京都特集

タケノコの名産地・京都長岡京市は「たけのこスイーツ」もハイレベル!驚きの味覚を楽しんできました!

お菓子の素材は今やさまざまですが、京都には「たけのこ」が入ったお菓子があります。

京都の乙訓地区(向日市・長岡京市) は、たけのこの産地として知られます。そのたけのこは出汁で煮たり、焼いて山椒味噌をつけたり、炊き込みご飯にしたりします。新鮮なものは穂先を刺身にして食すこともあります。しかし、お菓子というのはかなり珍しい食べ方なのではないでしょうか。

けれど、思えばたけのこは、特別な味があるというより、どちらかというと歯触りなどを味わうもの。味付けによっては、意外とお菓子にもいけるかもしれません。

そこで、今回は、未体験のたけのこスイーツに挑むことにしました。

まず、阪急西山天王山駅の横の観光案内所で入手した「京の香」

皮がもちもちして美味しいです。でも、たけのこはどこ? 噛んだところをよく見ると、たけのこらしき小さなかたまりがありました。でも、これではたけのこ感があまり感じられません。

気を取り直して、阪急西山天王山駅すぐ「ケーキの店 のざき」さんに行って、たけのこのお菓子を求めました。

「たけのこマカロン」も味が良かったのですが、こちら「bamboo」(竹)にインパクトがありました!

焼き菓子の一種、フィナンシェが竹の形をしています。素材によって焼き色も違い、甘く煮つけてあるたけのこが入っています。美味しいです。フィナンシェの生地とよく合っています。標準的なプレーンのほか、チョコレート、シナモン、メープル、きなこ、甘酒などの味があります。

裏面・たけのこが見やすいようチョコレートを選びました

個人的には、食べた中ではプレーンがたけのこと生地のバランスが一番良いように思いました。生地のしっとり感に、たけのこのコリコリ感がたまりません。使用するたけのこの部位にもこだわりがあるとか。それにしても、竹型でたけのこ入りとは、趣向が凝らされています。いろいろな味を揃えると、お菓子の竹林みたいで風雅ですね。

次は阪急西向日駅の近くの「ピエスモンテ・ヒロ」さんに足を運んでみました。

たけのこマカロンと、たけのこではありませんが竹炭を使った黒いカステラを買ってきて食べてみました。

マカロンは、しっかりした歯応えで、具の濃厚な味わいとよく合っています。正直、たけのこ感はそれほど感じなかったのですが、たけのこは長時間煮られているとのこと。入っていたのはたけのこのジャムみたいなものだったのでしょうか。カステラはヘルシーな味わいで美味しかったです。

そして、和菓子の「喜久春」さんに行ってきました。最寄り駅は阪急長岡天神駅です。

「たけのこ最中(もなか)」は、最中の皮もたけのこ状でかわいいです。

中のたけのこは、切ったたけのこを三日三晩蜜漬けして作るそうです。

口にしてみると、たけのこ感がしっかりしている! でも程よく甘くて美味しい!

良いあんこと甘く炊いたたけのことの相性はバッチリです。あんは「丹波大納言」「京ゆず」「白小豆」の三種類がありますが、私は特に大納言が好みです。たけのこの美味しさを今回のお菓子の中では一番強く感じました。なお、このお菓子は1984年ごろから作られているとのことです。

喜久春さんには他にもたけのこ菓子がありました。「たけのこ餅」もご紹介しましょう。

添付のきなこと黒蜜でいただきます。もちもちのお餅の中に、コリコリするたけのこの歯ごたえが混じる。これは実に珍しい食感のお菓子です。

「朝掘」はゴツゴツした感じの、土の中の若いたけのこを表すような形のおまんじゅうです。

たけのこ農家は、朝、土の中から小さなたけのこを掘り出します。その方が柔らかく味がいいからです。このお菓子も、それを踏まえてか、鮮烈な、元気が出そうな味です。あんこに加えてバターやハチミツが入っているからかもしれません。かなり大粒に切ったたけのこもいい感じの食感です。

こうして、今回、お菓子にたけのこは「有り」という結論に達しました。でもそれには、菓子職人さんのたゆまぬ味の追求がものを言うということも言えるでしょう。

向日市も入れると、乙訓には他にもたけのこ菓子を作るお店があると聞きます。良いたけのこ菓子に出会えたら、また何らかの形でご紹介できればと思います。

なお、たけのこは入っていないものの、京都市の「京華堂利保」さんの、たけのことまつたけを模した懐中しるこ「たけの露」をご紹介したかったのですが、お店は2022年1月末に閉店してしまいました。広く愛されていた名店だけに、たいへん残念ですが、ご事情があったのでしょう。

堀 博美

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神戸出身、京都在住のフリーライター。専門はきのこ。きのこライターとしての主な仕事に、書籍「きのこる キノコLOVE 111」(山と渓谷社)「ときめくきのこ図鑑」(山と渓谷社)「ベニテングタケの話」(山と渓谷社)「珍菌」(光文社)「毒きのこに生まれてきたあたしのこと。」(天夢人)などがある。WEBや雑誌、新聞などにも執筆経験あり。

一方で、長年現代アートに携わり、現在も制作活動を続けている。
きのことアートはライフワーク。その他、珍しいお菓子、京都街歩き、同人誌イベント、音楽鑑賞(米良美一さん推し)などに興味がある。

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