鉄道や電車好き、コレクターだけでなく、一般の人にも鉄道の楽しみ方として知られるようになってきた鉄印。
鉄道の御朱印のようなもので、ローカル電車の魅力がぎゅっと詰まっています。今回は鉄印についての基本的な情報や筆者が関東周辺でもらった鉄印4種類、さらに周辺の見どころを紹介します。
目指せ!全国制覇、ローカル電車で旅をしながら一緒に鉄印マスターを目指しましょう。
鉄印とはどんなもの?
ここでは鉄印なんて聞いたことがないよ?! という方のために鉄印とはどんなもので、どこでもらえるのかなどをご紹介したいと思います。
ローカル電車の魅力がぎゅっと詰まった鉄印
鉄印とは全国40社の第三セクターが運営するローカル鉄道会社が発行しているもので、簡単にいうと電車の御朱印バージョン。各路線の決まった駅で発行してもらえるのですよ。
鉄印集めの醍醐味は、ローカル電車に乗って鉄印を集めながら沿線周辺の旅を楽しめること。鉄道や旅が好きな人にぴったりのプロジェクトで2020年からスタートしました。
鉄印にはオリジナリティーあふれるスタンプやイラスト、文字が施され、各社の魅力がぎゅっと詰まっています。また期間限定のスペシャルな鉄印もあるのでコレクター魂に火がつきます。
北は北海道から南は九州まで日本各地にある40社の鉄印を全て集めると鉄印王の証「鉄印マスターカード」も入手できます。(有料)
鉄印を発行している鉄道会社など詳細については以下サイトをご参照くださいね。
たびよみ:https://tabiyomi.yomiuri-ryokou.co.jp/tetsuincho/
鉄印の集め方
鉄印集めの旅はまず鉄印帳の購入から始まります。全国40の鉄印を発行している鉄道会社の決まった駅や指定の場所で購入できますよ。
そして電車の旅に出る時は肌身離さず持ち歩くこと。鉄印の発行や記帳には鉄印帳が必須になるからです。また発行してもらうためには、鉄道の乗車券が必要になるので覚えておいてくださいね。
関東近郊の鉄印と周辺の見どころ
今回は筆者が訪れた関東近郊ローカル線の鉄印と鉄道情報、そして周辺の見どころを一挙にご紹介します。
【群馬県】わたらせ渓谷鐵道
群馬県桐生市と栃木県日光市足尾を結ぶわたらせ渓谷鉄道は群馬を代表するローカル線で、地域の人の足を支えています。わっしー号などトロッコ列車も運行する、観光や鉄道ファンにも根強い人気のあるローカル線です。
みどり市にあるわたらせ渓谷鉄道「大間々駅」で発行してもらった鉄印には、中央には大きく「わ鐵」の文字とわっしー号とトロッコわたらせ渓谷号の2台があしらわれています。わたらせ渓谷鐵道の魅力が存分に込められている鉄印です。
沿線周辺は風光明媚で、春には花桃、初夏には紫陽花や新緑そして秋は紅葉が美しいスポットとしても有名なので、列車に乗って四季の自然を堪能できます。また日帰り温泉やレストランのある駅もあるので、駅近で観光気分も味わえます。
わたらせ渓谷鐵道公式HP:https://www.watetsu.com
【茨城県】鹿島臨海鉄道
茨城県内を走る鹿島臨海鉄道は鹿島サッカースタジアムと奥の谷浜を結ぶ鹿島臨海港線と、水戸市から鹿島サッカースタジアムを結ぶ大洗鹿島線の2つの路線があります。大洗を舞台にしたアニメ、通称「ガルパン」仕様の列車が走ることでも知られる人気のローカル線です。
茨城郡大洗町にある鹿島臨海鉄道「大洗駅」で発行してもらった鉄印には、中央に大きく「大洗駅」の文字と、大洗のイメージキャラクター「アライッペ」のイラストが描かれています。アライッペは、町の特産物「しらす」と「はまぐり」がモチーフになっている大洗の宣伝部長的存在。海のある茨城県の魅力が存分に詰まった鉄印です。
駅のある大洗町には大洗磯前神社があり、海に突き出た岩場にある「神磯の鳥居」が絶景を織りなします。健康成就や厄除け、招福などのご利益を賜われるので、鉄印と一緒に参拝もできますよ。
鹿島臨海鉄道公式HP:https://www.rintetsu.co.jp
いすみ鉄道の鉄印と周辺の見どころ
千葉県の大原市と上総中野を結ぶいすみ鉄道は千葉を代表するローカル線で、のどかな里山や田園風景と列車の旅を楽しめます。地域の人の足を支えるほか、観光列車としても根強い人気のあるローカル線です。
夷隅郡大多喜町にあるいすみ鉄道「大多喜駅」で発行してもらった鉄印には、いすみ鉄道のシンボル的存在で黄色く可愛らしい車体の「菜の花列車」が描かれ、まるで夜空を駆け抜けていくかのような雰囲気を醸し出しています。
春には住民の方の手によって植えられた菜の花が線路沿いに咲き誇り、ところどころに菜の花と桜が織りなす絶景も眺望できます。また沿線周辺に広がる里山のロケーションやレトロな駅舎と列車のコラボレーションがノスタルジックな世界へと誘ってくれます。
いすみ鉄道公式HP:https://isumirail.co.jp
えちごトキめき鉄道の鉄印と周辺の見どころ
新潟県の上越地方を走るえちごときめき鉄道は日本海ひすいラインと妙高はねうまラインの2つの路線のことをいい、直江津駅で2つの路線がつながります。妙高はねうまラインは妙高高原など標高の高い山々を、日本海ひすいラインは親不知などの日本海を眺望できる新潟を誇るローカル線です。
糸魚川市にあるえちごときめき鉄道ひすいラインの「糸魚川駅」で発行してもらった鉄印には、能生弁天岩を彷彿させる真っ赤な鳥居と、ときめき鉄道のマスコットキャラクター「トキテツくん」のイラストがあしらわれています。トキテツくんは、列車と鶴の絶滅危惧種で新潟のシンボル的存在「トキ」を掛け合わせたのだそう。可愛らしさに心がトキメキませんか?
2つの路線からなるえちごときめき鉄道沿線には見どころがたくさん。日本海ひすいラインは荒波が削る断崖絶壁や能生弁天岩、ひすい海岸などがあり、妙高はねうまラインの沿線には高田城などの歴史的建造物や、妙高高原の雄大なロケーションなど、自然と歴史を堪能できます。
えちごときめき鉄道公式HP:https://www.echigo-tokimeki.co.jp
おわりに
ローカル電車で楽しむ鉄印集めの旅、いかがでしたか?
鉄道各社が生み出すオリジナリティーあふれ、アイデアと魅力が詰まった鉄印を手にすると心が弾みます。また季節限定の鉄印を発行しているところもあるので、気に入ったローカル線の公式HPは要チェックです。
沿線周辺のおすすめスポットもご紹介したので、ぜひ鉄印集めの旅の参考になれば幸いです。鉄印帳片手にローカル電車の旅をぜひ楽しんでみてくださいね。