天才芸術家サルバドール・ダリの奇想天外な人生を描いた伝記映画「ウェルカム トゥ ダリ」

9月1日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAなどで、天才芸術家サルバドール・ダリの奇想天外な人生を描いた映画「Daliland」(原題)が「ウェルカム トゥ ダリ」の邦題で公開されます。

主演のダリにはアカデミー賞に4度ノミネートされ、「ガンジー」でオスカーを手にした、名優のベン・キングズレーが演じていることでも話題を呼んでいます。

ストーリー

1985年、サルバドール・ダリが火事で重傷を負ったというニュースが世界に衝撃を与えました。

それをテレビで知ったジェームス・リントンは、ダリと過ごした奇想天外な日々を振り返ります。

1974年、ニューヨークの画廊で働きはじめたジェームスは、圧倒的なカリスマ性を持つ憧れの芸術家ダリと、彼に負けないオーラを放つ妻ガラに気に入られ、彼のアシスタントを務めることになります。

しかし、個展は3週間後に迫っているのにも関わらず、ダリはパーティー三昧の日々を送り、作品は1枚も仕上がっていません。すると突然、ガラが金のために描けとブチギレ、するとインスピレーションが降り、ダリはジェームスの目の前で傑作を完成させていきます。

個展終了後もジェームスはダリのために働くことになり、彼の故郷であるポルト・リガトへ渡り、画家の原点に触れるという新たな感動に震えますが、そこにはさらに不思議で危うい〈ダリ・ランド〉が待ち受けていたのでした─。

天才芸術家サルバドール・ダリ

© 2022 SIR REEL LIMITED

サルバドール・ダリは「シュルレアリスム」を代表する画家です。

誇大妄想的で強い自己愛を持っていたダリは、それを創作のインスピレーションへと転換し、ぐにゃぐにゃに溶けた時計や引き伸ばされた肉体など、常識を破壊する画期的な作品を次々と世に送り出し、一度見たら忘れられないほど心を揺さぶり、人気と名声を獲得していきました。

また、彼の独特の口ひげと奇抜なスタイルや数々の発言でも注目を集め、絵画だけにとどまらず、劇場の舞台装置やコスチュームデザイン、宝石のデザイン、コマーシャル、ファッション、映画監督、立体絵、彫刻、小説や詩を書くなど、幅広い分野でインスピレーションを爆発させました。

ダリのミューズであり、気象の激しい悪妻のガラ

© 2022 SIR REEL LIMITED

主役のダリのミューズであり、気性の激しい悪妻のガラも、本作において一役を担っています。

シュルレアリスムの詩人ポール・エリュアールの妻で、ダリよりも10歳年上のロシア人女性のガラは、ダリの芸術家としての才能を見抜き、世界で通用する一流の芸術家に育て上げるために奮闘しました。

ガラは、ダリと生活をともにしながら衣食住の面倒はもちろん、作品制作のアドバイスなどを含めたあらゆる雑務をこなし、彼が不安に苛まれた時にはメンタル面のサポートもおこないました。

本作では、ダリとの生活に疲れたガラは、ダリが愛するガラをモデルに描いた絵画を売却し、若きミュージシャンに貢ぐ姿が描かれています。

最後に…

© 2022 SIR REEL LIMITED

本作品では、ポップカルチャー全盛の70年代ニューヨークを背景に、ファッション、アート、音楽、夜な夜な妖しげなパーティーが繰り広げられるなか、画廊で働きはじめた若きジェームスの目を通して、ダリとガラの歪な関係を描いています。

その第三者の目があるからこそ、天才芸術家サルバドール・ダリの奥ゆかしさを浮かび上がらせ、そして彼のパートナーであるガラの苦悩にも触れることができるのです。

本作品の鑑賞後には、絵画、彫刻、版画作品など約330点が収蔵されている、アジア唯一のダリ常設美術館の諸橋近代美術館に足を運び、その天才芸術家と支えた妻の偉業をご覧になってみてはいかがでしょうか。

【情報】

『ウェルカム トゥ ダリ』

9/1(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開
監督:メアリー・ハロン(『アメリカン・サイコ』) 
出演:ベン・キングズレー バルバラ・スコヴァ クリストファー・ブライニー ルパート・グレイヴス アレクサンダー・ベイヤー 
アンドレア・ペジック withスキ・ウォーターハウス andエズラ・ミラー
2022年/イギリス/英語/98分/カラー/ビスタ/5.1ch/字幕翻訳・渡邉貴子/PG12/
提供:木下グループ 配給:キノフィルムズ © 2022 SIR REEL LIMITED 
ホームページ:dali-movie.jp

トップビジュアルクレジット:© 2022 SIR REEL LIMITED

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