「顔研究」の究極の目的は、「いい顔」になることで「いい人間」になって「いい人間関係」を築き、「いい人生」を歩むことだと思っています。
「いい顔」にはいろんな種類があって、時と場合によっても違ってきますが、基本的に「笑顔」は自分自身にとっても人間関係においても「いい顔」です。
「いい笑顔」を作るためのトレーニング法
「いい笑顔」を作るためのトレーニング法は、昔からさまざまな方法があります。みなさんも、口角を上げた笑顔を作るために「割り箸をくわえる」、表情筋を鍛えるために「ペットボトルをくわえる」などの方法を一度は聞いたことがあると思います。
最近、注目を浴びているものでは、笑顔と表情筋の関係性研究を進める、スマイルサイエンス学会の菅原徹博士が2009年に考案したフェイシャル・エクササイズ「ウンパニ体操」があります。
この連載「池袋絵意知の顔面学講座」でも、過去に【顔面学講座⑰】 好感度は笑顔で決まる!好印象を与える笑顔の作り方 で解説しました。
この時は、好印象を与える笑顔の3つポイント
- 口角が上がる
- 目尻が下がる
- 頬が隆起する
そして、頬が丸くなった「たこ焼きほっぺ」を作るイメージで頬を上げる方法を紹介しました。
たこ焼きスマイルメソッド誕生秘話
昨年10月、兵庫県尼崎市のシャレコーベミュージアム「第9回ハロウィンフェスティバル」で「やっぱり顔ですわ!笑顔で生きよう😄」という講演をおこなった際、「写真を撮る時に『はい、チーズ』とか『キムチー』とか言ってないでしょうね?日本人なら『たこやき~』ですよ!」と言って、自ら「たこ焼きポーズ」を作って見本を見せました。
これがけっこうウケまして、仮想コンテスト後の全体記念撮影でも「たこやき~」と声に出しながら「たこ焼きほっぺ」を作るポーズをみなさんにやってもらいました。
そして、この時に気づきました。
「“たこ焼きほっぺ”を作るには、“たこ焼き”と言えばいい!」と。
「ウンパニ体操」では、最後の「ニ」で笑顔を作ります。
「はい、チーズ」では、「チー」の口を横に開いた時に笑顔になります。「キムチー」も同じく「チー」で笑顔になります。
すべて母音が「イ」の「イ段」の言葉(日本語では「いきしちにひみいりゐ」)を言う時に笑顔になります。
「たこ焼き」も最後の音が「キ」で、母音が「イ」の「イ段」の言葉で口を横に開いて笑顔になります。そして、「タコヤキー」と語尾を伸ばしたほうが口が横に開きます。
たこ焼きスマイルメソッドのポイント
では、具体的に「たこ焼きスマイルメソッド」のやり方について解説します。
- 鏡を見ながら「たこ焼きぃ~」と言いながら、頬が丸く隆起して「たこ焼きほっぺ」が出来るように確認します。
- 「たこやき~(きぃ~)」の「き」で口を横に広げ、語尾を伸ばして「~(ぃ~)」で頬を盛り上げて、たこ焼きほっぺを作ります。
- 頬と口は連動しているので、頬の筋肉が上に動くことで口角が上に引っ張られて自然な口角の上がり方になります。
- この時に上の歯が10本見えるまで確認します(下の歯は見えないように)。
- 下唇を上の歯に触れるか触れないかくらいに添えて「美しいスマイルライン」を作ります。
※ただし、スマイルラインを意識しすぎると上の歯が露出しにくい人もいますので、口が縦に開くのもアリです。少し口の中の舌部分が見えてもいいので、「上の歯がよりたくさん見えるほう」を選択してください。好印象度は笑顔の時に見える上の歯の面積に比例します。
この状態で5秒間キープします。
こうして「究極の笑顔メソッド」が完成しました。
楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ。
「たこ焼きほっぺ」の笑顔を長くキープしようとすると5秒では済まず、「たこやきぃ~い〜い〜い〜い〜」と詩吟のように語尾を伸ばし続けると、10秒間キープすることができてより効果的です。
冷静に考えると「アホなことやってるな」と思いながらも、詩吟のお笑い芸人のモノマネをやってるような感覚になり、笑っているうちに本当に楽しくなってくるから不思議です。
あなたもやってみれば「楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ」という言葉を実感するはずです。
「ミラーニューロン」という神経細胞によって、笑顔を向けられると自分も笑顔になってしまう現象があります。
鏡に映った自分の笑顔を見ることで、それが脳にフィードバックされ、ポジティブな感情が生まれるので、「たこ焼きスマイルメソッド」はいいことずくめです。
この「たこ焼きスマイルメソッド」を1回あたり5セット。1日に3回することを習慣にしてください。
私はコーヒーを淹れるタイミングで、お湯を沸かす合間、ドリップしている合間を利用して習慣化することにしました。
生活環境や仕事環境で「たこやき~(きぃ~)」と声に出すのが難しい場合は、口パクでいいのでやってくださいね。
目が小さい、目が細い人は?
「たこ焼きスマイルメソッド」を実際にやってみるとわかりますが、頬が上に上がることで目が細くなります。
私の場合、子供の頃から思春期くらいまで、自分の目が小さくて細いことをコンプレックスに感じていたこともあり、笑顔の時は、目が細くならないように歯を見せずに口角だけ上げるアルカイックスマイルばかりしていました。
そのため、写真を撮る時も「上の歯を見せる理想的な笑顔」が苦手で、アルカイックスマイルか、その逆で、目を見開いて口を大きく開けて笑うビッグスマイルをしてきました。
しかし、「目を細める」の意味に「嬉しくて微笑みを浮かべる」があるように、笑顔の時に目が細くなるのは、喜びの表情がより伝わりやすくなるので良いことです。
目が丸い人も目が細い人も、真顔よりも目が細くなって、頬が隆起し、口角が上がって、上の歯がたくさん見える顔が「いい笑顔」です。
「たこ焼きスマイルメソッド」を日々の習慣にすることで、自分らしい笑顔を作っていってくださいね。
目が細くなって、頬が隆起し、口角が上がって、上の歯が8〜9本見える「いい笑顔」ですが、下の歯がちょっと見えているので自己採点で78点です。私も「たこ焼きスマイルメソッド」の習慣で、100点を目指して頑張ります!