若々しく見える」のは別で、「若々しく見える=元気に見える」ためには、色よりも髪の毛のハリや艶が大事です。 白髪混じりは「ロマンスグレー」という呼び名もあり、男性の場合は“イケオジ”のファクターの1つにもなっています。

グラデーションになった自毛の白髪を活かしたヘアスタイルの男性

髪色はご自由に。しかし、どんな色でも艶は大事

「標準的に若く見える」のを目的に黒や茶系で染めるのはいいですが、髪の毛が傷みやすいし、伸びると生え際の白い部分が目立ちやすいのが難点です。

金髪(イエロー系)に染めている人はロックなイメージ、気持ちが若いイメージ。赤く染めている人は反体制・反権力・革新的なキャラクターを狙っている人が多いように思います。

髪を染めることは、「ヒトが動物的な自己から抜け出す人間らしい行為」。何色であっても自己表現ではありますが、清潔に、そして艶を意識してヘアケアをしてほしいと思います。

若い女性のおしゃれ染めでも明るすぎる髪色は和装には合わず、チグハグな印象に

髪に“くたびれた感”が出たほうが「哀愁が漂って男性も女性もセクシーに見える」かもしれませんし、「ありのままに」が最も魅力的なのかもしれませんが。

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