こんにちは。ライターのサラダです。
今回は、私が以前から気になっていたMozu(モズ)さんが大規模展覧会を開催するとのことで行ってきました!世界で活躍する彼の作品をこの目で見られる日が来るとは…。
もしかしたらみなさんも、Twitterでバズった彼のトリックアートを見たことがあるかもしれません。↓↓
この三角定規、本物ではなく、、絵なんです!
それでは驚きと感動のMozuワールドへお連れしましょう。
Mozu(モズ)ってどんなクリエイター?
展覧会の様子をお届けする前に、Mozuこと水越清貴さんについてご紹介します。
1998年生まれで、東京都立総合芸術高等学校 映像メディア表現を卒業。コマ撮りアニメ、ミニチュア、トリックラクガキの3つの分野で活動するマルチアーティストです。
SNSをはじめ、各メディアから注目を浴び、作品集の出版、渡英して映画「犬ヶ島」の制作に参加するなど、日本にとどまらず世界で活躍しています。
私は「ひつじのショーン」をきっかけにMozuさんに興味を持ちました。
ひつじのショーンも、コマ撮り(静止画を連続して繋げて映像にする)で制作され、数分の映像にするにも気が遠くなるような枚数の撮影を要し、1日で撮影出来るのはなんとたったの15秒。これを知った上でひつじのショーンの映画を観ると、その尊さに勝手に泣けてきてしまいます…。
そして、Mozuさんがひつじのショーンを制作している「アードマン・スタジオ」に招待され見学しに行ったことを知り、同じ日本人で同世代の彼に勇気と感動をもらったのを覚えています。
Mozuの世界を網羅した充実の展示内容
名古屋会場では全部で6つのテーマで展開。それぞれの魅力をご紹介していきます。
◆ミニチュア◆
最初は、自分の部屋や教室をミニチュアにした作品たちが出迎えてくれます。
物の質感、散らかり方、メモ書き、シワや汚れなど、どれもがリアルすぎて見ているだけで自分が部屋の中にいるかのような感覚に。
普段に生活で出くわす体験が至るところに見られ、「わかる!こういうのここに置いちゃうんだよね…」などと共感しながら楽しめます。
絶対ここに人住んでますよね…?
◆一筆書◆
続いては、細かな迷路のような線で動物などが描かれている一筆書。
これは、Mozuさんの作品作りに対する熱量や根気、性格をも体現しているようで、彼のクリエイターとしての才能を別角度から垣間見れる作品だと感じました。
◆こびとシリーズ◆
私もだいすきな「こびとシリーズ」も、本展ではたくさん展示されています。
コンセントの横に作品が作られるデザインが面白く、サイズ感も一目でわかります。
しかし、そのクオリティの高さから、写真として切り取ると「コンセントが大きいのでは…?」と錯覚してしまうかも。
◆トリックラクガキ◆
3つ目のテーマは、紙の上に描かれたものが立体的に見えるトリックラクガキです。
SNSで見る画像でもそのすごさはわかりますが、本当に一枚の紙に書かれているのを目の当たりにすると不思議な感覚になります。
見る角度によって立体的に見えるトリックラクガキは、赤い矢印の方向から見ると浮き上がって見える仕組み。
少しだけしゃがんだ状態で見ると、より見やすくなるかもしれません。
◆コマ撮りアニメ/アイデアノート◆
次のブースでは、コマ撮りアニメや、その作品の絵コンテ、そしてこれまでの作品のアイデアが書かれた貴重なアイデアノートが展示されています。
作品を作る前の構図やイメージを見られるのは、Mozuさんの頭の中を少しだけ覗けるようでワクワクしますね。
ここでは展示されている絵コンテから出来上がったコマ撮りアニメも流れており、シーンごとのイメージや指示が、どのように形となったのか鑑賞できる貴重なブースとなっています。
◆クレヨンしんちゃん◆
最後は、アニメ「クレヨンしんちゃん」のオープニングに実際に使用されたミニチュア作品が登場。
アニメーションの背景としてもMozuさんの作品が起用されるのを知り、本当にいろいろな場所で活躍されているのだと実感しました。
実際のオープニング映像も流れているので、制作した野原家の外観、キッチン、寝室をアニメーションのキャラクターたちが駆け回っている様子をぜひご覧ください。(※会場での撮影禁止)
驚きと感動の連続!真のクリエイター魂を鑑賞できる貴重な空間。
数々の展示作品を見て、何度も「すごすぎる…」と思わず声が漏れてしまいそうな芸術作品ばかりでした。
ミニチュアの世界で、いかに本物に近づけるかを追求する面白さに、どんどん引き込まれていき、最終的にMozuワールドにすっかりハマってしまいました。
Mozuさんの作品の面白さは、日常を切り取った世界観や作品のクオリティ、緻密な作業過程を想像して感心するばかりでなはなく、彼のユーモアがふんだんに詰まっているところにもあると思います。
本物そっくり!すごい!だけでなく、クスッと笑えるような細工があったり、日常に起こる“あるある”が潜んでいたりと、作品ごとに小さな面白さを見つけるのが楽しかったです。
マグネットの種類や配置…学生時代の記憶そのままです。
展覧会オリジナルグッズも充実!
本展ではオリジナルグッズも充実し、ファイルや缶バッチなどのアイテムから、Tシャツやサコッシュなど実用的なものも揃っています。
他にもコンセントの横に貼るだけで「こびとシリーズ」に見えるようなシール、そしてまるでMozuさんの作品をそのまま家に持って帰ったかのような、立体的な「こびとのドア」まで。ファン必見のグッズたちです。
人を驚かせるのが大好きなマルチクリエイターMozuの「本物」を見られる貴重な機会をお見逃しなく!
映像技術をはじめ、3Dプリンターなどさまざまな技術が進化している中で、自分のこだわり、ユーモアを大切に自身の手でものづくりをしているMozuさんの作品は、ぜひ直接鑑賞してほしいと思いました。
本人も、SNSや動画では、ミニチュア作品の魅力は半分も伝わっていないと感じているそう。
本展覧会で「本物」を間近で見られるこの機会、見逃せません!
愛知県では11月28日(日)まで、そして富山、新潟と巡回予定ですので、この機会にぜひ足を運んでみてください。
展覧会情報
展覧会名:「Mozuアートワーク −ちいさなひみつのせかい−」
会期:2021年10月9日(木)~11月28日(日)
開館時間:平日 10時~16時/土日祝 10時~17時(最終入館は閉館30分前まで)
会場:テレピアホール
〒461-0005 名古屋市東区東桜1-14-25 テレピアビル2F
巡回予定:富山大和 6階ホール 2021年12月24日(金)〜2022年1月10日(月・祝)
新潟県立自然科学館 2022年3月12日(土)〜5月8日(日)
公式HP:https://mozu-exhibition.com/index.html