日本で唯一「料理の神様」を祭る南房総の高家神社!1本1,500円の高級醬油「高倍」とは?!

こんにちは!千葉県民の楽活ライター、めぐみです。

今回は県南部にあるちょっと変わった神社をご紹介します。次回の旅行の候補地に、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

全国唯一の「料理の神様」!高家神社とは

高家と書いて“たかべ”と読みます。

今回ご紹介するちょっと変わった神社の名は「高部神社(たかべじんじゃ)」。冒頭でもご紹介した通り、日本で唯一「料理の神様」をお祭りする神社です。

千葉県最大の半島、房総半島の最南端に位置する南房総市内にあります。御祭神は天皇の祖人である天照大神(あまてらすおおみかみ)と、皇室の食事を司る磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)です。

日本書紀には、高家神社創建にまつわるこんなエピソードが残されています。

第12代天皇・景行天皇が安房の国(現在の房総半島南部)へ行幸された際、同行した家臣の磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)は近くの海でカツオを釣り上げ、ハマグリも手に入れました。これらを調理して天皇に差し上げると、たいそうお喜びになり、併せて彼の調理の技を高く評価しました。

以後、磐鹿六雁命は皇室の食事を司るようになったのだそうです。

このようなご由緒があることから、高家神社にはプロの料理人や、食品メーカーの重役の方々がこぞって参拝に訪れます。

最近はステイホーム中の料理を楽しみたい方、旦那様や恋人へ手料理をふるまいたい方など、若い参拝客も増えてきているということです。

特殊祭事「庖丁式」は料理人と食への感謝を表す宮中行事

絵馬にも庖丁式の様子が描かれています

そんな高家神社で有名な祭事の1つに庖丁式(ほうちょうしき)」があります。

これは平安時代から続く日本の宮中行事で、料理の師範が鯉や鰹などの魚を捌くという儀式です。

特筆すべき点は、捌く際に「食材には指一本触れない」ということ。右手に包丁、左手にまな箸(魚や鳥の調理で用いる、柄のついた長い箸)を持ち、雅楽の演奏に合わせ進行する儀式は、まるでショーを見ているかのようです。

「庖丁式」の生みの親は第58代天皇で和歌の達人でもある光孝天皇です。

光孝天皇は料理を趣味とし、皇太子の時から自炊を行っていました。天皇に即位してからも度々厨房に入っていたそうです。当時、宮中の料理づくりは身分の低い者の仕事とされていたので、天皇自ら炊事を行うことは大変珍しがられました。

食への感謝、そして料理人への尊敬の念。

これらを1つの文化として継承するため、重臣・藤原山蔭(ふじわらのやまかげ)に命じて庖丁式の作法を確立させたそうです。

拝殿の両脇にあり、毎月17日に包丁供養祭が行われます

この儀式を見学できる神社は全国的に見てもかなり少ないので、近年は海外からのお客様も高家神社に見学に訪れているそうですよ。

毎年、5月、10月、11月と年に3回行われていますが、新型コロナウイルスの影響もあり、2021年9月時点では今後の予定は不透明です。興味のある方はぜひ神社公式ホームページにて最新情報をご確認ください。

社務所で発見!高家神社限定で販売される高級醤油とは?

神社名は「高家」、醤油の名前は「高倍」です

社務所ではお守りや木札、御朱印等が頒布されています。

特に御朱印は大変人気で、御朱印ガイド・Omairiが発表する「千葉県御朱印ランキング」では、県内全1298の寺社仏閣のなかで第59位にランクインしています(2020年9月4日現在)。

シンプルながら目を引く御朱印です

個人的にいちばんオススメしたいのは、社務所で頒布されている超高級なお醬油です。

その名は「高倍(たかべ)」。読み方は神社名と同じですが、漢字が異なりますのでご注意ください。

容量は500ml、お値段はなんと1,500円(現地購入価格)です!

