「なんかいいな」の一瞬を永遠に!あなただけの小説を書いてみよう!

こんにちは、アマチュア小説家の明菜です。いつもの肩書きは美術ブロガーですが、少し調子に乗らせていただきまして。

さて、私の身の回りには読書好きがとても多いのですが、「自分でもお話を書いています」という人は少ないです。読書経験が豊富な方ほど、物語を書くことに高いハードルを感じているのでは…と勝手ながら思っております。

ですが、やってみると楽しいものですよ!ふとしたときに感じた「なんかいいな」を物語にすることで、その一瞬が永遠に変わるんです。

このコラムでは、小説を書いたことが無い方や、これから書いてみようと思う方に向けて、私が思う「書く楽しさ」を紹介していきます。書きたいと思った方のために、初心者やアマチュアでも参加しやすい小説投稿サイトについてもお伝えしていきますね。

「なんかいいな」の瞬間を物語にしよう

小説を書く醍醐味の一つが、「なんかいいな」の一瞬を脚色して、より豊かなシーンとして描けることだと思います。

例えば、先日、駅の階段を下りていたときのことです。小学校低学年くらいの男の子が階段を駆け下りて、私を追い抜いて行きました。

「小さい男の子が1人でどうしたんだろう?走って階段を下りて転ばないかな」と色々思うわけです。

男の子は階段を下りきって、エスカレーターで誰かを待っていました。しばらくしてエスカレーターから女性が下りてきて、2人が手をつないで歩いて行きました。

この風景を見て、「なんかいいな」って思ったんですよね。子供の頃って日に日に体力がついていくので、階段を走ってやたらエスカレーターやエレベーターと競いませんでした?「エスカレーターに勝った!」って言うと、お母さんが面倒くさそうに「凄いね」って。男の子と昔の自分の姿を重ねてしまいました。同時に、老いた自分や二度と来ない子供時代を思って切なくなります…。

こういう「なんかいいな」に遭遇したとき、小説にしたい気持ちが高まります。

最近はスマホで「なんかいいな」の場面を撮影することも多いですが、この親子にいきなりカメラを向けるわけにはいきません。でも小説なら誰にも迷惑をかけずに記録できますよね。ストーリーに山場を作るなどの脚色を施し、より豊かな風景として描くことができます。

初心者でも大丈夫!小説はとっても簡単&身近!

「だらだら講釈を垂れていないで、お前が書いた小説をさっさと見せんかい!」と思われてそうだなあ。ではここで拙作『僕のミッション』をご覧ください。主人公と契約を結びたい悪魔と契約を結びたくない主人公のお話です。4分くらいで読めるショートショートです。

https://estar.jp/novels/25794712

…どう思われたでしょうか?「こんなもんか~」と思った方が多いのではないでしょうか笑。こんなもんでも良いんですよ、アマチュア小説家ですから。

この作品を書いたきっかけは、iPhoneに「ヘイ、Siri」って話しかけるの面白いな~という思いつきです。悪魔の「Siriを使役するな、契約して俺を使役しろ」というセリフがポンと出てきて、この会話を書きたいがために起承転結のあるストーリーを考えました。ただただコント風のやり取りを書きたかっただけです笑。

文字数にすると2000文字で、これくらいの物語であれば誰でも書けます。話の進み方もシンプルに時系列順。特に難しいことはしていません。

ちなみに『僕のミッション』は、私は割と気に入っているのですが、ほとんど読まれていません笑。人が読みたいものと自分が書きたいものは違うんですよね。でも自分が楽しく書ける小説を書くのが一番ですよ、だってアマチュアですから。

プロの小説家だったら読まれないのは大問題かもしれませんが、自分が「いいな」と思った物語を自由に表現できるのが小説の良いところ。あなたの「なんかいいな」も小説にしてみませんか?

小説を公開してみよう!

いざ小説を書いてみると、恥ずかしいから誰にも見せたくない気持ちと、せっかく書いたから誰かに見て欲しい気持ちの板挟みになるはず。矛盾していますが、大事な作品だからこそ、見て欲しいけどダメ出しされたらどうしようと不安にもなるのだと思います。

私としては、思い切って小説投稿サイトなどに投稿して見てもらうのがおすすめです。趣味で小説を書いている人は意外と多くて、アマチュア作家が小説を投稿しているサイトはたくさんあるんですよ。

「知り合いに自分の小説を見られると恥ずかしい」と思う人は、本名とは別のペンネームを考えて小説投稿サイトに登録しましょう。ペンネームで書けば職場や学校のリアルな知り合いに見つかることもないですし、日常の自分とは別人格として作品を作ることができます。

それではおすすめのサイトを3つ紹介していきますね。あえてドメジャーな『小説家になろう』『カクヨム』を外し、コンセプトが面白いサイトを選びました!

