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今年こそ燕子花の満開の時期に楽しみたい!年に一度鑑賞できる【燕子花図屏風】の楽しみ方について

今年も根津美術館で【燕子花図屏風】を鑑賞できる季節になりました。

国宝「燕子花図屏風」 尾形光琳筆 日本・18世紀 江戸時代 根津美術館蔵

私は毎年この時期を待ち望みにしており、屏風を見に行くことを楽しみにしています。

今年のテーマは、「光琳の生きた時代 1658-1716」で、約60年の美術の歴史を切り取って、尾形光琳を中心に、その時代に活躍した狩野探幽や弟である尾形乾山など、名作を鑑賞できる展覧会となっています。

展覧会のタイトルにもなっている【国宝 燕子花図屏風】は、総金地に高品質の青色と緑色の絵の具がふんだんに用いられて、青と緑のコントラストが映え、一度見たら忘れられない作品です。

また、スタンプのような、同じ型の花が描かれていることも印象的です。

国宝 燕子花図屏風の燕子花

18世紀に描かれた絵画でありながら、型を使って描いているところは、今人気がある、マリメッコの生地の先駆けのように感じたのは私だけでしょうか。

また、左右の屏風を見比べてみると、絶妙なバランスの構図となっているところも私の好きなところです。画家としてのスタートが遅かった光琳にとっては、この作品は最初の最高傑作と言われているとのことでした。

展示風景
展示風景

ぜひ、歩いて端から端まで作品をじっくり近くて見てみたり、椅子に座りながら、少し遠くから離れて鑑賞したり、色々な角度から作品を楽しんでみてはいかがでしょうか。

展覧会では、光琳がお手本にしたと言われている狩野派などの屏風の展示や光琳の別作品を楽しむことができました。

(左)「夏草図屏風」(右)「白楽天図屏風」 いずれも尾形光琳筆(江戸時代・18世紀)
喜多川相説筆「四季草花図屏風」(江戸時代・17世紀) 

光琳ゆかりのある作家の作品と一緒に鑑賞することで、光琳の作品との共通点を感じることができ、新たな発見となりました。

季節を感じる庭園にて自分のお気に入りの風景を切り取る

美術館鑑賞後は、庭園の散策へ。

庭園
庭園

展覧会開催時期のお庭は、藤の花が満開で、この時期に紅葉する紅葉が紅葉しており、燕子花も数輪咲いていて、今しか楽しめない景気を堪能してきました。

燕子花の開花情報については、根津美術館の公式HPにて確認できますので、ぜひ予約の参考にしてみてください。

庭園

根津美術館のお庭は、どこを切り取って見ても、絵になる景色ばかり。

たまたま後ろを振り返ってみたら、絶景だということも。

今回は、燕子花の咲いている時期に行くことをオススメしますが、茶室や根津美術館八景と言われている絶景場所もあり、いつどの季節に伺っても楽しめるお庭です。

庭園

NEZUCAFÉで振り返りの時間を

美術鑑賞と庭園散策後の私の定番コースは、庭園鑑賞後にNEZUCAFÉへ立ち寄ります。

今回は、バームクーヘンとカフェオレをいただきました。新緑を楽しみながら美術鑑賞や庭園の振り返り。

NEZUCAFÉにて

お気に入りの作品を持ち帰ろう!

最後はミュージアムショップへ!

オススメは、燕子花図屏風をイメージしたアクセサリー。色の組み合わせが素敵で、一目惚れしました。

美術鑑賞の余韻を持ち帰るのもオススメです。

なお、2023年5月9日〜14日は、夜間拝観が開催され、19時まで鑑賞できるそうです。いつもとは違う美術鑑賞を楽しめるのではないでしょうか。

展覧会情報

特別展「国宝・燕子花図屏風 光琳の生きた時代 1658~1716」

日時:2023年4月15日(土)~5月14日(日)
休館日:毎週月曜日 ただし5月1日(月)は開館
開館時間:午前10時~午後5時
ただし、5月9日(火)から5月14日(日)は午後7時まで開館。
(入館はいずれも閉館30分前まで)
入場料:オンライン日時指定予約 一般1500円/学生1200円
*障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料
館内は撮影禁止です。今回は取材のため、特別な許可を得て撮影しています。

Rika

投稿者の記事一覧

小さい頃から美術館が好きで、年間100以上の展覧会へ足を運ぶ。特に好きなジャンルは琳派。日本の伝統的なもの(芸術・文化・祭り・芸能・工芸など)が好きで、全国各地の魅力を発掘中。現在、旅サイト、美容雑誌、ファッション雑誌などの公式ブロガーとして活動中。

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