芸術の都であるフランスのパリで活躍したロートレックとミュシャ。
2人の名前は知らずとも…その作品やポスターをどこかで見たという方もいらっしゃるのでは?
そんな2人の活躍した10年間に焦点を当て、石版画ポスターなどの作品がご覧になれる、大阪中之島美術館にて開催中の『ロートレックとミュシャ パリ時代の10年』をご紹介します。
『ロートレックとミュシャ パリ時代の10年』の概要と見どころ
本展は、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)とアルフォンス・ミュシャ(1860-1939)が芸術の都であるフランス・パリで活躍した、1891年から1900年までの10年間に焦点を当て、二人が共通して取り組んだ石版画ポスターを中心にご紹介する展覧会です。
見どころは、ロートレック作全ポスター作品31点を一堂に紹介されていること。
私にとって、こんなにたくさんの作品を見ることができたのは初めてで、また初めて鑑賞する作品も多く、何度も会場内を行き来した展覧会でした。
試し刷りやステートの違いを知れる!
今回、大阪中之島美術館に寄託されているサントリーポスターコレクションならではのステート(※)違いや試し刷りの段階のものも鑑賞することができました。
どこが違うのか、見比べながら鑑賞でき、間違い探し感覚で楽しむことも。
※ステートとは、同じ作品でもインクの色を変えたり文字の無いヴァージョンがあったりと、全て完成作品でも、様々なヴァリエーションがあるので、「第1ステート」「第2ステート」と区別して呼ぶためのものです。
2人の共通点は日本美術から影響を受けている?!
浮世絵や日本画が好きな筆者は、日本美術から強い影響を受けているであろうロートレックのポスターやリトグラフ、ジャポニズムを取り入れている感じられるミュシャのポスターが好きです。
大胆な構図を用いているロートレック、四季が感じられるミュシャ、2人の平面的なポスターデザインはまるで浮世絵のようでした。
私のイチオシ展示は香水「ロド」
また、筆者のイチオシの作品は、ミュシャが香水のパッケージを担当した、“発射式香水「ロド」。
「ミュシャの絵が描かれているパッケージの香水があったら良いのになぁ」と思うほど、でもかわいいデザインの香水です。
鑑賞後も楽しめるグッズがたくさん!
お気に入りの作品があったらぜひ購入して観賞後も楽しんで欲しいです。
特に気になったグッズは、オリジナルのセットボックス(税込22,000円)。
A3サイズの特装版公式図録に、2人の作家の特製ブレンドのコーヒーや、ミュシャをイメージした香水、カードやしおり、ノート、チョコなどがセットになっています。
ますます人気になってきた2人の画家の作品を一度に見れるまたとない機会。
ロートレックとミュシャが好きな方はもちろん、ジャポニズムを感じながら新たな魅力を発見することができるので、ぜひ会場に足を運んでみてはいかがででしょうか。
【開催情報】
ロートレックとミュシャ パリ時代の10年
会期:2022年10月15日(土)〜2023年1月9日(月・祝)
会場:大阪中之島美術館室
時間:10:00〜17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日:月曜日
12月31日、2023年1月1日
※ただし1月2日、1月9日は開館
観覧料:一般 1,600円、高大生 1,300円、小中生 無料
公式ホームページ:https://nakka-art.jp/exhibition-post/lautrec-mucha-2022/