みなさん、やきものといえばどこを思い浮かべますか?
日本全国、様々なやきものがあり、有名なところも多くありますが、佐賀県の有田焼も知らない人はいないくらい有名ではないでしょうか。
有田といえば、春の有田陶器市が有名ですね。JR有田駅周辺からJR上有田駅までの約4キロの沿道にズラッとやきものが並び、掘り出し物を探しながら歩くのが楽しい市です。
期間中は全国から約100万人が訪れるそうです。
お目当ての窯の、普段は値引きしない作品でも、この期間中は値引きされていたりもします。
私は佐賀在住で、毎年春のGWには陶器市に足を運んでいました。ここ2年は、新型コロナウイルス感染症の影響で、リアルの陶器市は中止となりました。そのかわり、オンライン上でWeb有田陶器市が行われています。
Web有田陶器市もいいですが、やはり自分の目で見て、直接触って陶磁器を選びたいですよね。
ところで、有田では、春だけではなく秋にも陶器市が開かれているのをご存知でしたか?
名称は「有田陶器市」ではなく「秋の有田陶磁器まつり」となり、規模は小さいながらも今回で第17回となります。2021年は特別にプレ期間があり、プレ期間は2021年10月9日~11月14日の土・日・祝、メイン期間が11月19日~23日でした。
このメイン期間中に秋の有田陶磁器まつりに行ってきましたので、
- 春の陶器市と秋の陶磁器まつりの違いとは
- 有田陶器市常連が教える陶器市攻略法
- 秋の有田陶磁器まつりの紹介
- アリタセラにも足を伸ばしました
- 今回の戦利品の紹介とその使用例
- 有田の名産品:ごどうふの紹介
など、たくさんの写真をメインにしてお届けします。
春の陶器市と秋の陶磁器まつりの違いとは
春の有田陶器市と秋の有田陶磁器まつり、どこが違うかというと規模が違います。春の場合、陶器市会場は車が通行止めとなり、沿道にびっしりと陶磁器が並びます。秋は、車は通行止めにはなりません。しかし、お店ではセールをしており、沿道の一部には陶磁器が並んでいます。
屋台の数も格段に違います。春は屋台もたくさん出てにぎやかですが、秋はその屋台が出る場所は無料駐車場になっていました。それでも、春も秋も普段割引しないようなところで割引があったり、とても安く陶磁器が買えたりするのは同じです。
有田陶器市の常連が教える陶器市の攻略法
陶器市(春と秋では名称が違いますが、春と秋両方を指す場合は呼び方を陶器市で統一します)の攻略法って何?と思われるかもしれませんが、何も考えずに行くと確実に交通渋滞に巻き込まれます。
また、おしゃれしてヒールのある靴で行こうものなら、十分に陶磁器を見て回れないかもしれません。しかもたくさん陶磁器を買うと、ヒールに重い陶磁器を抱えて歩くという大変な目に合うかもしれません。
そのようなことがないように、どのようにすれば渋滞に巻き込まれないか、どのような服装で行けばいいかなどをお伝えします。
陶器市攻略法その1:服装編
陶器市ファッションと言えば、以前は
・パンツ
・スニーカー
・リュック
・軍手
・帽子
と言われていたようです。
陶磁器をたくさん買うと重いので、リュックが必要。そして、お買い得品の陶磁器の中にはホコリをかぶっているものもあるため、軍手もあったほうがよいということでした。
しかし、有田の窯業関係者から「リュックと軍手はちょっと…」という話を聞いたことがあります。
なぜそう言われるのかを説明します。
陶器市、特に春の陶器市は、とてもたくさんの人でごった返します。有田の陶磁器のお店はそんなに広々とはしておらず、そんな中にたくさんの陶磁器と、たくさんのお客さん。すると、リュックはじゃまになることがあるのです。人を避けた拍子に、背中に担いだリュックが売り物の陶磁器にあたってしまう、ということもあるかもしれません。
その他にも、リュックの中に大切な陶磁器を入れて歩いていて、休憩しようと座った瞬間にリュックの底が椅子にどん!大切な陶磁器が割れちゃった、という話も聞きます。
リュックは両手が自由に使えますし、手に持つかばんや、肩かけのかばんより重さが分散されますので、重いものを持つときに便利です。しかし、上記のような不便なところがあります。
軍手も、掘り出し物を探すときには、ホコリを軍手で払いながら品定めできますのでよいのですが、うっかり手を滑らせて、ということもあるようですね。
軍手をして陶磁器を触るときには注意して触ってください。ただ、軍手が必要なほどホコリをかぶった商品というのはほとんどありません。大部分の商品はきれいにしていますので、何かで手が汚れたときのためにウエットティッシュを持っておけば、それでいいかもしれません。
