「一眼レフに興味はあるけど、高いし」
「一眼レフだと、どんな写真が撮れるの?」
「写真は好きだけど、携帯で十分」
そんな風に思っていませんか?
実は私も、
「一眼レフだときれいな写真が撮れるらしいけれど、重いしかさばるし。今は携帯でもきれいな写真が撮れるから、それで十分!」
こう思っていました。
そんな私が仕事の関係で初めて一眼レフを手にして、「一眼レフって面白い!!」と、一眼レフの楽しさを実感しました。そこで、
「別に一眼レフを買わなくても、携帯でいいよね」
と思っているみなさまに、素人目線での「一眼レフって面白い!!」をご紹介し、素人でもこのくらい楽しめるんだということをお伝えしたいと思います。
具体的には
・カメラを買うきっかけと、カメラ購入まで
・カメラの5つの楽しみ方
・プロから初心者に向けてのアドバイス
です。
そしてそれが、あなたの「私も一眼レフ始めてみようかな」という初めの半歩を踏み出すきっかけになれば、嬉しいです。
仕事で一眼レフが必要になった…どうしよう
私のお仕事はライターです。ライター全員にカメラが必要なわけではありませんが「取材に行くなら一眼レフは必要」と先輩ライターに聞きました。
そのとき思ったことが
「え?仕事で一眼レフがいるの?・・・やだなあ」
でした。
「普段の写真は携帯で十分なので、一眼レフは取材のときしか使わない。それなのに高いお金を出してカメラを買わないといけないのかな。いやだなあ」という気持ちでした。
念のために言いますが、私はお花の写真など、写真を撮るのは好きです。しかし、一眼レフとなると安くても7~8万円はするでしょうし、買っても重くてかさばるから絶対日常生活では使わないだろうし……と思っていたのです。
この「絶対日常生活では使わない」と思っていたのには理由があります。
実はすでに「高級コンデジ」と呼ばれる高級なコンパクトデジタルカメラを持っていたのです。4年ほど前に購入し、価格は確か6万ちょっとでした。コンパクトデジタルカメラなので重さは約300g―コンビニのおにぎり3つ分くらい―で、大きさも約10×7㎝。持ち運びも簡単です。
そのコンデジを持っていながら、それを持ち歩かず、写真は携帯で撮っていたのです。そのため、こんなにコンパクトなカメラでさえ持ち歩かないのに、一眼レフのような大きなカメラを持ち歩けるはずがないと思っていました。
Canonの一眼レフを3万円以内で入手
しかし、仕事で必要ならば買わねばなるまいと思い、カメラを探し始めました。「仕事でしか使わない」と思っていたので、最初から中古を買うつもりでした。試しにネットで「一眼レフ 中古」と検索すると、多くのサイトが出てきて、しかもそのサイトの中にも無数のカメラがあります。
カメラについて何の知識もないため、選ぶ基準がわからず、この無数の中古カメラの前で途方に暮れました。
取材で使うので、鉄板ブランドであるCanonかNikonがいいという先輩ライターの意見を参考にし、CanonかNikonで絞り込んでも、まだまだ多い。
これは私一人で探すのは無理だと思い、大手カメラチェーンの店舗で中古カメラの選び方を聞いてみました。
「実際に聞いてよかった!」と思ったことは、カメラのランクの選び方です。
実は、私はカメラの状態はBくらいでいいと思っていたのです。しかし、「カメラの状態はAB以上をおすすめします」とのことでした。(※この「B」というのは、中古カメラ販売サイトの基準で「並品」という意味。ABが「良品」、Aが「美品」、AAが「新品同様」でした。)
予算は3万円以内と決めていたので、「デジタル一眼レフ、3万円以内、CanonかNikon、状態はAB以上、レンズキット」で探すと、かなり選択肢が限られてきます。その中でこれにしようというのがあったのですが、すぐに売れてしまったので、今度は逆にその機種で検索をかけて、別のサイトから購入しました。
それがCanon EOS Kiss X7で、お値段は26,580円。付属品は元箱、バッテリー、バッテリーチャージャー、インターフェースケーブル(汎用)、ストラップ、説明書、レンズフードで、レンズフィルター付き、保護フィルム貼付済みでした。
私がオススメする、5つのカメラの楽しみ方
カメラが手に入り、試しに撮ってみると、自分の写真なのになんだかいい感じ。もともと高級コンデジを買ったのも、写真の背景をきれいにボケさせたかったからでした。しかし、私が素人すぎてコンデジの能力を引き出せず、思ったような写真が撮れませんでした。そのため、もう携帯でいいやとなっていたのです。
今回一眼レフで撮ってみると、そんな私でもきれいに背景がボケる写真が撮れるではありませんか!
