『FINAL FANTASYと天野喜孝の世界展』コスプレイベントレポート!

2018年8月10日よりスタートした『FINAL FANTASYと天野喜孝の世界展』。
先日こちらの記事でも展覧会の様子をいち早く紹介しましたが、会場全てが撮影可能ということもあり、早くもSNSを中心に話題となっています。

さて、「ファイナルファンタジー(以下:FF)」といえば、実際にゲームをプレイするほかにもディズニーキャラクターとのコラボがあったり、サウンドトラックを楽しむなど、さまざまな魅力がつまったコンテンツであることは有名ですよね。
そのうちのひとつに「コスチュームプレイ」、いわゆる「コスプレ」の存在があります。

人間と幻獣のハーフという、数奇な運命を背負ったFF6のヒロイン・ティナ。FFはキャラクターの纏う衣装が美しいのも特徴

本展では展覧会初日の8月10日、著名なコスプレイヤーにゲームのキャラクターのコスプレをしてもらい、会場の雰囲気と共に撮影できる「撮影会イベント」を実施。
普段こういった単語に馴染みがない方にとっては不思議な世界かもしれませんが、FFファンにとっては「こんな機会があっていいの!?」というほど公式との奇跡のコラボ空間でした。今回はその様子をレポートします!

写真撮影会の様子

次元を超越! あのキャラが目の前に!!

2018年8月10日は、奇しくも夏コミ1日目。
平日のため、昼間はお仕事でコミケへ参戦できなかった方もいらしたことでしょう。
そんな不満を一蹴するかのように、会場では活気に満ちた撮影会が行われていました。

本展は天野喜孝氏の作品を広く網羅した作りとなっていますが、展覧会タイトルにもあるように、FFの占める割合がとても大きく、天野ファンにもFFファンにも嬉しい内容となっています。

会場にはこんな立体作品も。

過去最大のFF展と謳われるだけあり、原画約150点と関連フィギュア、テレビCMで使われた衣装なども展示。主要キャラクターのみでなく歴代幻獣たちの原画やモンスター画なども出陳されています!

あのメーガス三姉妹のフィギュアや原画も!こちらは原画
あのメーガス三姉妹のフィギュアや原画も!こちらはフィギュア

「ロゴ・メインビジュアル」の章では、FFシリーズ各タイトルのゲームパッケージと、パッケージの元になった原画、メインビジュアルが並ぶという豪華演出。

スクウェアのスーパーファミコン参入第1弾ソフトとなった「ファイナルファンタジー4」。スーファミパッケージが懐かしい! もちろんシリーズ1~3はファミコンパッケージが展示されています

これだけでも嬉しいのに、そこに次元を超越してキャラクターが存在するという「全部乗せ」のような構図が……! 「クラウドって実在したんだ……」という声もちらほら。

シリーズ屈指の人気キャラクター、FF7の主人公・クラウド。背後にはFF7のビジュアルが並ぶ

シリーズタイトルごとに原画を集めたコーナーも充実。
個人的にFFシリーズは4と6に思い入れがあるため、FF6のキャラクターをFF6の原画が並ぶ部屋で見ることができたのは夢のようでした。

FF6のもう一人のヒロイン・セリス。セリスの原画の前にセリスがいるという奇跡の空間
FF6からは前述のティナに加え、ロックも参加。3人並ぶとここが3次元であることを忘れます。この世にコスプレという文化があって本当に良かった……。

2016年に発表されたシリーズ最新作「ファイナルファンタジー15」からは、ノクティスが登場。今まさにプレイしている方にとっては、嬉しいですよね!

FF15の主人公・ノクティス。伏し目がちな表情から、一転して強気な目線になるところはまさにノクティス!

天野喜孝の世界をあらゆるメディアで堪能

会場ではコスプレイヤーと写真を撮影できる機会も設けられるなど、充実の時間となりました。
本イベントの良いところは単なる撮影会ではなく、天野氏の世界観を壊さず、作品とあわせて楽しむことができる点だと言えるでしょう。

自分がプレイしたゲームの中に息づく物語とキャラクター。
美しい原画に彼の世界への想いを馳せながら、いわば共に旅をした仲間であるキャラクターと同じ空間を共有できるのは、コスプレという文化ならではの楽しみ方だと思います。

クラウドとノクティスという稀有なツーショット。ファンにとってはこういったクロスオーバーも嬉しい

天野氏が「ファイナルファンタジー」の中に作り上げた世界はまさに「幻想的」。
筆者は坂口博信、天野喜孝、植松伸夫で育った人間なので、会場を彩る天野氏デザインの塔や飛空艇、キャラクターたちを鑑賞しながら「(ゲームの中とはいえ)自分はこんなにも美しい世界を旅してきたのだな」と感慨深くなりました。

会場風景。「ゲームのイメージイラスト」とカテゴライズしてしまうにはあまりにも勿体ない美しい原画の数々。カイ・ニールセンや象徴主義の画家のような雰囲気

若干15歳でタツノコプロに入った天野氏。
展覧会入口にあるタツノコプロ時代に携わったタイトルをモチーフに描かれた作品を観ると、その後のFFシリーズ、そして90年代後半から制作されている作品群へと、当時培った技術やセンスが根付き育っているのがわかります。

ミヅマアートギャラリーでの個展にて展示された新作や、立体作品も紹介
コリドーの空間いっぱいに映し出される歴代天野作品。その源流、変遷をハイスピードで体感できる

天野喜孝が好きな人も、FFシリーズから天野作品に惚れ込んだ人も、双方向から楽しむことができる展覧会。会期が9月2日までと短くなっているため、夏休み等を利用してぜひ見に行ってみてください。
改めて天野作品に触れることで、かつて夢中になって遊んだ「ファイナルファンタジー」を再びプレイしたくなる気持ちに駆られますよ!

参加コスプレイヤーのみなさん。左より、NaGiさん(FF7/クラウド)、はやちんさん(FF15/ノクティス)、弥生さん(FF6/ティナ)、Usagiさん(FF6/セリス)、流斗さん(FF6/ロック)

【展覧会情報】
FINAL FANTASY と天野喜孝の世界展
会期:2018年8月10日(金)〜9月2日(日)※会期中無休
開館時間:11:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで
会場:池袋サンシャインシティ 文化会館ビル3F展示ホールC
公式ホームページ:http://amano-exhibition.jp/

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