くらし

和紙のある暮らしはいかが?日本橋の老舗「榛原」で言葉を彩るレターセット選びが楽しい!

こんにちは。春になると、学生時代とかつての職場のことを思い出す機会が増える本河(ほんかわ)です。

突然ですが、みなさんは最近手紙を書かれましたか?私はつい先日、知り合いに手紙を出す機会があったのですが、以前はとても気に入っていたレターセットが、なんだかしっくりこなっていたんです。

せっかくなら、今の気分にあうレターセットを見つけたい!

そう考えて、以前からチェックしていた日本橋にある気になるお店「榛原(はいばら)」に行ってきました。

創業は江戸時代!1806年から続く老舗和紙舗「榛原(はいばら)」

店舗外観

東京メトロ各線の日本橋駅B6出口から地上に出てすぐの場所に、榛原の日本橋本店はあります。

鈍く光る黒と幾何学模様が印象的なこちらの建物は、2016年度のグッドデザイン賞を受賞。店舗の外装には、榛原が考案した千代紙文様「色硝子」をモチーフに、3Dデジタルソフトによる設計をもとにレンガ職人と瓦職人が共同で仕上げた瓦が使用されています。その日の天気や時間帯によって、ひし形模様の浮かび上がり方が変わることから、訪問するたびさまざまな表情を見せてくれます。

この日はお昼頃に訪問したのですが、遠くから見ると黒いのに、近づくと淡いグレーに輝いて見える様子が素敵すぎて、ちょっと見惚れてしまいました。

店内は、白を基調に色とりどりの大判の手漉き和紙と千代紙が飾られています。外観のシックさとは対象的にとってもカラフル。残念ながら店内は写真撮影NGでしたので、詳しい様子は公式ホームページからご覧ください。

榛原の名を世に広めた「団扇」と「便箋」

さてこの榛原、初代佐助が1806年に開業して以来、今日に至るまで良質な和紙を取り扱ってきたことで知られています。榛原で製造販売する雁皮紙は、筆のあたりが良く字が綺麗に書けることで、江戸っ子の間でも評判だったそう。便箋、団扇、千代紙などの小間物類も取り扱いが豊富なので、ちょっとしたプレゼントにもおすすめですよ。

「団扇」と「便箋」というキーワード、歴史とアートがお好きな方ならピン!ときたかもしれません。実はこの2点、榛原の歴史について触れるときには欠かすことのできないものなのです。

団扇は「はいばらうちわ」の名前で親しまれ、酒井抱一や河鍋暁斎など超一流の画家も原画を担当した、江戸っ子の間で大流行したオシャレアイテム。毎年4月14日の「うちは初め」には、その年の新作団扇を求めて江戸っ子がお店を訪れていたとのこと。軽くて持ち運びやすいことから、江戸の流行を伝える土産物としても大人気でした。

もう一点の「便箋」は、大正ロマンの画家・竹久夢二がデザイナーとして便箋や絵葉書などの図案制作に関わっていました。夢二のロマンティックなデザインは当時大流行。原本は、榛原が管理運営する聚玉文庫(しゅうぎょくぶんこ)で、今でも大切に保管されています。

榛原の商品は、海外でも多大な影響を与えたことをご存知でしょうか。ウィーン万国博覧会やパリ万国博覧会などへの出品と文物交換事業をきっかけに、榛原の誇る和紙と和紙小物は海外の人々の目に触れる機会を得ました。当時、ヨーロッパ各国で大流行したジャポニスム(日本趣味)の波に乗って、各国における19世紀のデザイン運動の発展のに寄与したとされます。

いいものを知っている江戸っ子に愛され続け、海外では19世紀のジャポニスムにも影響を与えた、日本が誇る激アツ文房具店」それが榛原なんです!

今回は、

・一筆箋よりも、もうちょっと色々書きたい時に使いたい
・手紙を受け取った相手に、榛原のよさが伝わる
・他ではお目にかかることのできないユニークさがある

をテーマに、ご紹介したいアイテムをピックアップしてみました。オンラインショップのURLも一緒にご紹介しますので、もっと詳しく知りたい方はこちらも参考にしてくださいね。

横書き蛇腹便箋レターセット「雛菊」

はがきよりも一回り小さいサイズですが、ボリューム感がすごい。

焼き菓子のパッケージみたいな紙製のケースに収められているのは、横書き蛇腹便箋と封筒。

雛菊と思えば和風。デイジーと思えば洋風。そんな気がしてきます。

雛菊は、開花時期が長いことから「長命菊」とも呼ばれることがあり、生命力の象徴として愛されてきた意匠のひとつです。淡いクリーム色の便箋に格子模様と雛菊がグリーンとピンクであしらわれていて、可憐だけど甘すぎない模様と色目で使い勝手もよいです。

手紙を書き終えたら、ミシン目に沿ってピリっとね。
女子感あふるるメッセージカードに。

蛇腹便箋のいいところは、使い終わったらミシン目に沿ってプチプチっと切り離せることですね。普段の手紙のように伝えたいことを書き綴るのはもちろん、メッセージカードみたいに一言二言さらっと書いて使うもよし。

