TOHAKU茶館へようこそ。東京国立博物館の庭園にある応挙館がカフェとして一般公開

東京都・上野の東京国立博物館で、TOHAKU茶館(TOHAKU CHAKAN)が2023年7月14日(金)にオープンしました。博物館の庭園内にあり、普段は一般公開されていない茶室「応挙館(おうきょかん)」を特別に使用しています。

270年の歴史がある日本家屋で、日本文化を体験するひとときを過ごせる場所。現地のお写真を交えながら、その魅力をお届けします。

TOHAKU茶館への道案内

TOHAKU茶館は、東京国立博物館・本館の西側と東側にある脇道を通って行くことができます。応挙館のシルエットが印象的なロゴ入りの看板が目印です。

庭園への道順を示す看板はTOHAKU茶館のマークが目印。

テラス席でお茶ができる「カフェ ゆりの木」の奥にも、庭園に続く通路がある。

本館西側の庭園入口を進むと、すぐにTOHAKU茶館が見えてくる。

応挙館はもともと尾張国(現在の愛知県大治町)にあり、その後に東京都・品川の益田孝邸内に移築、そして昭和8年(1933)に東京国立博物館に寄贈されました。TOHAKU茶館が始まる以前、応挙館は主に東京国立博物館のボランティア茶会や、茶会への外部貸出しなどで活用されていたといいます。

到着したら、入り口で履き物を脱いで中へ。外に置かれている盆栽は、季節を感じさせる木々が植えられています。

席は室内のお座敷と縁側の2種類で、空いていれば好きなほうを選べます。客層はお一人の方からカップルやファミリーまでさまざま。若い人からシニアの方まで幅広く、海外からの訪日外国人客も多く利用しています。

縁側の席は、庭園の緑に癒される心地よいロケーション。

円山応挙の障壁画にご注目

室内では、江戸時代中期〜後期の絵師・円山応挙(まるやまおうきょ)が描いた襖絵を眺めながらお食事や憩いの時間を過ごせます。現在は複製画ですが、その筆致は見事なもの。

円山派の祖として、京都画壇に大きな影響を与えた応挙の絵画表現を堪能できます。

応挙が揮毫したものであると伝えられていることから「応挙館」と名付けられた。

伝統的な日本家屋の中で、美術を身近に感じられる。

日本文化に親しもう。5分で着られるKIMONO体験

TOHAKU茶館では「本物の日本文化、コト体験」を届けるために、さまざまなアクティビティを用意しています。人気の高いお抹茶体験をはじめ、盆栽体験や伝統芸能体験など多彩です。

「5分で着られるKIMONO体験」では、3部式といわれる3枚に分解した着物をスピーディーに着用できます。短時間で簡単に着られる着物は「着物文化を普及させたい」との願いから、誰でも着やすく一人でも着付けができるように開発されたものだといいます。

生地の質感にもこだわり、京都で1点1点丁寧に仕立てた着物を使用しています。

着物や帯はもちろん、髪飾りなどもバラエティ豊かです。選ぶ楽しさがあるのはワクワクするもの。子供は目安として10歳以上から、もちろん大人の方が着られるサイズも用意があります。体験はスタッフの方に手伝っていただけるので、一人で着物を着たことがない人でも安心です。

種類豊富で本格的な質感の「3部式」着物。
髪飾りやアクセサリーも色々なものがあり、選ぶ楽しさがあるのは嬉しい。
数ある中から落ち着いた色調の柄に赤の帯を。大人の方によく選ばれる柄とのこと。

こだわりのお食事メニュー、希少なお酒も。

注文できるメニューの中で、おすすめは「TOHAKU茶館 季節のおまかせ御膳」だといいます。注文を受けてからひとつひとつ丁寧に手作りし、素材は全てMade in Japanにこだわった一品です。スイーツメニューの一押しは「おまかせスイーツ 4種盛 お抹茶セット」で、和菓子や和風スイーツを抹茶と一緒にいただけます。

▼TOHAKU茶館のメニューはこちら
https://chakan-tokyo.com/ja/pages/food-drink-menu
※現地決済では別途サービス料10%がかかります。

お酒類も豊富で、“ちょい飲み”ができるのも嬉しいところ。国内でもなかなか手に入らない希少な日本酒「新政」や、国産ウイスキー「イチローズモルト」を、選りすぐりの素材で作られた「K&K 缶つま」とともにいただけます。

これから冬の季節には、体が温まる「本日の具だくさん白みそ碗」もおすすめです。

おすすめは「TOHAKU茶館 季節のおまかせ御膳」¥5,500(税込)※要予約
お食事やスイーツには、お煎茶(Hot or Cold )or ほうじ茶(Hotのみ)or 和紅茶(Hot or Cold) をセットにできる。
スタッフさんを呼ぶときは、ベルを鳴らす。