「見るだけで買わないよ~」という方は、念のために手提げか何か持って行けばいいでしょう。しかし、ガッツリ買いたいという方には、下に車輪がついてゴロゴロできる買い物カートをおすすめします。
お店に入るとき、ちょっと邪魔にはなりますが、カートだと気づかないうちにお店の売り物をなぎ倒すという心配もありません。椅子に座った拍子に割れることもありません。さらに重い陶磁器を手に抱えなくてもいいからです。
長い距離を歩きますので、歩きやすい靴と服装で行きましょう。春は日差しが強いため帽子もあったほうがいいでしょう。そして、春も秋も温度調節のしやすい服装をおすすめします。朝は少し寒いと感じても、歩いていると暑くなってくるからです。
陶器市攻略法その2:渋滞回避編
陶器市での一番の注意点は陶器市に行く時間帯です。朝一番を目指して行きましょう。昼から行こうなどと悠長に考えていたら、渋滞にハマッて車が動かなくなります。
私は毎年朝早くから出かけるため、渋滞もなく、駐車場も近くに止められ、スムーズです。しかし、お昼過ぎに有田から帰るとき、有田に入る道路はずっと渋滞をしています。
今回も春ほど人はいなかったものの、私が帰るお昼過ぎには、反対車線には車がずっと連なっていました。
他県から来る方でJRを使う方も、朝はできるだけ早いほうが混み具合がマシだと思います。上有田駅で降りて、有田駅まで陶磁器を見て歩き、帰りは有田駅からJRに乗るか、その逆のルートを取るかはどちらでも大丈夫。ただし、JRの場合は、座れないことは覚悟しておいたほうがよいでしょう。
陶器市攻略法その3:何日目を狙うか編
もしお目当ての窯があり、この人のこの作品が欲しいという場合は1日目を狙います。誰かに買われる前に、買いに行きましょう。特にお目当ての窯はなく、お買い得品を手に入れたいという方は最終日に行きましょう。最終日に近づくにつれて、割引率が上がってくることがあります。
ブラブラと見て、いいのがあったら買うくらいの方は、天気予報をチェックして天気のいい日を狙ってください。
2021年秋の有田陶磁器まつり、写真をメインにお届けします
それでは、お待たせしました。2021年秋の有田陶磁器まつりを写真で振り返ってみます。
秋の有田陶磁器まつりは、春の陶器市ほどの規模ではありませんが、お買い得商品も、掘り出し物もちゃんとありました。そして普段は割引していないところでもこの期間ばかりはということで割引されていました。
こちらは源右衛門窯です。
今右衛門窯と香蘭社は写真撮影ができませんでしたので、外観の写真だけ。
こちらが深川製磁です。
ずっと歩いていると喉が渇きます。ちょっとした飲み物などは露店で買えるので、水分をとったり休憩しながら歩きましょう。
究極のラーメン鉢専門店がありました。ここは以前から気になっていたところだったので入ってみました。
究極の「ラーメン鉢」はラーメンを快適に食べるために徹底的に工夫を重ねた逸品。その究極のつくりには、7つの秘密があるのだそう。
1.広口のラーメン鉢に比べて冷めにくく、収納に場所を取らない
2.口縁部が薄く、口当たりがいい
3.片手でも持ちやすい
4.底に高さがあるので手に持ったとき熱くない
5.麺がゆったりと収まる
6.うつわに安定性がある
7.従来品よりも約1割の軽量化を実現
私がお店にいたほんの少しの間だけでも、何人かのお客さんが購入していたので、とても人気があるようでした。
レンゲも、裏側に突起があるため、ラーメン鉢の中に落ちません。また、レンゲの底とラーメン鉢の底のカーブがフィットするように作られているそうです。
今回秋の有田陶磁器まつりに参加して、やはり陶磁器を手にとって触ってみて、選ぶ楽しさは格別でした。
アリタセラにも足を伸ばしました
JR有田駅から車で5分のところに、陶磁器を扱う商社が集まるアリタセラというところがあります。そちらでも「有田のちゃわん祭り」が開かれていたので足を伸ばしました。
有田のちゃわん祭りの会場では、あおぞらグルメマーケットやお楽しみ大抽選会などが開かれており、こちらもにぎやかでした。
アリタセラの有田のちゃわん祭りは、初めて行きましたが会場のまとまりがあってよかったです。延々と歩く必要もなく、しかもちゃんとお買い得商品から高級なやきものまでありました。歩くのが苦手な人はこちらでも十分に満足できるでしょう。
戦利品の紹介と使用例~実用的なセラミックおひつや究極のラーメン鉢~
