アート

【速報】ドイツ・ケルン「ルートヴィヒ美術館展」が2022年に東京、京都で開催決定!20世紀美術の軌跡をたどる注目の美術展!

2022年、またも期待の大型西洋美術展が開催されます。

それが、今回ご案内する「ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡市民が創った珠玉のコレクション」です。2022年6月29日から始まる東京会場(国立新美術館)、10月14日から始まる京都会場(京都国立近代美術館)と、2会場を巡回。

今回の展覧会名にある「ルートヴィヒ美術館」は、20世紀から現代までの美術作品に特化した世界有数の美術館。したがって、本展では同館のコレクションから選りすぐった、20世紀初頭から現代までの近現代の美術作品152点が来日します。

カジミール・マレーヴィチ《シュプレマティズム 38番》1916年、油彩/カンヴァス、102.4 x 66.9 cm
Museum Ludwig, Köln / Cologne, ML 01294.(Photo: © Rheinisches Bildarchiv Köln, rba_d033965_01)

具体的には、ヨーロッパで最大とも言われる同館のポップ・アートのコレクションから、美術館の名前に冠されたコレクター、ペーター・ルートヴィヒをアンディ・ウォーホルが描いた《ペーター・ルートヴィヒの肖像》、ジャスパー・ジョーンズが1950年代にモチーフにしていた数字を描いた作品《0-9》、ロイ・リキテンスタインが機関銃の発砲した瞬間を描いた《タッカ、タッカ》などが登場します。

ワシリー・カンディンスキー《白いストローク》1920年、油彩/カンヴァス、98 x 80 cm
Museum Ludwig, Köln / Cologne, ML 10003.(Photo: © Rheinisches Bildarchiv Köln, rba_d056273_01)

また世界で3本の指に入るピカソのコレクションから《アーティチョークを持つ女》など8点の出展が予定されているほか、ロシア・アヴァンギャルドのカジミール・マレーヴィチ、シュルレアリスムの先駆者マックス・エルンスト、ドイツの戦後の美術に重要な足跡を残したマルティン・キッペンベルガー、ヨーゼフ・ボイスなどの作品も登場する予定です。

市民コレクターの寄贈によって形成されたコレクション

Museum Ludwig, Köln / Cologne © A.R.

最後にルートヴィヒ美術館について、もう少し詳しく説明して速報を締めくくるといたしましょう。ルートヴィヒ美術館があるのは、ドイツ第4の都市であるケルン市。市民コレクターであるルートヴィヒ夫妻の名前にちなんで館名が付けられました。

古来、雄大なライン河沿いの交通の要衝として栄えてきたケルンは、世界最大のゴシック建築として名高いケルン大聖堂やヨーロッパ最古の大学の一つであるケルン大学のほか、数多くの美術館、博物館を擁する文化の薫り高い街です。

同館は、1986年、ケルン大聖堂に隣接したライン河畔に開館。

ヨーロッパで最大とも言われるポップ・アートのコレクションをはじめ、表現主義や新即物主義などのドイツの近代美術、世界で3本の指に入るピカソのコレクション、ロシア・アヴァンギャルドの名品、写真史を網羅する質量ともに優れた写真コレクション、そして世界各地の現代美術の収集により、国際的にも高く評価されています。

こうしたコレクションの数々は、主に市民コレクターによる寄贈によって成り立ってきました。したがって、本展では、作品の寄贈に関わったコレクターたちに焦点を当てています。

美術を愛する多くの市民からの寄贈をもとに、国際的にも評価される一大コレクションを形成していったルートヴィヒ美術館。油彩や彫刻、立体作品、映像、写真を含む152点の来日作品をはじめ、展覧会の詳細は2022年2月頃に明らかになる予定です。それまで、楽しみに待つといたしましょう!

展覧会情報

ルートヴィヒ美術館展
20世紀美術の軌跡ー市民が創った珠玉のコレクション
Museum Ludwig, Cologne – History of a Collection with Civic Commitments

東京会場
会期:2022年6月29日(水)~9月26日(月)
毎週火曜日休館
開館時間:10:00~18:00
※毎週金・土曜日は20:00 まで
※入場は閉館の30分前まで
会場:国立新美術館 企画展示室2E
主催:国立新美術館、ルートヴィヒ美術館、日本経済新聞社ほか
協賛、後援、協力:未定
お問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
国立新美術館ホームページ: https://www.nact.jp

京都会場
会期:2022年10月14日(金)~2023年1月22日(日)
会場:京都国立近代美術館
主催:京都国立近代美術館 、ルートヴィヒ美術館、日本経済新聞社ほか
協賛、後援、協力:未定

かるび

投稿者の記事一覧

メーカー、IT企業で勤務後、41歳にして1年間のサバティカル休暇へ突入。現在は、ブロガー&Webライターとしてアートや映画について主催ブログ「あいむあらいぶ」(http://blog.imalive7799.com/)にて日々見聞きした出来事を書き綴っています。

関連記事

  1. 金沢といえば兼六園とレトロ建築!おすすめの観光・お散歩コースを紹…
  2. 食べるコミュニケーションって?「おべんとう展」を食べつくそう!:…
  3. 北斎の未発表版下絵を原寸で!『大英博物館所蔵 未発表版下絵 葛飾…
  4. スキャンダル作品で揺れた「ドクメンタ15 」 現地在住者が経緯を…
  5. 成川美術館は箱根一の絶景美術館!芦ノ湖の大パノラマが楽しめました…
  6. 【Takのアート入門講座】お気に入りの美術館をみつけよう
  7. スマホでサクッと素敵な紅葉写真が撮れる簡単な方法をプロフォトグラ…
  8. モネ100%、光を捉えるモネの眼が連作を生み出す「モネ 連作の情…

シネマ

アート

おすすめ記事

横浜馬車道 ~人と馬とが創り上げてきた、文化のみちへの手引き

横浜といえば、言わずと知れた観光地。みなとみらいに中華街、山手など市内屈指の人気スポットは多い…

TOHAKU茶館へようこそ。東京国立博物館の庭園にある応挙館がカフェとして一般公開

東京都・上野の東京国立博物館で、TOHAKU茶館(TOHAKU CHAKAN)が2023年7月14…

【顔面学講座㉒】 仮面とは何か? 変装、変身、日本人の仮面好きを考える

数年前、仮面について研究したことがありました。その時に読んだ、和泉流能楽師で演出家の野村万之丞 (…

1万本の花と季節のカクテルが楽しめるBAR 恵比寿にOPEN!

恵比寿は洗練された雰囲気とアートに満ちた、おしゃれなカフェやトレンドのショップが点在している街…

パリに行ったら絶対に行きたいオススメのお店9選

イギリスの郊外に住みながら、平日はIT企業でフルタイム、週末はのんびりライターとコーチング活動…