人気商品のひとつ、「和栗のモンブラン」は通年で販売されています。抹茶をふんだんに練り込んだ和栗のペーストをその場で絞っていただける、見た目も楽しいスイーツです。

土台の濃厚なチョコレートケーキに香り高い抹茶のモンブランがマッチし、間に挟まる生クリームは甘さ控えめ。ケーキの中身には抹茶クッキーと大粒の栗が入り、一皿で満足できるボリュームも魅力です。献上加賀棒茶を使用した芳醇な香りのほうじ茶とも相性は抜群。

提供してその場で絞っていただけるモンブラン。
「和栗のモンブラン」セット:¥2,200/単品:¥1,500(税込)
縁側でお菓子とお茶を一口。

入り口にあるショップでは、オリジナルお土産を販売しています。お茶の名産地である福岡県八女産の「伝統本玉露(50g/¥2,000(税込))」は、高い品質とリーズナブルな価格が魅力のおすすめ商品とのこと。

東博でグッズ化された国宝の土偶がモチーフの「土偶の和三盆」も、日本らしいお土産にはうってつけです。

「土偶の和三盆(9個入り)」¥1,400(税込)

着物で東京国立博物館へ、そして庭園を歩く。

TOHAKU茶館を訪れる日は、ぜひ美術鑑賞も一緒に楽しんでみてください。KIMONO体験をして、その装いのまま博物館や庭園に行くこともできます。

なお、TOHAKU茶館の入場には東京国立博物館の観覧料が必要です。また、TOHAKU茶館のアクティビティチケットは観覧料とセットで販売されています。日本美術ギャラリーを着物姿で鑑賞するのは、憧れの体験だった人もいるのではないでしょうか。

入場券は事前予約がおすすめです。空き状況によっては当日参加が可能ですが、アクティビティプランと飲食メニュー付きのチケットはオンラインで購入しておくと便利です。

▼ローソンチケットはこちら
https://l-tike.com/event/mevent/?mid=695497

▼LINKTIVITY(多言語対応)はこちら
https://ars-chakantokyo.triplabo.jp/home

上野恩賜公園には他にも、国立西洋美術館・上野の森美術館・東京都美術館・東京藝術大学大学美術館などアートを鑑賞できる施設が揃っています。

平成館では特別展「やまと絵-受け継がれる王朝の美-」を開催中(会期:2023年10月11日(水)~2023年12月3日(日))
本館の総合文化展では、名品コレクションを展示している。

本館北側に広がる庭園には、応挙館を含めて5棟の茶室があり、四季折々の花や紅葉に彩られます。春草廬(しゅんそうろ)・転合庵(てんごうあん)・六窓庵(ろくそうあん)などを眺めながら、庭園でそぞろ歩きするのも風流なものです。

茶室の内部は非公開だが、外観の見学ができる。

広いスペースのある九条館(くじょうかん)は、アクティビティの中でも人気の「ZEN呼吸法」が開催される場所です。18世紀に臨済宗中興の祖である白隠禅師が遺した呼吸法に基づき、現代の椎名由紀氏が「ZEN呼吸法」として蘇らせ、今に伝えています。

禅は海外でも注目度が高く、瞑想やマインドフルネスに関心のある人から特に好まれているといいます。

趣ある木造建築の中で心と身体をリラックスさせる時間は、忙しく過ごしている人にとって“整う”時間になるのではないでしょうか。

九条館(くじょうかん)の様子

TOHAKU茶館で、日本文化に触れるひとときを。

気軽さと程良い贅沢感のある、TOHAKU茶館。伝統的な和文化に触れることは、日本に暮らす人にとっても魅力的な体験となることでしょう。日本文化に親しむ時間を過ごしたい人や、美術鑑賞と一緒にカフェやアクティビティを楽しみたい人が心地よく過ごせる場所です。

TOHAKU茶館は2024年1月28日(日)までの期間限定です。この機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。TOHAKU茶館公式SNSのFacebookとInstagramも随時更新されるので、こちらも要チェックです。

会場詳細

TOHAKU茶館(TOHAKU CHAKAN)

期間:2023年7月14日(金)~2024年1月28日(日)  
営業時間:10:00〜16:30(ラストオーダー16:00)
定休日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)、12月23日〜1月1日、ほか休業日あり。
場所:東京国立博物館 応挙館
住所:東京都台東区上野公園13-9
交通案内:JR上野駅公園口、または鶯谷駅南口下車 徒歩10分
東京メトロ 銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅下車 徒歩15分
京成電鉄 京成上野駅下車 徒歩15分

TOHAKU茶館公式ウェブサイト:https://chakan-tokyo.com/ja
Instagram:https://www.instagram.com/tohaku_chakan/?hl=fa

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