旅・グルメ

日光金谷ホテルにおこもりステイ!クラシカルな日本最古の名ホテルを堪能してきました!

1873年に金谷善一郎氏が、自宅の一部を外国人の方の宿泊施設とした「金谷カッテージ・イン」を開業。

日光金谷ホテルは様々な増改築を繰り返し、長きにわたるその歴史的価値から、各館は登録有形文化財として登録されている、日本最古のホテルです。

歴史ある日光金谷ホテルの館内は、見どころ満載!
訪れたら、ぜひチェックしていただきたい場所を「館内の7つの見どころ」としてご紹介します。

館内の見どころ1:玄関

玄関は、回転扉。

この回転扉は、昭和初期、本館の改築以前より使用されていたことが確認されており、改築を行った際に、現在の場所へ移されたと考えられているそうです。

この回転扉を通って中へ。

中へ入り、後ろを振り返ると、回転扉の上には三つ爪の龍の彫刻。
色彩豊かで迫力ある彫刻は、目を奪われます。
「あれ?東照宮の彫刻に似てる!?」思わす、東照宮を思い浮かべました。


この他にも、館内のあちこちに美しい彫刻コレクションがあるので、周りをよく見て、色々な発見をしていただきたいです。

館内の見どころ2:日光東照宮との縁

玄関でも彫刻のご紹介したのですが、金谷ホテルは、創始者「金谷善一郎」が東照宮に勤めていたこともあったということで、東照宮を想像する彫刻がいくつもありました。そのため館内のあちこちに日光東照宮をイメージさせるものをたくさん見ることができるそうです。

眠り猫

12月に伺ったので、猫がサンタになっていました。芸が細かいですよね!

想像の象

東照宮にあるたくさんの霊獣や動物の彫刻のひとつを模して作られたと思われます。

ちなみに「想像の象」というのは、日光東照宮が建てられた当時、日本には象がいなかったため、書物や伝聞などを元に、幕府の御用絵師・狩野探幽が象の姿を想像、霊力を込めて描いたとされることにちなんだもので、「象」というよりもむしろ、「獏(ばく)」に近い姿をしているのが特徴だそうです。

お時間のある方はぜひ、日光東照宮と金谷ホテル、それぞれを見比べてみてください!

館内の見どころ3:メインダイニングルーム

お食事をするなら一度はここで。
おこもりステイの私は、3食、こちらでいただきました。

入口でメニューを照らすスタンドは、明治40年から使用しているものだそう。

センスあるレトロなデザインは、今の時代は逆に新鮮で新しくも感じます。
また、レストランの入口を入ってすぐに目を引くのは、「迦陵頻伽(かりょうびんが)」という彫刻の作品です。この作品は会津小荒井出身の吉田仙十良(よしだせんじゅうろう)の作品で、材質はケヤキ、岩絵の具による彩色が施されています。

さらに奥へ進むと、色彩豊かで豪華な装飾のダイニングが広がっています。

お昼には、金谷ホテルが100年以上受け継いできた伝統の味「日光虹鱒のソテー 金谷風」をいただきました。

夕食では、オリジナルビールを楽しむことができます。

朝食も洋食、和食共に選べます。
量はどちらもちょうどよく、美味しくいただきました。

館内の見どころ4:別館

続いて、お部屋のご紹介です。
私が宿泊したのは、本館の右隣にある別館。以前レポートした富士屋ホテルの「花御殿」とよく似ています。「兄弟の建物」と呼ばれているそうです。

お部屋は洋室。

お部屋から見える景色がとても綺麗です。
また、襖を閉めても趣があって素敵でした。

バスルームもレトロ。

お風呂場にはオイルヒーターが備え付けられていたので、寒くなかったです。

重厚感のある鍵。
金谷家の家紋である笹竜胆(ささりんどう)が彫られています。
笹竜胆の家紋は、ホテル内の食器や印刷物など、いたるところで見ることができます。

夜のライトアップも素敵でした。
ぜひ夜には外に出てライトアップを楽しんで欲しいです。

館内の見どころ5:階段

クラシックホテルの見どころの一つ、階段。

最近、クラシックホテルに行ったら必ず階段を何回も往復。

階段の最上階。

階段と併せて、廊下も一緒に注目していただきたい場所です。

一直線に延びるクラシカルな赤絨毯の上を歩いていると、まるで別世界へタイムスリップしたかのようでした。

館内の見どころ6:バンケットホール

三十六歌仙の画、牡丹と虎の衝立て、格天井など、金谷の夢が詰まった会場は、明治34年(1901年)に建設。建設当初は、ダイニングルームとして使用されていたそうです。

平成17年には、登録有形文化財にも登録されています。

天井に「吊り天井」工法が使われているのが最大の特徴で、そのおかげもあって、柱の無い広い空間を取ることができているそうです。

四方の欄間には当会場の新築に合わせてあつらえられたと思われる、三十六歌仙の画が飾られているほか、牡丹と虎が表裏に描かれた衝立て、格天井など、東照宮拝殿をイメージさせるような空間となっています。

また、床の木組みも当時からのもので、100年以上もの長い年月の間に、幾度となく催されたダンスパーティーの使用にも耐えており、今日に至るまで、当時の面影を残しています。

館内の見どころ7:金谷ホテルギャラリー

金谷ホテルの歴史がわかるギャラリー。140余年の間に金谷ホテルの歴史に登場した事柄や人物に関しての物品や史料などを展示していました。

金谷ホテルから徒歩で楽しめる3つのオススメ観光スポット

最後に、気軽に徒歩で行ける、ホテル近くの歴史を感じられる3つのスポットをご紹介します。

①「神橋」

大谷川に架かる日本三大奇橋のひとつ「神橋」。ホテルから徒歩4~5分。

②「大谷川」

宿泊するお部屋からも見ることができる「大谷川」。

③「JR日光駅」

駅は結構遠いのですが、電車で来た方は降り立つ駅。
こちらの写真は、東武線の駅ではなく、JRの駅です。

ピンクのアクセントがとっても可愛いです。ぜひ、自然豊かな日光で、タイムスリップしたような歴史を感じる旅を楽しんでみてください!

参考情報:「日光金谷ホテル」

住所:〒321-1401 栃木県日光市上鉢石町1300
公式サイト:https://www.kanayahotel.co.jp/

Rika

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小さい頃から美術館が好きで、年間100以上の展覧会へ足を運ぶ。特に好きなジャンルは琳派。日本の伝統的なもの(芸術・文化・祭り・芸能・工芸など)が好きで、全国各地の魅力を発掘中。現在、旅サイト、美容雑誌、ファッション雑誌などの公式ブロガーとして活動中。

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