地域・ローカル特集

日本橋浜町『nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO』でチョコレートに溺れるひとときを!

こんにちは。自粛生活が続いて、お菓子に手が伸びる頻度が増えている本河(ほんかわ)です。

2月前半のお菓子イベントといえばそう、バレンタイン。「美味しいチョコレートを食べたい!」ということで、以前から気になっていたチョコレート専門店『nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO』に行ってきました。

お店のある日本橋浜町は、下町情緒にあふれた雰囲気のあるエリア。特にここ数年は、再開発の波とともに小規模ながらもこだわりのお店が軒を連ねるようになりました。注目を集めているこのエリアで、どんなチョコレートと出会えるのでしょう。期待に胸が踊ります。

「日本らしさ」を体現するチョコレート専門店nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO

お店の外観。

『nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO』は、2019年2月、明治座や浜町公園のすぐそばにある「HAMACHO HOTEL TOKYO」の1階にオープンしました。店名の「nel」は「練る」という言葉が由来で、丹精込めて作ったチョコレートを通じて、毎日に豊かな時間を届けようという思いが込められているそうです。

個性豊かなボンボンシリーズ。期間限定商品もあるため、行くたびに違う味と出会えるかも。

コンセプトは、「手しごと」「日本らしさ」

お店では、ベトナムの契約農家を中心に、世界各地からカカオ豆を仕入れるところから、チョコレートを作るまでの全工程をお店で完結する「Bean to Bar」の手法を採用。

国内外の洋菓子店で研鑽を積んだショコラティエが厳選された原材料を使って生み出すのは、ボンボン、タブレット、アマンドショコラなどバラエティに富んだラインナップ。なかには、和風の素材を使用した味を想像できないような変わり種も。

店内には、チョコレートの展示販売だけでなく、つくりたてのチョコレートを味わえるちょっとしたイートインスペースも併設されていました。せっかくなので、同店自慢のチョコレートスイーツをいただいてみることにいたしましょう!

nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO渾身のチョコレートパフェ。いざ実食

チョコレートパフェ。後方に見えるのは、製品の箱詰めなどを行なう作業スペース。

店員さんおすすめのチョコレートパフェとコーヒーのセットをオーダー。注文が入ってから作っていただきます。

待つこと約5分。チョコレートパフェの登場です。

カクテルグラスにセンスよく盛り付けられたパフェからは、カカオ特有の薫りが。軽やかな香ばしさが、ふわっと鼻をくすぐります。

こじんまりとしているように見えましたが、実際にはかなり食べごたえがありました。

チョコレートでできた羽のような飾り付けの根元を、不揃いに砕いたカカオニブをトッピングしたクリームショコラとチョコレートアイスが支え、ライチピューレとシロップを混ぜ泡立てたフルーツソースが周囲を取り囲むようにかけられています。

さあ、さっそくいただきましょう。

アーモンドやピーナッツを連想させる食感のカカオニブ。噛み砕くたびに、ほろ苦さと香ばしさが口のなかで弾けます。打ち上げ花火のようなカカオニブの余韻を包むのは、クレームショコラ。ざらりとした舌触りと濃厚な甘みがスムーズに広がり、先のカカオニブと混じり合って、心にストンと落ちていきます。

対照的に、チョコレートアイスのインパクトは控えめ。かえってチョコレートアイスの滑らかさを引きたてています。チョコレートに覆われた口にライチピューレを含むと、口の中の雰囲気が一変。フルーティーな甘みと一緒に、どことなくオリエンタル感のある香りが押し寄せて圧倒されます。

香ばしさと華やかさの余韻が後をひき、食べ終わった後はしばらくほうけてしまいました。

凛とした佇まいを崩していくにつれて、どんどん新しい顔をのぞかせてくるチョコレートパフェ。

食べてみて意外だったのは、食べごたえの軽さです。

海外製の、あるいは専門店などで扱っているちょっといいチョコレートは、ガツンと濃厚で、とても食べごたえのあるものが多いですよね。今回いただいたチョコレートパフェは、カカオの香ばしさと旨味をしっかり伝えつつ、くどくない。少しだけ余韻を残してスッと消えます。

