突然ですが、みなさんは美味しい料理が好きですか?
食の祭典は日本をはじめ大都市圏であれば良くやっていると思いますが、ドイツでも食の祭典は珍しくないようです!
今回は、筆者が住むドイツ・カッセルで開催された「Street Food Festival」にコロナ対策万全で赴いた筆者が、レポート形式でご紹介します。
「Street Food Festival」とは?
「Street Food Festival」は、ドイツ国内の町で毎年開催される厳選された世界中の食べ物や飲み物・カクテルから珍味まで販売するキッチンカーが集うヨーロッパ最大級の食の祭典です。
ドイツではいくつかの食の祭典が催されているようですが、中でも「Street Food Festival」はドイツのストリートフードの中でも最大級のお祭りなのだとか。
ストリートフードのお祭りはドイツ国内でも多くある
今回「Street Food Festival」について取り上げるにあたり情報を調べていたところ、筆者が訪れた「Street Food Festival」のほかにも、ドイツ国内ではいくつか「Street Food Festival」が催されているようです。
旅行などで訪れた街の地域情報にアンテナを張ることで、さまざまな食の祭典に参加できる可能性がありますよ♪
「Street Food Festival」カッセル当日の様子をレポート!
さっそく、カッセルで開催された「Street Food Festival」をちょこっとだけ覗いてみましょう!
筆者の家から徒歩圏内の場所で開かれた「Street Food Festival」カッセルは、入場料を別途支払ったうえで中に入場します。持参した飲み物や食べ物を持って敷地内に入ってはいけないようです。
ということで、入り口でチケットを購入する前に荷物チェックを受けてから、いざ入場!
目立つのはハンバーガーやポテト・肉(笑)
敷地内には、違うキッチンカーにもかかわらずハンバーガーやポテトを販売するキッチンカーがたくさんありました。
「ドイツ人はソーセージを食べているんじゃないの?」と良く聞かれるのですが、ハンバーガーが大好きな人も多く、ビアガーデンにハンバーガーとポテトのセットがあったり、ハンバーガー専門店が並んだりするほど!
お腹がいっぱいになるだけでなく、ビールと相性が良いからなのでしょうか?筆者の周りでもハンバーガー愛好家がいます(笑)
【余談】ハンバーグとハンバーガーとドイツの意外な関係
実は、ドイツはハンバーグの起源となった「フリカデレ」という食べ物がある国です。
アメリカに移住した人たちが故郷の味を再現するために、後に「ハンバーグステーキ (Hamburg steak)」と呼ばれるようになったそうです。ハンバーガーもドイツ語で「ハンブルクの・ハンブルク市民・ハンブルク出身者」を意味する「Hamburger/in」が由来だったりします。
ご近所の国・ハンガリーやスペイン・オーストリアのキッチンカーも!
「Street Food Festival」では、ハンバーガーやポテトだけではありません。ハンガリーやスペイン・オーストリアなど、ドイツ近隣諸国から参加しているキッチンカーもありました。
筆者はハンガリーも好きなので、すかさずハンガリー料理のキッチンカーでグラーッシュをいただきました!
赤ワインソースで煮込まれた牛肉がとてもやわらかだっただけでなく、外側のスープ皿になったパンに味がしみていて美味しかったです。
こちらは、オーストリアの甘いものを取りそろえたキッチンカー!すぐそばにあるコーヒーやアイスティーのキッチンカーで買った飲み物と一緒に味わうと、優雅な時間を過ごせるでしょう♪
日本の餃子店、発見!
「日本の餃子」と大々的に宣伝するキッチンカーを、会場のすみっこで発見!
餃子の中身はカモとチキン・ベジタリアンでも食べられる野菜の3種類。さらに、3つの味をまんべんなく食べられるミックスもありました。
日本だと、餃子を醤油やラー油・お酢と一緒に食べる方も多いかもしれませんが、緑色の皮に包まれた野菜味だと特製のワサビソース、カモ肉・チキンのソースはあまくち醬油の味に似たとろみのあるソースでした。
なかなかお目にかかれない!?アフリカ料理のキッチンカーも!
「Street Food Festival」と銘打っているだけあり、普段はなかなかお目にかかる機会も少ないアフリカ・ケニア料理もありました。このキッチンカーでは、クスクスを使った料理やケニアならではのカレーが販売!
