佐賀県有田町で毎年(コロナ禍の時期をのぞいて)開催されている有田陶器市。2023年は4年ぶりに、規模や内容が新型コロナウイルス流行前の状態にまで戻りました。
私はこの有田陶器市が大好きで、開催されるたびに行っています。
そう言うと「陶磁器がお好きなんですね」と言われますが、私はお皿は100円でもいいと思っているタイプ。つまり、お皿やカップにこだわりがありません。
陶磁器を愛してやまない方には、有田陶器市は垂涎もののイベント。
しかし、「有田陶器市?お皿に興味がないからいいや」と思っている方にも有田陶器市はかなり面白いのです。
今回の記事では、陶器市を100%楽しむために駐車場から持ち物、トイレ情報まで、さらに陶磁器に興味がなくても陶器市を満喫する方法をお伝えします。ぜひ、今後有田陶器市へお出かけする際の参考にされてください。
有田陶器市とは
焼き物の里・佐賀県有田町で、例年ゴールデンウィークに開催される陶磁器の市場です。作家物の高級な焼き物から掘り出し物まで、JR上有田駅から有田駅まで約4キロの区間、道の両端にずらっと焼き物のお店が並びます。
会場から近い駐車場にとめたいなら8時半までには到着
有田陶器市では、公営の駐車場が何カ所も準備されています。公営駐車場の駐車料金は1,000円です。もちろん会場に近い駐車場から埋まっていきます。会場から遠い駐車場の場合は、9:00~18:00まで30分間隔で無料のシャトルバスが出ています。
何時に行けば会場に近い駐車場に止められるのかというと、私は毎年8時半に着くように行っています。その時間帯で、会場近くの駐車場に止められなかったことはありません。
今回(2023年)は4月30日に有田陶器市に行きました。有田陶器市は4月29日から開催されるのですが、あいにく29日は雨。そのため、30日は朝8時半だというのにいつものこの時間帯よりもかなり大勢の人出でした。それでも8時半だと、会場まで徒歩で行ける範囲の公営駐車場に駐車できました。
ちなみに、公営の駐車場が満車の場合でも、会場近くでは個人が有田陶器市の期間中だけ駐車場として場所を提供する私営の駐車場が使えます。料金は1,000円のところが多かったです。
駐車料金は公営と私営では若干料金に差があるようです。公営の駐車料金は2019年は500円でした。そして2022年が700円、そして2023年が1,000円。一方、私営の駐車場では、2019年は1,000円が多く、2023年も1,000円でした。ただ、公営の駐車場料金が1,000円になったので、私営の駐車場については2024年以降の金額がどうなるかはわかりません。
しかし、公営駐車場より少々高くても、会場から遠い場所に止めてシャトルバスで来るよりは、会場付近に設けられている私営の駐車場の方が便利だと思います。
買う気満々で行くのならどのバッグで行くかを考えよう
陶器市の持ち物リストです。
□現金 □携帯 □バッグ □帽子 □歩きやすい靴 □ハンカチ □日焼け止め □飲料水
基本的な持ち物は上記の通りです。長い距離を歩くので、歩きやすい靴を履いて来てください。ヒールは無謀だと思います。飲料水は会場にも売っているため、会場で購入してもいいですね。
この時期は天候によって着る服が変わります。そのため脱ぎ着できる服で、体温を調節しましょう。晴天のときには帽子もあった方がいいですね。
さて、ここから大事な「バッグは何を持って行くか問題」です。
焼き物を買う予定がないという方は、いつも使っているバッグで大丈夫です。しかしがっつり買いたい、できれば買いたいと思っている方はどのバッグを持って行くかを考えた方がいいでしょう。
なぜならば、陶磁器は重いからです。
1つや2つなら、お店でもらったビニールの袋をぶら下げて歩けますが、それ以上買うのなら、ぶら下げて歩くのは大変です。
陶器市でリュックを背負って歩いている人を時々見かけますが、できればリュックは避けてください。というのは、陶器市では所狭しと陶磁器が並べられています。背中には目がないため、背負ったリュックが陶磁器にあたるかもしれません。
陶器市でお店に入ったときにリュックを背負った人がいると、やはりちょっと危ないと感じる場面があります。もしリュックを持って行く場合は、前持ちすることをおすすめします。前だと目の届く範囲のため、知らない間にリュックが商品に当たってしまったという事故が起こりにくいでしょう。
折り畳みキャリーカートやスーツケース、ショッピングカートをガラガラと引いている人も見かけます。たくさん陶磁器を買っても手で持たなくてすむので便利です。ただデメリットとしては、狭いお店だとそのガラガラをひきながら入りにくいということと、トイレのときに中に持って入れないので困ることです。誰かと一緒に行くと、交代でお店に入ったり、トイレに行ったりできますね。
このように、あなたがどのくらい買う気でいるのかによって持って行くバッグを選んでください。
陶器に興味がなくても楽しめる!有田陶器市の楽しみ方
2023年は第119回の有田陶器市で、JR上有田駅から有田駅までの通りに約420の陶磁器を売るお店が並びました。
メインの通りは交通規制がされて歩行者天国となります。あちらにも焼き物、こちらにも焼き物、この状況がおよそ4キロにわたって続くのですから壮観です。焼き物好きにはたまらないお祭りです。
もしお好きな窯があるのなら、まずそこを目指していき、いいものを手に入れるのがベストです。
深川製磁や香蘭社などの有名な会社でも、この陶器市に合わせてセールが行われ、B級品がお求めになりやすいお値段で売られています。
普段特に焼き物に興味がないという方でも、「あ。これいいな」というものに出会えるかもしれません。
一つ100円のものから、手が出ないような高級品までずらっとそろっているので、ぶらぶらと歩きながら、気になるお店に入って焼き物を見るだけでも楽しめます。