「あっさりしたチョコレートパフェ」とでもいえばよいでしょうか、今まで体験したことのない感触です。

ちょっと変わったスイーツをお探しの方はもちろん、質のいいものをちょっとだけ楽しみたい方にもオススメしたいです。また、胸焼けを心配してチョコレートパフェにはなかなか手が伸びない方にもピッタリではないでしょうか。

ボンボンシリーズでおうち時間をちょっと贅沢に

チョコレートパフェがあんなに美味しいなら…。期待に胸が膨らみます。

nel CRAFT CHOCOLATE TOKYOには、テイクアウト可能なチョコレートもあります。「チョコレートパフェでこれほど感動したのなら、他の商品はどうなんだろう」ということで、ボンボンを中心にいくつかお土産に購入。

自宅に持ち帰って、じっくり味わってみることにしました。

そこで、ここから先はボンボン4種類の食べくらべレポートをお送りします。

ブンチャプベトナムミルク。ずっと食べていられる、おだやかな味わい。

トップバッターを飾るのは、同店のシグニチャーでもある「ブンチャプベトナムミルク」。やわらかくて軽やかな味わいミルク感の奥から、カカオの存在が姿を表します。控えめだけど芯の強さを秘めた女性をイメージさせる、老若男女問わず親しみやすい味です。

山椒。京都の錦市場で出会った山椒を使用した豊かな風味。

和風の素材を使用したシリーズの一部には、表面に日本の伝統文様があしらわれています。チョコレート表面に上品にデザインされた組亀甲の文様が印象的な「山椒」は、ガナッシュに移された青実山椒の風味が口いっぱいに広がります。カカオの持つ香ばしさと山椒の清々しさと異なる香りが重なり吹き抜けていき、ちょっとクセになりそうです。

柚子。言われてみると、なかなか見ない組み合わせ。

コロンとしたフォルムがかわいらしい柚子。高知県産の柚子の香りがほのかに漂います。柚子の存在感は控えめで、果肉をかじって楽しむというよりも、柚子湯の残り香を楽しむイメージが近いかもしれません。

「都農ワインいちじく」は期間限定商品とのことです。

nel CRAFT CHOCOLATE TOKYOでは定期的に期間限定商品を用意しているとのこと。この日用意されていたのは、宮崎県都農町名産の赤ワインと同じく宮崎県産のいちじくをブレンドした「都農ワインいちじく」

なんと、チョコレートの中にはイチジクのコンポートが閉じ込められていました!噛みしめるたびに、赤ワインの風味とイチジクの種のプチプチした食感が楽しめます。

足を運べない方には、ネット通販も!

ちょっといいものを楽しみたい、そんな大人のためのチョコレート専門店『nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO』。

どのアイテムからも「チョコレートを楽しんでもらおう」という気概とお店のコンセプトが伝わってきます。後半でご紹介したボンボンシリーズはオンラインショップでも販売されていますので、直接店舗に行けない方でも楽しめますよ!

【店舗情報】

nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO
住所:東京都中央区日本橋浜町3丁目-20-2 HAMACHO HOTEL TOKYO
営業時間:10:00~20:00
定休日:不定休
公式サイト:https://nel-tokyo.jp/
オンラインストア:https://suit-chocolate.com/category/item/brand/nel-craft-chocolate-tokyo/

本河美佳

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金融機関とベンチャー企業での勤務後独立した、フリーランスのライター。記事を書くうえでのモットーは「何かを変えたい誰かの背中を押す」です。
気になることにはまっしぐらな性格で、心のアンテナに引っかかったイベントに参加したり、ちょっとニッチで面白そうなスポットを訪問したりしています。
学生時代には学芸員の資格を取得した博物館・美術館好きで「博物館は誰のもの」(https://who-belongs-to-the-museum.hatenablog.com/ )を不定期更新中。

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