外出中、ちょっとしたことをメモして相手に渡したいときも、ミシン目のおかげで断面が綺麗になるから恥ずかしい思いをせずに済むのはちょっとうれしいポイントです。仕事で紙資料等を扱う方なら、人に渡す用のメモ用紙として使うのもいいですね。

榛原 オンラインショップ
https://haibara-shop.jp/?pid=123967601

木版摺 紅ふちレターセット

「MoMAで取り扱っています」と言われたら信じてしまいそう…

ふっくらした白い和紙の縁が、目にも鮮やかな紅色に染め上げられているレターセット。便箋と封筒の縁は、榛原の職人が木版摺りと刷毛引きの技法でひとつひとつ色をのせて仕上げています。だから、それぞれの便箋や封筒をよーく見比べてみると、色ののり方がちょっとずつ違っていて、手仕事ならではの色ムラがいい味を出しています。

封筒左下には ”HAIBARA”と空押しが施されています。

ビジュアルに目を奪われますが、本当の凄さはペン先を走らせた瞬間にわかります。店員さんいわくボールペンでも筆でも書きやすいように作られた特製和紙なので、実は万年筆でもサラサラいけちゃいます。

万年筆を使われている方は心当たりがあると思うのですが、和紙だと繊維にペン先がひっかかって「ぐぬぬ…!」となることがあるんですよ。この和紙にはそれが全然なくて、むしろペン先から出てくるインクをスッと吸ってくれる感触が気持ちいい。ずっと書いていたくなるくらいです。

プレゼントに添えるとお祝い感が引き立つかも。

今回購入した紅ふち以外にも、爽やかなライトブルーの青ふちレターセットもあります。ひとまわり小さくなりますが、木版摺色縁レターセットもあり、こちらは橙色と緑色と加えた四色展開です。あえてカラーペンを選んで、カラフルなふちどりとのコントラストを楽しむのもよさそうですね。

和紙を使っているものの、いい意味で和風テイストを感じさせないデザインですので、シチュエーションを問わず活躍しそうなレターセットです。

榛原 オンラインショップ
https://haibara-shop.jp/?pid=50313006

江戸古地図レターセット

海外に手紙を出す機会があったら是非とも使いたい!

なんと、江戸時代の古地図をレターセットの柄にしちゃいました。封筒を開けてこの絵柄が出てきたら、思わずビックリしてしまいますね!それにしても、日本橋の移り変わりを200年以上見守ってきた老舗が出すと、なんというか歴史の重みをひしひしと感じます。

画面中央から左上に抜けるのが隅田川。

榛原のある日本橋界隈を中心に、江戸城、神田、本郷など馴染みのある地名がチラホラ。以前、楽活でも取り上げた隅田川テラスがあるエリアも発見しました。

ランチにもランニングにも使える!隅田川テラスについてはこちらから

さて、肝心の文字を書く部分はというと、写真のように至ってシンプルな横書きスタイル。下部にあしらわれてる江戸時代の風俗画がいい味を出しています。

手紙を送る相手や歴史に詳しい方、散歩がお好きな方なら、いい話のネタになりそうです。むしろご自身が歴史好きでしたら「私」をアピールするのに使えるかも…?

誰に送ろうか妄想するだけでも楽しいレターセットがあるとは。

榛原 オンラインショップ
https://haibara-shop.jp/?pid=90088758

手紙を書く楽しみは、レターセット選びの段階から始まっている

仕事はメール、プライベートはSNSでのやりとり、手紙は年賀状を書く程度。相手に連絡するときは必要な内容だけパパっと送るのが、当たり前になりつつあります。だからでしょうか。レターセットを選んでいるとき、ものすごく贅沢なことをしている気持ちになっていることに気づきました。

便利な生活のためのルーティンを崩して敢えて手書きの手紙を出すことは、ちょっとだけ面倒に感じるかもしれません。ですが、相手の雰囲気や好み、開封した瞬間の相手の表情を想像しながらのレターセット選びはそれだけでワクワクするものですし、何事にも変え難い楽しみが詰まっていました。

別に大それたことでなくてもいい、ちょっとしたお礼の気持ち、今までお世話になってきたことへの感謝、近況報告など。伝えたいと思ったときが伝えどきなのかもしれません。字のきれいさに自信がない方もご安心ください。レターセットの魔法にかかれば、途端に味のある字に大変身しますので。

今思い浮かべている「あの人」に宛てて、手紙を書いてみませんか。

【店舗概要】

住所:〒103-0027 東京都中央区日本橋2-7-1 東京日本橋タワー
営業時間:月〜金10:00〜17:30、土日10:00〜17:30
休業日:祝日、年末年始
電話番号:03-3272-3801
公式HP:https://www.haibara.co.jp/
オンラインショップ:https://haibara-shop.jp/


本河美佳

本河美佳

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金融機関とベンチャー企業での勤務後独立した、フリーランスのライター。記事を書くうえでのモットーは「何かを変えたい誰かの背中を押す」です。
気になることにはまっしぐらな性格で、心のアンテナに引っかかったイベントに参加したり、ちょっとニッチで面白そうなスポットを訪問したりしています。
学生時代には学芸員の資格を取得した博物館・美術館好きで「博物館は誰のもの」(https://who-belongs-to-the-museum.hatenablog.com/ )を不定期更新中。

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