「わあ。楽しい!」
それが最初の感想でした。
その「楽しい」という感覚のままに写真を撮っている私の、カメラの楽しみ方5つを紹介します。
楽しみ方その1:散歩に連れていく
一眼レフで撮った写真と携帯で撮った写真は、素人が見ても差がわかります。「こんなに違うんだ!」という感動があったので、ちょっと重くても散歩に行くとき持っていくようになりました。
私は花や葉っぱを撮るのが好きなので、散歩の途中で、きれいに花が植えられていたり、野の花が咲いていたりするのをカメラに収めています。するとただの散歩にも楽しみが加わりました。
私が写真を撮るときに意識しているのが
・主題をはっきりさせる
・三分割構図*
です。
この花を何となく撮っておこうかなと思って撮る写真と、この花の可憐さを撮りたいと思って撮る写真では、出来上がりが違うのです。写真を見た人が、「この人は○○が撮りたかったんだな」とわかるような写真になるように意識しています。
構図は、さまざまな構図がありますが、とりあえず三分割構図にしておけば、何となくオシャレになります。自分が撮った写真がいつも味気ないと思っている人は、被写体を真ん中に持ってこないで、ずらして撮ってみてください。
*三分割構図とは、写真の縦を三分割、横を三分割し、その交点や線に主題となる被写体を配置する構図です
楽しみ方その2:クローズアップレンズでマクロ撮影をする
携帯でできなくて、一眼レフでできることといえば、望遠とマクロ撮影ではないでしょうか。望遠もマクロも、それぞれ、それ用のレンズが必要です。しかし、一眼レフのレンズは高いです。
ただし、マクロに限っていえば「クローズアップレンズ」というのがあることを知りました。この商品はレンズの先に、虫メガネみたいなレンズフィルターを装着することにより、より対象物に近づいて撮れるという優れものです。
クローズアップレンズは、そのレンズの直径や、どのくらい接近して撮れるかによりお値段が変わります。私はKenkoのクローズアップレンズNo.5を2,700円で購入しました。このくらいのお値段だと、手に入れやすいですよね。
https://www.kenko-tokina.co.jp/imaging/eq/eq-digital/close/close_up/4961607358061.html
そして早速お花を撮ってみると、とても楽しい。お花の細部を写したかったり、小さなものを写したい人にはオススメです。試しに、クローズアップレンズと、もともとカメラについていたレンズ、そして携帯でピアスを撮り比べてみました。
こちらが携帯での写真です。携帯でもきれいに撮れますよね。本当に今の携帯のカメラは優秀。
こちらが、もともとカメラについていたレンズで撮ったピアスです。
そしてこちらがクローズアップレンズNO.5をつけて撮った写真。かなり近づいて撮れます。これは三脚を使って撮影しました。
このように小さなものに近づいて撮りたい場合、クローズアップレンズがあると便利です。お値段もそれほど高くないので、持っておくと楽しみが広がります。
楽しみ方その3:単焦点レンズCannonEF50mmF1.8STMで遊ぶ
先ほど、一眼レフのレンズは高いという話をしました。少なくとも、私にとっては本当にびっくりするほど高く感じました。しかし、単焦点レンズの「Canon EF50mm F1.8 STM」が、お手頃価格で性能もいいという話をカメラの本で読みました。調べてみると、レンズにしては手が出るお値段で、高評価です。
https://cweb.canon.jp/ef/lineup/standard/ef50-f18stm/
やはり、レンズを変える楽しさというのも味わいたかったので、Canon EF50mm F1.8 STMを15,580円で購入しました。このレンズで撮ってみて、「ああ。カメラってレンズだ!」と思いました。私は今まで、「素敵だな~」と思う写真を見て、どうやったらこんなに素敵な写真が撮れるのだろうかと思っていたのです。どうやっても自分ではこんな写真は撮れない。
