みなさま、年末年始のご予定はお決まりですか?
初詣に行きたいけど、渋滞や混雑に巻き込まれるのはちょっとなぁ、などとお考えのあなた、『遥拝(ようはい)』をご存じですか?
通常の初詣のように、神社・寺院などを実際に訪れて拝むことを『参拝』といいますが、神社や寺院から離れた場所からその方角に向って拝むことを『遥拝(ようはい)』といいます。直接参拝できなくても十分初詣になるんですって。
また、初詣はお正月に行くものと思っている方も多いですが、『年末詣(ねんまつもうで)』というお参りの仕方もあって、12月中にその年の「お礼参り」と「新年の祈願」をかねて拝みます。年末詣でも初詣と同じように、1年間の感謝に加えて新年のお願い事をしてもいいそうです。
そこで今回は、パワースポットの総本山ともいえる、富士山の絶景スポット巡りをご紹介します。富士山の景色を楽しみつつ『富士山参拝』しませんか?
富士山は古来から、不二山(他に比べようがない唯一無二の山)、不尽山(永遠に尽きない山)、不死山(不老不死の山)などとも表現され、人々から崇められてきました。
昔も今も変わらず、人々をひきつける富士山。今年1年間無事に過ごせたことの感謝と、新年に向けてパワーアップを願う年末詣・初詣にピッタリな富士山絶景スポットへ行ってみましょう!
河口浅間神社富士山遥拝所【天空の鳥居】
まずは、山梨県河口湖町にある河口浅間神社(かわぐちあさまじんじゃ)。JR富士急行線河口湖駅からバスで20分の場所にあり、世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の1つとなっています。
この神社の本殿から、徒歩で約30分の山の中腹に富士山遥拝所があります。
車で近くまで上ることができますが、道が狭く駐車場は数台分しかありません。
電動レンタル自転車で登る外国人観光客の姿が多くありました。
遥拝所の入り口で運営協力金100円をおさめて、中にすすみます。
実際にこの場所に立ってみると…これぞまさにパワースポット!
世界文化遺産正式名称「信仰の対象と芸術の源泉」とは、このことだったのか!
富士山がまさに『信仰の対象』であり『芸術の根源』であることを実感します。
新倉富士浅間神社【新倉山浅間公園・忠霊塔】
続いてご紹介するのは、山梨県富士吉田市の新倉山の中腹にある新倉富士浅間神社。
境内にある階段を398段上った先にある展望デッキから、富士吉田の街並みとともに、左右対称に広がる富士山の美しい姿を望むことができます。
2015年に『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン(改定第4版)』で紹介され、日本国内よりも先に世界で有名になった場所。春に訪れると、桜・富士山・五重塔という日本を代表するアイコンを1枚の写真におさめることができます。
ここ新倉山浅間公園は、さすがに海外の旅行ガイドブックで紹介されている場所だけあって、外国人旅行者の人気ぶりはすごいです。展望デッキの撮影スポットで撮影中、周りで聞こえてくるのは、英語・スペイン語・中国語・フランス語・・・。
日本有数のザ・日本な景色の前で、外国語しか聞こえてこないという不思議なひとときでした。
途中、観光案内所の係のお姉さんに「日本人ですか?」と声をかけられました。この日、日本人の観光客は係のお姉さんの見る限り私だけだそう。
今まで、海外で日本人に遭遇して「日本人ですか?」と尋ねられたことはありますが、日本国内で「日本人ですか?」って聞かれたのははじめての経験でした(笑)。
富士山の伏流水がこんこんと湧き出る湧水池【忍野八海】
次は、河口湖から山中湖へ向かう途中の山梨県忍野村にある忍野八海です。
富士山に降り積もる雪解け水が、数十年かけてろ過され、澄み切った水となって湧き出る8つの遊水地。1934年に国の天然記念物に指定され、1985年には環境省の名水百選にも選出。世界遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産にも登録されています。
