2022年6月25日から8月18日まで、社会風刺コントグループの「ザ・ニュースペーパー」の福本ヒデさんによる『福本ヒデのシュルレアリスム展』が開催されます。開催場所は、浜の下町風情残る黄金町&阪東橋エリアにある喫茶・軽食&アートスペース「Art and Syrup」です。
福本ヒデさんは、「ザ・ニュースペーパー」での時事ネタによるコントだけでなく、美術史にも精通した「美術芸人」。名画を題材に政治パロディ画を制作しています。そんな福本ヒデさんが今回の個展に選んだ題材は、“シュルレアリスム=超現実主義”です。
【シュルレアリスム】心の純粋な自動現象(オートマティズム)であり、それにもとづいて口述、記述、その他あらゆる方法を用いつつ、思考の実際上の働きを表現しようと企てる。
――アンドレ・ブルトン『シュルレアリスム宣言』(岩波文庫)より
20世紀前半に隆盛したこの芸術運動を福本さん流にひも解き、自身の内面を発露した超現実主義的なシュルレアリスム絵画を展示・販売します。
福本さんから、楽活向けに特別にコメントをいただきました。
シュルレアリスムの画家、ダリ、マグリック、エルンスト、ミロなどの作品は、観たことない世界でワクワクします。彼らが製作する時にやっているように、『自分の内面から出てくるものを偶然に任せて表現する事』を、僕もやってみたくなりました。
何も考えずに描きはじめる、眠たい時に描く、描いた作品と写真をコラージュする、絵具を吹きかける、垂らす、塗料の化学変化、など、なるべく偶然性に身を委ねようとしています。
誰かの心が動くシュルレアリスムの作品ができるのか、自己満足で終わるのか、挑戦であり、本気の遊びなのです。
展示の制作前に、横浜の黄金町という街を訪れました。かつて、違法風俗、ちょんの間があった地区が、アートの街に変貌している様子を見学しました。街から着想を得た作品を展示します。
(福本ヒデさん)
本展での出品予定作品の一つ《白黒》を見てみましょう。偶然の化学反応でひび割れた白のキャンバス、絵具を垂らし砂を混ぜた黒のキャンバスの対の作品です。
それぞれ、写真を合成しています。これらの作品は、黄金町が違法風俗からアートの街に変わったことに違和感を感じたことから着想されました。白黒ハッキリつけた街。過去はすべて黒歴史なのか?アートは白?そんなに白黒ハッキリつけなくてよいのでは?そんな思いが込められているそうです。
これまでの政治パロディ画とはまた違った、無意識な内的世界を表現した作品と共に、アーティスト・福本ヒデさんの新境地を楽しんでみてください!
『福本ヒデのシュルレアリスム展』詳細情報
開催場所:アートアンドシロップ
横浜市中区曙町5-63-5
Tel. 045-263-1019
開催期間:2022年6月25日(土)~8月18日(木)
※展覧会のお休みは、「Art and Syrup」の休業日に準じます。
※展覧会にご来店の際は、1ドリンク以上のオーダーをお願いします。
公式HP:https://artandsyrup.com/
福本ヒデ プロフィール
広島県出身。社会風刺コントグループ「ザ・ニュースペーパー」メンバー。美術検定1級(アートナビゲーター)を取得し、政治風刺画をまとめた書籍『永田町絵画館』(ワニブックス刊)はじめ、Youtubeチャンネル「福本ヒデ美術館」、自身がデザインしたオリジナルグッズを販売するサイト「FUKUHIDE‘S WORLD」など、「美術芸人」としても多方面で活躍中。