スパイスのいい香りにつられ、筆者はケニアのココナッツチキンカレー「クク・カレー」をチョイス!
注文時にクスクスかライスのどちらかを選べたのですが、おなかがすいていたのでライスでいただきました!味もさっぱりで食べやすく、箸ならぬスプーンが進みますよ(笑)
会場内には、子どもが遊べる遊具も充実!
子どもが飽きてしまったときに遊ばせるのにもちょうどよく、配慮されているんだなぁと感心!
衝撃!ドイツの食品サンプルは全部食べられる「実物」だった!
日本のレストランに行くと、写真によるメニュー案内だけでなく、食品サンプルを設置して実際の料理がどのような見栄えなのかを紹介するお店は多くあるかと思います。
最近では、食品サンプルを自分で作れるような作成キットも登場しているほど。
「Street Food Festival」でも多くのお店が食品サンプルを設置し、お客さんを呼び込んでいましたが、日本でよく見るような食品サンプルと様子が少々違いました。
なんと、ドイツでは「食品サンプル=作った食品そのまま」だったのです!
これには筆者も衝撃を隠せませんでした。
「公衆衛生上問題ないのだろうか……?」と疑問に思ったのでドイツ人に聞いてみたところ、ドイツでは食品サンプルをマネた展示方法そのものが稀なのだそうです。
もしかすると、キッチンカーの人たちは日本の食品サンプルを真似たかったのではないかと話してくれました。
残念ながら、ドイツをはじめとするヨーロッパでは、日本のクオリティに及ぶ食品サンプル作成の技術を持つ方がいないようです。そのため、仕方なく調理済みの本物の食品を展示しているのではないか、とのこと。
外国語が得意な食品サンプル職人さんは、チャンスがあるかもしれませんね!(笑)
もし、ドイツのお店やお祭りで食品サンプルを見かけた場合は、食品サンプルなのか作った食品をそのまま展示しているのか、チェックしてみると文化の違いが分かるかもしれません。
気になる海外での新型コロナ対策について
コロナがまだ完全に収束していないにもかかわらず、このような大きな催しをやって大丈夫なの?と仰天している方もいるでしょう。「Street Food Festival」が開催された2021年8月末時点では、まだコロナワクチンパスポートによる規制がありませんでした。
ソーシャルディスタンスを保つことや手指を洗って消毒すること、握手しないことなど、基本的な感染症対策のほかには、以下のようなコロナ対策が行われていました。
・会場内は可能な限りマスク着用(義務ではない様子)
・会場外には15分ほどで結果が出るPCR検査を行うバス
・アプリで誰が何時に会場に出入りしたかを追跡するアプリ「LUCA」 の使用必須
最後に紹介したアプリ「LUCA」とは、ドイツ国内で使われているメジャーな位置情報通知アプリ。「Street Food Festival」に限らず、ドイツ国内のレストランやビアガーデン・博物館など、長期滞在が見込まれる場所では、入場前に必ず登録するよう、主催者から来場者全員に確認している姿がよく見受けられます。
まとめ
今回は、ドイツ全土で開催された「Street Food Festival」の様子を、カッセルバージョンでお届けしました。
ドイツでは2021年9月現在、ワクチンパスポートの普及やアプリの導入なども相まって、少しずつイベントが広く開催されるようになってきています。
残念ながら、オクトーバーフェストのような大規模のお祭りは中止ではあるものの、来年以降は、カッセルでも5年に1回開催され、国際的に有名な現代アートの祭典「ドクメンタ15」が予定通り開催される見込み。世界的なお祭りも復活しつつありそうです。
まだまだコロナで落ち着かない状況ではあるものの、基本的な感染症対策をしたうえで、少しずつ新しい日常が定着しつつあるドイツで見つけたものを、今後も「楽活」を通してお届けしたいと思います。
※トップ画像:©2021 Crowd Event GmbH streetfoodofficial/Street Food Festivals
【参考】「Street Food Festival Kassel 2020」基本情報
開催地:Kongress Palais
Holger-Börner-Platz 1
34119 Kassel
入場料(税込):3 ユーロ、14歳以下は無料
※開催時期によって異なる場合があるため要確認
開催時間:
-2021年8月27日:14:00-22:00
-2021年8月28日:11:00-22:00
-2021年8月29日:11:00-20:00
公式HP:http:// www.streetfood2020.de
公式Instagram:https://www.instagram.com/streetfoodofficial/
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