しかし、このレンズで撮ってみると、自分のイメージしている撮りたい写真に一歩近づいたような気がしました。
このレンズのいいところは、背景がきれいにボケてくれるところです。「なぜ私は背景がボケた写真を撮りたいのかな?」と考えてみたのですが、背景がボケていると、強調したい主題が明確になるからだと思います。「私はこれが撮りたかったの」というのがわかりやすいのです。
そして、これを読んでいるあなたも、背景がきれいにボケる写真が撮りたいのではないでしょうか?でしたら、このレンズはオススメです。
楽しみ方その4:撮った写真はnoteに投稿してみんなに見てもらう
お散歩に連れて行ったり、クローズアップレンズでマクロ撮影を楽しんだり、単焦点レンズでボケ感を楽しんだりしていると、それを誰かに見てもらいたくなりませんか?
きれいに撮れた写真をSNSに投稿するのも楽しいですが、FacebookやTwitterだと、その投稿は流れていってしまいます。いつでも見返せるように、ブログなどにアップしてみてはいかがでしょうか?
もしご自身のブログがないのであれば、「note」というツールをオススメします。noteとは、クリエイターが文章や画像などを投稿して、ユーザーがそれを楽しむというプラットフォームです。
私が考えるnoteに投稿するメリットは
・noteへの登録が簡単
・画像の投稿が簡単
・たくさんの人に見てもらえる(かもしれない)
などです。
特にnoteは、画像の投稿が編集画面にまとめてドラッグ&ドロップできますので、写真を投稿するのに手間がかかりません。
私も撮った写真はnoteに投稿しています。
https://note.com/kayoko_happiness/m/mfa5e7315b859
自分がきれいに撮れたなと思う写真を投稿して、誰かから「きれいですね」と言われたら、それだけでまた写真を撮ろうというモチベーションが上がりますよね。
しかも、noteにあげておくと、自分が写真を見返したいときにnote上から見られるので便利です。
楽しみ方その5:写真素材サイトに登録してもしかしたら売れるかもという期待を味わう
「撮った写真がもし売れたら…」ちょっとしたお小遣い稼ぎになるかもしれません。わざわざ撮った写真、自分だけで楽しまずに写真素材のサイトにアップロードしてみてはいかがでしょうか。
写真素材サイトとは、ブログやWebサイトで写真が必要なときに有料や無料で画像をダウンロードできるサイトです。私も記事を書くときに、よく利用しています。その写真を提供する側になってみても楽しいかもしれません。
私は「PIXTA」というサイトに登録しています。
登録枚数が少ないと、ユーザーの目に留まりにくいそうで、今はとにかくたくさんの写真をアップロードしているところです。ほかのサイトも調べて、よさそうなところがあればほかのサイトでもアップロードしたいと考えています。
まだ1枚も売れていませんが、アップロードしておけば売れる可能性があります。しかも、売ろうと思うと、「今日は何か面白い写真が撮れるかもしれない」と、カメラをもってお出かけする率が高まり、写真の練習にもなりますので、これもメリットですね。
プロに初心者向けのアドバイスを聞いてみました
私は隣の市で月1回開催されている「カメラ撮影講座」に参加しています。その講座で講師をされているやまぐちゆか先生に、初心者がカメラを楽しむためにどうしたらいいかをお尋ねしました。
やまぐちゆか先生は「妊婦のためのママフォトグラファー」。
「写真はコミュニケーションツール」というコンセプトで活動し、2017年には写真集「101人の妊婦裸写 命をかけて命を産む母」を出版されています。
では、早速ゆか先生に質問したいと思います。
――初心者が一眼レフを買うとしたら、何がおすすめですか?
