イギリスの郊外に住みながら、平日はIT企業でフルタイム、週末はのんびりライターとコーチング活動をしているKumikoです。海外の暮らし、生き方、マインドについて毎月更新しています。
前回はイタリアからお届けしましたが、今回は美しい海に囲まれたイタリアの近隣国で、豊かな自然や深い歴史を持つ、魅力あふれる地中海に浮かぶ島、マルタ共和国へ遊びに行ってきました。
マルタ共和国(通称マルタ)は、1964年にイギリスから独立し、2004年に欧州連合(EU)に加盟した独立国になります。イギリスよりも物価が比較的安いことと温暖な気候のため、英語を学ぶ留学先としても人気のある国の一つです。
通貨はユーロが使用されていますが、イギリスからの独立の名残なのか「BFタイプ」と言われるイギリスと同じ3つ穴のコンセントが使用されています。
そんな知る人ぞ知る素敵なマルタ島に触れながら、3泊4日でサクッと楽しむおすすめコースをご紹介します。
マルタ島への行き方
マルタ共和国は、イタリアのシチリア島から南へ93kmほど下りた、地中海の中央にあるとても小さな島国で、首都のあるマルタ島、ゴゾ島、コミノ島の3つの島で構成されています。
国面積はすべての島を合わせても約300 km²。あの小さな国、シンガポール(734.3 km²)の半分以下の国面積です。
日本からマルタ島へは直行便はないため、中東やヨーロッパの主要都市を経由し、乗り継ぎ便を利用して15時間半〜21時間ほどかかります。
波瀾万丈な歴史を持つマルタ
そんなとても小さい国ではありますが、マルタの歴史大変古く、紀元前5000年以上前に、イタリアのシチリア島から渡来してきた農民が集落を作り始めたことが起源だと言われています。
首都バレッタからフェリーで約45分で到着するゴゾ島には、今から7000年以上前に建設された最古の神殿「ジュガンディーヤ神殿」があります。
エジプトのピラミッドよりもはるかに古い歴史を持つ建築物なんて驚きです。上記の画像は現存する最古の石造建築と言われ、世界遺産にも登録されているんですよ!
マルタ共和国で話される言語
海外旅行に行く際、「現地で言葉が通じなかったらどうしよう」と不安になる人も多いはず。
マルタ共和国で話される言語は、マルチーズ(マルタ語)と呼ばれています。犬の品種の「マルチーズ」は、実はこのマルタ島が由来になっているそうですよ(笑)
マルチーズ(マルタ語)は、アラビア語、イタリア語など色々な言語が混ざったハイブリッド言語になります。
言語が混ざりあっている理由は、イタリア語やシチリア島で話される言語が大昔に入ってきたこと、9~11世紀までアラビアの支配下にあったこととや他にもマルタの歴史から見たら短い数百年単位でノルマン人やスペイン人に支配されていた時代もあったことにあります。
1936年の憲法で、マルタ語と英語が唯一の公用語になりましたが、イギリスの統治下になる前はイタリア語が公用語の時代もありました。さまざまな言語から波乱万丈なマルタの歴史が伺えますね。
現在は公用語としてマルチーズ(マルタ語)と英語が使用されているので、英語を話せる人や英語が通じるお店がほとんどなので、英語が少しでも話せたり、聞き取りができるようなら大丈夫ですよ。
【1日目】ー Sliema(スリーマ)とSt. Julian's(セント・ジュリアン)
マルタ国際空港に夕方到着してからUbarアプリでタクシーを呼びます。
今回のステイ先はSliema(スリーマ)にある「 Malta Marriott Resort & Spa」。
マルタ国際空港からは20分ほど、タクシー代は€14でした。空港からタクシーも出ていますが、お得なUbarアプリをダウンロードすることをお勧めします。
スリーマは、マルタの首都バレッタまでフェリーでたった5分で到着する港町。観光客や地元の人でにぎわう素敵なカフェやレストランも多く、首都から離れのんびり休暇を過ごしたい方にはお勧め!