①エブリスタ

『エブリスタ』は私が普段使っている小説投稿サイトです。老舗の投稿サイトで機能も洗練されていますし、ストレスなく作品を書くことができます。超短編から超長編までどんな長さの作品でも公開できるので、どんな小説を書こうか考え中の方も、まずは登録してみてはいかがでしょうか。

エブリスタは賞金つきのコンテストが多いのが特徴です。例えば「超・妄想コンテスト」という100文字から参加できるコンテストは、2週間に1回くらいのペースで開かれています。

入選はそう簡単ではありませんが、お題と締め切りがあるのがコンテストの良いところです。お題があると書きやすいですし、コンテストには締め切りがあるので作品を完成させられます。アマチュア小説家によくある「書き始めたけど何か違う気がして途中でやめてしまう」という事態を防げるのですね。

ちなみに先ほど掲載した『僕のミッション』もコンテストへの参加作品で、「うちに〇〇がいます」というお題で書いたものです。エブリスタで私が書いている作品の一覧はこちら。

https://estar.jp/users/481074844

エブリスタから書籍化されて作家デビューした人も大勢います。アマチュアからプロまで使える小説投稿サイトなので、書きたい人も読みたい人もぜひ使ってみましょう!

https://estar.jp/

②ショートショートガーデン

『ショートショートガーデン』は、400文字以内の小説を投稿できるサイトです。「ショートショート」とは超短編の作品を指しており、ショートショートに特化したサイトです。

私もいくつか書いておりまして、『裸んぼの雪だるま』はなぜか評判が良かったです。

https://short-short.garden/S-uCTmWj

ショートショートガーデンは400文字ととても短いので、オチを1つ思いつけば作品を書き切ることができます。人物や風景の描写はほとんどいらないので、ストーリー重視で書きたい人におすすめです。

投稿者どうしがコメントし合う雰囲気ができているのも良いですね。エブリスタよりも多くの反応がもらえるので、楽しく投稿を続けられます。

ちなみに私の作品一覧はこちらです。

https://short-short.garden/author/811161

ショートショートガーデンを運営しているのは、プロのショートショート作家である田丸雅智さん。サイトでは田丸さんの作品も読めますし、田丸さんによるショートショートの書き方講座も読むことができます。物語の作り方から学べるので、ぜひ使ってみてくださいね!

https://short-short.garden/

③54字の物語

投稿サイトではないのですが、話題の『54字の物語』を紹介させてください!

テレビ朝日の『くりぃむクイズ ミラクル9』ではオチを当てるクイズに使われているので、存在を知っている方も多いのではないでしょうか。

こんなふうに、54文字の原稿用紙に物語を描いて、ツイッターやインスタなどのSNSにアップするんです。

これは私が作った例ですが、「#54字の物語」で検索するとSNS上で発想力が豊かな作品を沢山読むことができます。クイズやなぞかけ的な発想が得意な人はバンバン作れるのでは?

54字の物語の面白いところは、投稿サイトと違ってSNSを利用することです。投稿サイトのユーザーより、ツイッターやインスタのユーザーの方が圧倒的に多いので、大勢に読んでもらえるかもしれません!

原稿用紙の画像は、こちらのサイトに54字の物語を入力することで簡単に作れます。

https://ujiqn.github.io/54-novel/

「54字の文学賞」も開催されており、お題に沿った作品で応募できます。素晴らしい作品は書籍に収録されるかもしれません!

https://www.php.co.jp/news/2021/03/54bungaku8.php

54字の物語は1つのアイディアで完結させられますし、何よりSNS上の大勢のユーザーに見てもらえるのが魅力です。小説投稿サイトで「もっと大勢に読んでもらいたいな~」と思う方は、54字の物語の投稿を始めてみてはいかがでしょうか?

【まとめ】なんかいいなを小説にしよう!

小説を書く楽しさや投稿サイトを紹介してきました。「なんかいいな」の瞬間をベースに、より美しく、より楽しく、より切なく表現できるのが小説の魅力だと思います。

このコラムは初心者向けで、短い物語から始める人が多いと思いますので、少ない文字数で投稿できるサイトを中心にお伝えしました。いきなり長編を書こうとしても大変なので、まずは短い物語を1つ書いてみて、頭の中のストーリーを完結させる喜びを味わっていただければと思います!

おすすめの記事