8つの池にはそれぞれ1つずつの神様が祭られています。8つの湧水池を巡礼することで『八大龍王』のご利益を授かることができるといわれています。
池を回るあちこちで富士山の姿が望めるので、自分のお気に入りスポットを探しながら散策を楽しむことができます。
湧き出る美しく冷たい水は「清浄な霊水」と崇められ、修験者や信仰登山者たちが登山前に池の水で身を清めたそうです。
忍野八海の天然水と富士山麓のヨモギを使った焼き草餅や、自家製味噌だれの串だんごなど、お腹も富士山パワーで満たされます。
御殿場プレミアムアウトレットから車で10分【乙女峠】
続いては、静岡県で富士山が美しく望めるおすすめスポットです。
遠方からの訪問客も多い御殿場プレミアムアウトレットから、箱根方面上がった先にある乙女峠。
御坂峠、薩埵峠とともに富士見三峠のひとつとして数えられているこの峠には、富士山ビュースポットが数多く点在しています。
そのひとつが富士仏舎利塔平和公園内にある『展望富士見台』。
御殿場市が一望できるこの公園の展望台は、春の桜、秋の紅葉も美しい場所です。シンボルの白亜の仏舎利塔にちなんで地元では『仏舎利塔』と呼ばれ親しまれています。
広い無料駐車場もあるので、箱根・御殿場観光の途中にも立ち寄りやすいところです。
富士仏舎利塔平和公園の他にも、乙女峠に続く静岡県道401号御殿場箱根線沿いには、他にも露天風呂から富士山が望める日帰り温泉『富士八景の湯』や、サイトやコテージから富士山が拝める『乙女森林公園キャンプ場』など、魅力的な施設も充実しています。
東名御殿場インターから近く、遠方からのアクセスしやすいのもいいですね。
素通りしたらもったいない【東名 富士川サービスエリア】
最後にご紹介するのは、静岡県富士市の東名高速道路『富士川サービスエリア』。
規模はそう広くはないものの、富士山が見えることで人気のサービスエリアです。
下り(名古屋方面)には、富士山展望広場のほか、ゆったりコーヒーを楽しめる『日本一富士山が綺麗に見えるスターバックス』もあります。もちろんサービスエリア内のレストランもガラス張りのパノラマビューで、食事をしながら富士山を堪能できます。
上り(東京方面)には、富士山はもちろんのこと、富士市街地や駿河湾まで一望できる大観覧車「Fuji Sky View(フジスカイビュー)」や、地元特産品やお土産が購入できる『道の駅富士川楽座』などがあります。
行楽や帰省などで東名高速道路を利用する際には、休憩を兼ねてぜひ立ち寄ってみてください。
余談ですが、今回ご紹介した山梨静岡両県の富士山周辺13市町村の車のナンバープレートはご当地ナンバー『富士山』が交付されています。数字4桁の部分を希望の数字にする希望ナンバー制度でのこのエリアの人気数字は「3776」、富士山の標高3776mにちなんだ数字です。
今回ご紹介したエリアでドライブするときは『富士山3776』のナンバーを探すのも面白いかもしれません。
『富士山遥拝』にピッタリな富士山絶景スポット情報、いかがでしたか?
年末年始のおでかけの参考にしていただけたら嬉しいです。
みなさま、どうぞよいお年をお迎えください。
◆基本情報
天空の鳥居 富士山遙拝所
住所:山梨県南都留郡富士河口湖町河口1119-2
https://fujisan-yohaijo.jimdofree.com/
新倉山浅間公園・忠霊塔
住所:山梨県富士吉田市浅間2-4-1
https://chureito-pagoda.com/
忍野八海
住所:山梨県南都留郡忍野村忍草239−3
https://oshino-navi.com/(忍野村観光案内所)
富士仏舎利塔平和公園
住所:静岡県御殿場市東田中3395
https://gotemba.jp/heiwakouen/(富士山御殿場はこね観光案内所)
富士川サービスエリア
住所:静岡県富士市岩淵1488−1
https://sapa.c-nexco.co.jp/sapa?sapainfoid=33(上り(東京方面))
https://sapa.c-nexco.co.jp/sapa?sapainfoid=34(下り(名古屋方面))