お醬油に1500円…と思いながらも、ものは試しと購入してみました。

普段、1リットル110円の醤油を愛用する我が家にとっては、最高級品に感じられます…。帰宅後の実食レポートの前に、高家神社で醬油が頒布された経緯について簡単にご紹介します!

高家神社の高級醬油「高部」は誰が何のために造っているの?

千葉はお醬油が有名なんです

そもそも千葉県は醬油の一大生産地です。

3つの大手醬油メーカー(キッコーマン・ヤマサ・ヒゲタ)の本社や工場が県内にあり、国内で流通する醤油の約40%を千葉県で生産されているとも言われています。

このことから、かねてより高家神社には醤油や味噌、酒などの醸造業の方が多く参拝に来ていました。

なかでも、関東地方で有名な「ヒゲタ醬油」は高家神社への信仰がとても厚いことで知られます。千葉県銚子市内にある工場の中には、高家神社から分霊されたお社が建っているそうです。また、毎月5日には幹部社員がそろって参拝に出向き、質の良い醤油の製造と工場内の安全を祈願するのだとか。

高家神社との深いかかわりが伺えるエピソードですね。

そんなヒゲタ醬油、1996年(平成8)年からは、高家神社へ奉納するための特別な醤油「高倍」の醸造を開始しました。毎年11月23日に奉納するため、数量や期間を限定し醸造しています。

在庫があれば、社務所でも取り扱いがありますので、参拝記念にぜひいかがでしょうか。

いざ実食!高家神社の高級醬油「高倍」で食卓が華やかに

普段の食卓が格段にランクアップした…気がします

皆様、大変長らくお待たせいたしました。

夕食の準備ができましたので、さっそく「高倍」を味わってみようと思います。今日の夕食のメインは、いたって普通のスーパーのお刺身。

普通の醤油との違いに気づけるか、そしてその違いとはいったい何なのか。まずは箱を開け、醬油を取り出してみましょう。

間違いありません、高級です

品のいい白色の容器がお目見えしました。

キャップを除く本体部分は陶器で出来ているため、程よく艶があり、持ってみると500ml入りの醤油とは思えない重量感があります。これが、1,500円の重みなのでしょうか….。

続いて、醤油皿に醬油を出してみます。

実食が待ちきれません!

「高倍」はとても鮮やかな色をしている濃口醤油です。

一口に醤油と言っても、沢山の種類がありますが、なかでも濃口醬油はオールラウンダーといわれます。流通量も多く、どんな料理にも合う醤油です。

さっそく軽く醤油をつけて一口…。

おぉ、これは美味しい!!

鮮やかな見た目とは裏腹に深みのある味わいです。厳選された国内産の原料をふんだんに使用していることが、このおいしさに繋がっているといるのだと感じます。

他の食材との相性もとても良いです。和食との相性がいいのはもちろんのこと、洋食の隠し味としても良い働きをしてくれそうです。

今後の調理が楽しみになった一品でした。

「高倍」の受付は今月末まで!

毎日の料理がワンランクアップするかも!?

いかがでしたでしょうか。

今回は千葉県南房総市にある高家神社と、そちらで頒布される高級醬油「高倍」についてご紹介しました。

本来であれば、ぜひ現地まで参拝に行っていただきたいところなのですが、コロナウイルスの影響もあり、気軽なお出かけが難しいのが現状です。

そんな皆様に朗報です!

2021年に醸造される「高倍」は、2021年9月末までネット予約が可能です!!Amazon、Yahoo!などで注文できます。下記の基本情報に予約ページがありますので、興味のある方はぜひ予約してみてはいかがでしょうか。

まだまだ続くであろうステイホーム期間が楽しくなること間違いなしです!ぜひお試しください!

【基本情報】

高家神社
住所:〒295-0012 千葉県南房総市千倉町南朝夷164
電話:0470-44-5625(社務所)
HP:https://takabejinja.com/

ヒゲタ醬油特別限定醸造醤油「高倍」
https://www.higeta.co.jp/topics/gentei_takabe.html

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