ホテルから徒歩で15分ほど行くと隣町のSt. Julian's(セント・ジュリアン)。
ここには沢山のレストランがあります。
到着した日の夕食は、トリップアドバイザーの評価がとても高い、セント・ジュリアンにある「Forty Fishes(フォーティフィッシュ)」というシーフードレストランに行きました。
注文した料理は、エビのサラダ、魚介スープ、カラマリ&フライドポテト、フィッシュケーキ(ヨーグルト&ディルのクリーム添え)。
イカのカラマリ、エビのサラダ、フィッシュケーキはどれも新鮮で美味しかったです。魚介のスープは少々塩分が強い気がしましたが、魚介からいい出汁は出ていました。
レストランというよりも気軽に入れるカジュアルな一品料理のお店でした。
【2日目】Sliema(スリーマ)とValletta(バレッタ)の観光
ホテルの近くにあるカフェ「Crudo(クルード)」で新鮮なスムージーとフォカッチャで朝食を済ませてから、首都バレッタにフェリーで遊びに行きました。
*ビートルートは日本ではあまり見かけないかもしれませんが、地中海沿岸が原産と言われるほうれん草と同じアカザ科の野菜。「飲む血液」との異名を持ち、ポリフェノール、鉄分、食物繊維が豊富でアンチエイジングに最高の食材です。
朝食後は、食後の運動を兼ねて、スリーマのフェリーターミナルまで海岸線に沿って20分ほどお散歩。
散歩の途中ではこんな景色が見られます。
海好きの人は4月以降なら水着を持参するのをお勧めします。海を眺めながら20分ほど歩くといつの間にかフェリーターミナルに到着。
Sliema(スリーマ)とValletta(バレッタ)へ
スリーマのフェリーターミナルから見える首都Valletta(バレッタ)の景色
バレッタへの行き方は、バスやタクシーもありますが、入り組んだリアス式海岸のような地形に築かれた町のため、スリーマのフェリーターミナルから30分おき(毎時15分と45分に出港)に出ている乗車時間5分のフェリーが便利です。
マルタストーンが美しい街並みをさらに際立たせていました。
バレッタ市街は世界遺産にもなっており、マルタストーンと呼ばれるハニー色の建物とカラフルな出窓が有名です。
訪れた4月はイースターホリデーを利用したヨーロッパからの家族連れの観光客で賑わっています。
マルタ共和国は、冬は暖かくて雨量が多く、夏は暑く乾燥した2つの季節のみになります。
そんな地中海気候のマルタにはサボテンが至る所に存在しています。シティゲートの近くでサボテンの天然繊維入りのネックレスを購入してみました。
沢山歩いた2日目のディナーは数々の賞を受賞しているスリーマのイタリアンレストラン「Maggie’s (マギー)」で食事。マルタでもトップ10に入るレストランです。
見た目以上に量が多く、完食するのに時間がありましたが、毎日でも通いたくなるお店でした。
【3日目】Mdina(イムディーナ)
マルタに行ったら絶対に訪れたい中世の趣を色濃く残す古都Mdina(イムディーナ)。
イムディーナは、紀元前700年ころにフェニキア人が築いた街が始まりと言われています。街は防衛のために島で一番標高の高い場所に位置しています。
バレッタからイムディーナまでタクシーで移動。時間は20分、金額は€13ほどでした。
当時はいったいどんな暮らしをしていたのでしょうか。
この大聖堂は、マルタで最初にキリスト教徒となった聖パブリウスの館があった場所に建てられているそうです。
その他の観光地
今回は時間と天候の都合上、マルタの「青の洞窟」や地中海トップレベルの透明度である「ブルーラグーン」へ観光することは出来ませんでしたが、マルタに行ったら是非こちらも訪れてみてください。
他にもゴゾ島やマルサシュロック(毎週日曜日にマーケット開催)など、素敵な場所がたくさんありますよ。
まとめ
3泊4日でサクッと楽しむおすすめコースをご紹介しましたが、いかがでしたか?
マルタ共和国は地中海の魚介類やイタリアン料理がとても豊富な街。他の国ではなかなか手に入らない、軽やか且つ芳醇で、飲みやすいマルタワインもおすすめです。
食べ物が美味しいだけでなく、ターコイズブルーの美しい海に囲まれた街を歩くだけでパワーチャージ出てきてしまう人生で一度は行ってみたい島ですよ。
ぜひイタリアに足を運んだ足にはマルタ島にも立ち寄ってみてくださいね。