アート

初めて伝統芸能に触れる人におすすめ!伝統芸能がテーマの漫画4選

日本の伝統芸能は、長年多くの人たちを夢中にさせてきた素晴らしいエンターテイメントばかり。世界的にも評価が高く、非常に面白いのですが「難しそうでハードルが高い」という方も多いのではないでしょうか。

そこでおすすめなのが、伝統芸能を題材にした漫画から入ること。漫画ならではのわかりやすさと引き込まれるストーリー、美しい絵を楽しみながら、自然に伝統芸能の知識が身につきます。

基礎知識や代表作のあらすじなどを知ることで、実際に伝統芸能に触れたときにグッと理解しやすくなりますよ。

 今回は「能」「箏」「歌舞伎」「落語」をテーマにした漫画を、一作品ずつ計4作品ご紹介。伝統芸能の知識がなくても面白く読める作品を厳選しました!

【能】美しい絵柄と練られたストーリーにうっとり!『花よりも花の如く』

『花よりも花の如く』1巻表紙

『花よりも花の如く』(成田 美名子)

「この作品をきっかけに、能にハマった」という声も多い、人気作品です!一番のおすすめポイントは、美しい絵。面や能装束など、能の美しさを漫画で再現しています。

【あらすじ】

榊原憲人(さかきばらけんと)は、子どもの時から舞台に立っている若手能楽師。22歳のときに、能楽師である祖父の内弟子になり、日々稽古に励みます。普段は地味なタイプだけれど、舞台の上では天人や美女、鬼など変幻現自在。能楽師として少しずつ成長していきます。

主人公の若手能楽師・憲人が、能楽師として1人の人間として成長していく姿をじっくり描いた作品。能の演目とストーリーがしっかり絡み合っており、演目のあらすじや世界観に、物語を通して触れられます。

私たちがあまり知らないような、能の世界ならではの慣習や能楽師たちの日常もとても興味深いものばかり。能楽師たちが悩みながらも、真摯に舞台に向かう姿を知ると、より舞台を観るのが面白く感じるはずです。裁縫や掃除など地道な仕事が多いなど、意外な発見もたくさんありますよ。

比較的有名な作品がテーマになることが多いので、漫画を読んで気になった演目を観に行くのもおすすめ!

ちなみにタイトルの『花よりも花の如く』は、能を大成させた世阿弥の言葉が由来。作品を読むうちに、この言葉に込められた意味がなんとなくわかるかも。

80年代の少女漫画シーンを席巻した成田美名子の美麗な絵柄で、能の世界を堪能しましょう!

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【箏】思わず胸キュン!箏に没頭する高校生たちの青春ストーリー『この音止まれ!』

『この音止まれ!』1巻表紙

『この音止まれ!』(アミュー)

奈良時代に中国大陸から伝わった箏(こと)は、日本の伝統楽器として知られており、独特の音色は多くの人に愛されています。

『この音とまれ!』は、箏をテーマにした青春部活漫画!バラバラの個性を持つ高校生たちが、時にぶつかり合いながらも箏と向き合います。

【あらすじ】

部員が2年生の倉田武蔵(くらた たけぞう)しかいない廃部寸前の筝曲部に、警察沙汰を起こした不良と噂される久遠愛(くどお ちか)が入部してきます。愛に不信感を持つ武蔵は、入部を拒否するものの、愛の箏への気持ちを知り受入れることに。さらに、箏曲の家元の娘で天才と名高い美少女・鳳月さとわ(ほうづき さとわ)も入部。少しずつ部員を増やしつつ、全国一を目指し練習を重ねていく。

作者のアミューは幼い頃から箏に接しており、作中には、古典曲からオリジナル曲までたくさんの曲が登場。アニメ化もされていて、アニメ内で箏の曲が流れるので、箏に触れる第一歩にぴったりです。

いろいろなバックグラウンドや思いを持つ部員たちが「最高の演奏をしたい」という目的に向かい、一つとなる姿はグッときます。作者自身が経験者だけあって、練習の仕方や上達の過程の描写も丁寧で、シビアな展開も。読めば読むほど、登場人物たちを応援したくなります!