陶器市は実際にやきものを触ってみて、その感触を味わいながら選ぶのが楽しいですよね。特に酒器などは大きさや、持ちやすさ、手に馴染む感じが重要です。
手に取りながら選んだ、私の今回の戦利品をお見せします。
今回の戦利品は、セラミックのおひつと、赤色のエキゾチックなうつわ、白のシンプルな酒器、それと究極のラーメン鉢です。
まずは、セラミックのおひつから。
今までは残ったご飯をタッパーに入れていましたが、それだとご飯がぱさぱさになると感じていました。セラミックのおひつは、おひつに無数の細かい穴が空いており湿度を安定させ乾燥を防ぎ、鮮度を保持するのだそうです。
さっそく、セラミックのおひつを使ってみました。確かにタッパーに入れていたときよりも、ご飯がしっとりしています。このおひつは電子レンジもOKなのでそこも嬉しいところですね。500ワットの電子レンジで、2~3分程度温めるだけで温かくなります。主婦には嬉しい買い物でした。
つづいて、赤と白のうつわです。
赤いうつわはちょっとしたおつまみなどを入れるのにもいいですし、酒器にしてもいい感じです。白い酒器は実際に触ってみて、手におさまる感じがとても良かったので購入しました。
究極のラーメン鉢も、どのようなものかと購入してみました。
お店の方がチキンラーメンを作るときに、「チキンラーメンがきれいに入り、分量のお湯を注ぐとちょうどひたひたになる」と言っていましたので、早速実験です。
チキンラーメンを準備して、ラーメン鉢に入れてみると、麺の底が浮くことなくピッタリきれいに入ります。
そこに卵を乗せて、分量のお湯を注いでみました。すると、チキンラーメンがひたひたになるところまできちんとお湯が入りました。
麺がひたひたになるところまでお湯を注げばいいので、お湯の分量をはからなくていいのは便利ですね。今後チキンラーメンを食べるときは重宝しそうです。
有田の名産品:ごどうふの紹介
有田の名産品の1つに「ごどうふ」という豆乳と葛粉で作られた珍しい豆腐があります。アリタセラの会場で売られていたので、みなさんに有田の郷土料理を紹介しようと購入してきました。
この袋からごどうふを出すと、こんな感じになります。
ごどうふを売っていたおじさんが、「このタレが美味しいから、一緒に買って!タレが余ったら、温野菜のサラダになどにかけても美味しくなるよ!」とおすすめしてくれた「ごどうふのタレ」。今日買ってきた赤色のうつわに盛って、そのタレをかけてみました。
どうですか?いい感じではないでしょうか。
食べてみると、もちもちっとしたプリンのような食感。
そのままプレーンで食べるとうす甘い感じです。
そこで、甘じょっぱい胡麻ダレをかけて美味しくいただきました。酢味噌でもきっと美味しいと思います。黒蜜きなこなどをかけると完全にデザートとして食べられます。
有田に来たときは、ぜひごどうふを味わってみてくださいね。
2022年は春の有田陶器市をリアルで楽しめることを期待して
秋の有田陶磁器まつりは、春に比べると規模は小さいものの、十分に陶磁器を見て回れてとても満足でした。実用的なおひつやラーメン鉢、そして美しいうつわも手に入りました。
2022年は春の陶器市がリアルに開催されるのを祈っています。その際にはみなさんぜひ会場に足を運んで、陶器市散策を楽しんでいただきたいです。
にぎやかで楽しく、有田焼がお値打ち価格で手に入ります。
遊びに来てくださいね!お待ちしています!
関連情報
●有田陶器市情報など
有田観光協会ウェブサイト「ありたさんぽ」
https://www.arita.jp/
●究極のラーメン鉢
株式会社まるぶん
本社
〒844-0024佐賀県西松浦郡有田町赤坂丙2351-169
TEL:0955-43-2351
定休日:大晦日・元日
営業時間:10:00~17:00
上幸平店
〒844-0003佐賀県西松浦郡有田町上幸平1丁目6−3
営業時間:10:00~17:00
https://www.marubun-arita.co.jp/
●赤のエキゾチックなうつわ
BARRACA
〒844-0009
佐賀県西松浦郡有田町中の原1丁目3−3
TEL:0955-43-3256
営業日:土・日※要問合せ
営業時間:11:00~16:00
https://barraca-arita.stores.jp/
●セラミックおひつ
(株)東洋セラミックス
〒844-0024
佐賀県西松浦郡有田町赤坂丙2351-169
有田焼卸団地
TEL:0955-42-6388(代)
定休日:無休(年末年始を除く)
営業時間:9:00~17:30
https://www.toucera.co.jp/