さらに言うと、有田陶器市で売られているのは焼き物だけではありません。ガラスのうつわが売られていたり、織物や、木のお椀やお箸、錫製品、アクセサリーなどさまざまなものがあります。
屋台もたくさん出ているため、お祭り気分も盛り上がります。佐賀の日本酒を販売していたり、お茶を販売していたり。ジュースやソフトクリーム、コーヒーなどもあります。
有田陶器市は本当に焼き物好きでもそうではない人も、同じように楽しめるイベントです。
今年の有田陶器市で購入したものを紹介
今回、うつわは購入しませんでした。そのかわり、お菓子や木のスプーン、鍋などを購入。珍しい体験をしてきました。
行列ができていた「四角いシュークリーム」
こちらの「atelierCORO(あとりえころ)」の四角いシュークリーム。
普段は佐賀市水ケ江で販売されています。2023年が有田陶器市初参加だそうです。
一度いただいたことがあり、とても美味しかったので購入しようと思いました。
行列ができていたのでその行列に並びました。するとなんと、私が並んでいた5人前くらいで四角いシュークリームが売り切れたのです!でもその時点でまだ朝の10時。人気のほどがうかがえます。
四角いシュークリームの代わりにこちらのフィナンシェを購入。帰ってきていただいたのですがとても美味しかったです。
いろいろ便利に使えそうな「木のスプーン」
毎年、木のスプーンを1つ110円で売っているところがあります。これまでは見るだけで購入したことはなかったのですが、今年(2023年)、初めて購入してみました。
写真にあるように一つ350円とか700円とかお値段シールが付いていますが、全部1つ110円でした。
初めての体験!ベトナムの民間医療「ディエンチャン」
ちょっと変わったところでは、こちらのディエンチャン。ベトナム発祥の民間医療で、足の裏に体の反射区(全身のさまざまな臓器や器官が反射投影されている場所)があるように、顔にも人体の各パーツに対応する「反射区」があるとして、顔の様々な部位を刺激する「顔反射療法」という施術法です。刺さない鍼で、各反射区を刺激していくと、たとえば肩に触ることなく肩こりが緩和される、といった効果があるということでした。
私はライターという職業柄、肩こりで目の疲れもつねにあります。そのため物は試しと施術を受けてみました。専用の道具で顔をコロコロされたり、細い刺さない鍼で顔のあちらこちらを刺激されたりします。しかし、それがとても気持ちいいのです。
15分の施術でしたが、終わった後はなんだか肩が楽になったような感じがしました。
今回一番の大物「有田焼究極のごはん鍋」
今回購入した中で一番の大物は、有田焼究極のごはん鍋です。ごはんは鍋で炊いた方がおいしいという話を聞きますが、火の調整や吹きこぼれが嫌だなと思っていました。
しかし、こちらの鍋は強火で8~10分。蓋の上の子蓋がカタカタ言い出したら、火を止めて15分蒸らすだけ。もちろん吹きこぼれもありません。
こんなに早く炊けるのなら、ごはんの準備スタートと同時に火にかけていれば、おかずが出来上がるころには美味しいご飯が炊けています。
また、焼き物なので重いのは重いですが、洗うのに不便なほど重くも大きくもありません。
購入して実際に使っていますが、ご飯が早く美味しく炊けるため、買ってよかったと思っています。しかも、有田陶器市の特別価格でした。
トイレの数が多くなってさらに便利になった有田陶器市
「イベントに行くのはいいけれど、人が多いところはトイレが十分にあるのかどうか心配」と、トイレの心配をされる方も多いですよね。
私も人が多く集まるところで、トイレ状況がどうかというのは気になるタイプです。
今回有田陶器市に行って来て気づいたことが3つありました。
・今までよりも仮設トイレの数が多くなった
・トイレを貸し出すお店が今までより多くなった
・仮設トイレに洋式タイプが多くなった
今までの有田陶器市でもトイレが見つからずに困ったという経験はありません。しかし、トイレに行きたくなったときに、しばらく設置場所を探さなければならなかったことがありました。
2023年は、あちらこちらに仮設トイレがあり、「トイレ貸します」というお店も目につきました。しかも洋式トイレが導入されており、とてもトイレ事情がよくなった印象です。
きっと来年からもこのようなトイレ状況になると思いますので、トイレの心配はしなくて大丈夫です。安心してきてくださいね!
とても楽しめる有田陶器市、2024年はぜひお越しください
4年ぶりに何の規制もない状況で開催された2023年の有田陶器市。4月30日の人出はすごく、コロナ前の活気を取り戻していました。
この賑わいこそが有田陶器市だと感じられて、とても楽しめました。
今回の記事では、
・駐車場情報
・持ち物情報
・トイレ情報
など、イベントに行くときに気になることを、また焼き物にあまり興味がないという方も、有田陶器市に来ればこんなに楽しめますよということをお伝えしました。
2023年秋には「有田陶磁器まつり」がありますし、また2024年のゴールデンウィークにも有田陶器市は開催されるでしょう。
そのときにぜひ佐賀まで遊びに来ませんか。必ず楽しめますよ!
■有田陶器市情報
http://www.arita-toukiichi.or.jp/map/
■有田陶器市駐車場情報
http://www.arita-toukiichi.or.jp/parking/
■atelierCORO(あとりえころ)(四角いシュークリーム)
https://www.instagram.com/ateliercoro/?hl=ja
■箸の喜栄
https://www.arita.jp/shop/post_129.html
■ディエンチャン
https://www.imsi.co.jp/course_category/dienchan/
■有田焼究極のごはん鍋