甘酸っぱい恋愛に胸キュンできるのも魅力。相手のちょっとした言動に一喜一憂する姿が、とってもかわいいです。かっこいい演奏シーンとのギャップに、ますます登場人物たちが愛おしくなりますよ。

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【歌舞伎】正反対の二人がぶつかり合いながら芸を極める!『ぴんとこな』

『ぴんとこな』1巻表紙

『ぴんとこな』(嶋木あこ)

歌舞伎界を舞台に、名門の御曹司と歌舞伎と無縁の一般家庭出身者、正反対の二人が芸を磨いて競い合う!歌舞伎の世界の仕組みや名曲がわかりやすく紹介されていて、歌舞伎に親しみを持てる作品です。

【あらすじ】

家柄が重要な歌舞伎の世界で、名門の御曹司として将来を期待されながら、ルックスと人気はあるものの実力不足の恭之助(きょうのすけ)。歌舞伎とは無縁の一般家庭出身ながら、必死の努力で高みを目指す一弥(いちや)。生まれも性格も正反対の二人が、歌舞伎を愛する女の子・あやめに恋をして……。

恭之助と一弥のライバル関係が、本当に魅力的!お互いに自分にないものを持っているので、触発されてどんどん役者として成長していく二人の姿に胸が熱くなります。二人の舞台を実際に観てみたいと思うほど、素敵に描写されていました。

また恋愛や親子関係など、歌舞伎以外のストーリーも面白い!特に親子のエピソードからは「芸を継いでいく家」の覚悟や厳しさを感じさせられます。恋愛もおのおのの葛藤が描かれていて、読み応えがありました。

歌舞伎は伝統芸能のなかではエンタメ性が強めなので、面白そうだと思ったら気軽に観に行ってみましょう。歌舞伎の持つ魅力に引き込まれると思いますよ。

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【落語】寄席シーンに引き込まれる!『昭和元禄落語心中』

『昭和元禄落語心中』1巻表紙

『昭和元禄落語心中』雲田はるこ

数ある落語をテーマにした漫画のなかでも、イチオシなのが『昭和元禄落語心中』!アニメやドラマにもなった超人気作です。

落語をしているシーンが臨場感たっぷりで、読んでいるうちに落語家が話す声が聞こえてくるかのようです。有名な曲がたくさん登場し、あらすじもわかりやすく丁寧に説明されているので、落語入門としてもすごくおすすめです!

【あらすじ】

与太郎(よたろう)は服役中に、慰問にやってきた八代目有楽亭八雲(ゆうらくていやくも)が演じた落語「死神」に一目ぼれ。出所した足で、弟子にして欲しいと八雲のもとに押しかけます。

与太郎は八雲の養女・小夏(こなつ)と出会い、彼女の実父で早逝した天才落語家・二代目有楽亭助六(ゆうらくていすけろく)の芸風に惹かれ手本にして練習します。そして助六の死と八雲、小夏の因縁について知ることになります。

落語の面白さや芸の厳しさ、恋愛、時代の流れ、落語界の移り変わりなど幅広いテーマをしっかり描き切った傑作。登場自分物の心情描写が素晴らしく、芸にかける思いや孤独に悩む姿が印象的です。

また、落語自体の描写はもちろん、落語が行われる寄席の空気感が魅力的で、思わず行ってみたくなります!

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紹介した4作品は、どれも知識がなくても面白く読める作品ばかり。題材となった伝統芸能の魅力がしっかり伝わってきます。

少しでも興味が湧いたら、実際に観に行ったり、動画を鑑賞したりするのをおすすめします。今はどの伝統芸能も動画配信に力を入れているので、自宅で一流の芸を楽しむチャンスです。

川瀬ゆう

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アート好きのライター。大学時代は能楽部に所属し、実際に舞台に立ったことも。能や歌舞伎といった伝統芸能、絵画、映画など、興味の赴くままに楽しんでいます!楽活ではわくわく感のある記事を発信していきたいです。

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