この冬、大阪の植物園「咲くやこの花館」で「POPなきのこ展」というきのこ展が行われます。
私はこれまで日本全国の数々のきのこ展に行ってきたのですが(京都、東京、茨城、兵庫、大阪、鳥取、群馬、千葉、宮崎など)こちらのきのこ展は特にユニークです。
そもそも「POPなきのこ展」というタイトルからして面白いです。
今回のきのこ展の見どころをご紹介します。
「POPなきのこ展」は見どころ盛りだくさん!
実のところ、「POPなきのこ展」は見どころを絞るのがなかなか難しいきのこ展です。
というのは、もともとのコンセプトが「見る・食べる・学ぶ・香る・聞く・買う・遊ぶ」という、かなり盛りだくさんな展示やイベントなどになっているからです。
会場に入るとまずシンボル的な「きのこ島」。前回は緑のきのこ島で楽しませてくれましたが、今回はクリスマスやお正月をイメージするような華やかなきのこになるようです。
今年は切り絵作家・下村優介氏とのコラボによる切り絵フォトスポットが登場します。
展示では、本物の光るきのこ、ヤコウタケが生きている状態で展示されます。(協賛:岩出菌学研究所)
展示されるのは、光った時のみ。神秘的な光が見られます。
約1億年前の、きのこが閉じ込められた琥珀化石も楽しみです。
そして、きのこの研究で知られる博物学者・南方熊楠没後80年ということで、熊楠が自ら使った道具などが展示されます。
アートでは、「刺繍きのこ」が面白いです。実は私は宮崎県総合博物館の「きのこランド」で見てきたのですが、繊細で美しく、素晴らしいものでした。大阪でも多くの人を魅了することでしょう。
トークイベントやワークショップも必見!
トークはどれも濃い内容になりそう。きのこ界の東西から、佐久間大輔氏(大阪市立自然史博物館)・保坂健太郎氏(国立科学博物館)が登壇するスペシャルトークショーは必聴です。研究者だからといって、難しい話はそれほどありません。きのこ観察中のエピソードとか、裏話的なトークが聞けるそうです。
また、会期中には「きのこワークショップ」が開催されます。
前回SNSでバズった「きのこリウムフォトスポット」(2022年1月8日~10日のみ)では、こんな感じの素敵な写真が撮れてしまいます。(写真は前回のもの)
きのこは気まぐれなので、今年はどんな生え方をするのか、そもそも会期内に生えるのか、予断を許しませんが、きのこリウムの専門家・樋口和智氏が作っておられるので、きっといいきのこが生え出ることでしょう。きのこリウム作品も素敵です。
ワークショップでは、こんなきのこの切り絵も作ることができます。
イベントでは、しいたけダンス組合、露木啓氏(関東きのこの会ライター)によるきのこの歌や踊りもあります。
最終日には公募で選ばれた出演者が自慢のきのこ柄の服を身にまとい、ランウェイを歩くきのこファッションショーが行われます(出演希望者は審査があるので事前申し込みが必要)。
会期内ほぼ毎週末何かが行われているようです。イベントに参加したい方は、土日を狙って足を運ぶと良いでしょう。
筆者も出店予定の「きのこ物販」コーナーも!
きのこ物販では生のきのこ・きのこ食品・雑貨・焼き菓子などが出ます。オオイチョウタケを使ったお弁当も楽しみ。
出店者数は、土日には最大26店舗にものぼるそうです。平日も、最低でも3店舗は出ます。
個人的な話ですが、私はまたしてもきのこ本ときのこ雑貨で出店します。基本土日での出店ですが、1月は平日も何日か参加する予定。不定期になりますが、よろしくお願いします。
見て楽しみ、買って帰って家で楽しむ。きのこをより深く味わえます。
きのこ愛を知るきのこ展
インスタ映え、雑貨、ファッションなどのポップなノリと、自然科学、きのこ産業といった一見固そうな分野が絶妙に融合しているのが、本展の一番の見どころだと思います。
「POPなきのこ展」で、きのこの楽しみ方、愛し方は、実にいろいろあるのだということを知ることができます。
12月〜1月の寒い冬ですが会場内はぬくぬく。きっと温室があるからだけでなく、きのこを愛する方々の熱気がそうさせるのでしょう。今回もきっと楽しくためになる展示やイベントに出会えること間違いなしです。
ちなみにこけも……
なお、2022年1月8日(土)〜23日(日)には、「こけ展」も同時開催されるそうです。こけ好きにもアピールします。ぐいぐい来ますね。
(新型コロナの状況によって展示・イベント内容が変更される可能性があります。サイトで最新の情報をご確認ください)
https://www.sakuyakonohana.jp/
「POPなきのこ展」基本情報
POPなきのこ展
会期:2021年12月18日(土)〜2022年1月23日(日)
会場:植物園「咲くやこの花館」
住所〒538-0036 大阪市鶴見区緑地公園2-163
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜休館(休日の場合はその翌平日)及び 年末年始(12月28日から1月4日)