やまぐち:お値段と、大きさがご自身にあったものがベストです。ネットで購入するにしても一度は店頭で手に持ってみて欲しいですね。私はキャノンユーザーなのでEOS kissシリーズですかね。
――初心者はどのようにすれば一眼レフをもっと楽しめますか?
やまぐち:大好きなものをひたすらに撮ってみる!SNSなどでチェックして大好きな写真をアップしている人の真似をするのがオススメです。
――写真を撮るときに初心者が気をつけるといいことは何ですか?
やまぐち:使わなくなるのが一番もったいないので、無理しないこと。でも、すぐに取り出せるところに置いておくこと。
――どのようにしたら初心者でもきれいな写真が撮れますか?
やまぐち:カメラ教室にお越しください(笑)。ネットでも簡単に撮れるコツが沢山アップされているので、まずは好きなテイストの写真をたくさん探すことですね。
――カメラの本で「オート」で撮るとだんだんと面白くなくなる。そのため「絞り優先」で撮る方がいいとありました。ゆか先生のオススメのモードはありますか?
やまぐち:私も絞り優先が好きです。
――初心者にへのメッセージはありますか?
やまぐち:とにかく楽しんでくださいね。難しい機能のことは後からでよいのでとにかく撮影しまくってください!
ゆか先生、ありがとうございました。
SNSなどで好きな写真をチェックして、自分もそれを真似てどんどん撮ることが楽しむコツなのですね。私も、機能のことはよくわからず、ただ「楽しい」という気持ちで撮っています。
一眼レフは重いしかさばるけれど、一眼レフでしか撮れない写真が撮れる
私のカメラを買うきっかけから購入まで、そして「一眼レフって楽しい!」を実感した私なりのカメラの楽しみ方5つと、プロからのアドバイスを紹介しました。
新品にしても中古にしても安くはないお買い物なので、買ったのなら楽しんで使いたいですよね。
「一眼レフに興味はあるけれど、高いし」と躊躇されている人には、中古で買うこともできるということを、また、「一眼レフだとどんな写真が撮れるの?」という人には、この記事の中でいろいろな写真を紹介し、また、レンズによっても写真が変わることをお伝えしました。
それによって「写真は好きだけど、携帯で十分」と思っている人には、一眼レフでしか撮れない写真があることがわかっていただけたのではないかと思います。
そして「重くて、かさばる」問題は、これはもうどうしようもありません。重くて、かさばるのと、写真の出来上がりを天秤にかけてどちらを取るか、だと思います。
しかし、お子さんやお孫さんを撮りたいとか、ペットを撮りたいと考えているのであれば、一眼レフを心からおすすめします。やはり携帯より一眼レフの方が味のある写真が撮れるからです。
そしてカメラが手に入ったならば、ゆか先生のアドバイスにもあったように、楽しんでたくさんの写真を撮りましょう。あなたの写真をnoteで見る日を楽しみにしています。
Note:https://note.com/
PIXTA:https://pixta.jp/
やまぐちゆか:九州・佐賀を拠点に「妊婦のためのフォトグラファー」として活動し、カメラに関する講習会や出張撮影等、幅広いサービスを展開。妊婦さんだけでなく、そのご家族にも命を産むことの尊さを感じてほしいという想いから、2017年にはコラム写真集『101人の妊婦裸写 命をかけて命を産む母』(佐賀新聞プラン)を出版するなど、積極的に活動を続けている。
https://studio-ff.biz/