ドイツでも出来た!「テーブルスタイル茶道」の魅力【ドイツ人の反応もご紹介】

楽活をご覧のみなさま、こんにちは!

私は現在、日本から9,000km離れたドイツから100%リモートワークでライター業を中心としたフリーランスとして働いています。

ドイツに移住してからはフリーランスの利点を活かし、仕事と博物館や工場、美術館見学をしながら『楽活』へ寄稿させていただいております。

一方で、日本史が大好きな歴女という顔を持つ筆者は、2022年4月末にテーブルスタイル茶道の認定講師資格を取得!

テーブルでできる茶道をドイツに広める活動も、細々と行わせていただいています。

以前寄稿させていただいた「Japan Tag」の記事内にあったドイツの茶道具のお店に注目してくださった読者の方もいらっしゃったようですので、今回はこの場を借りて、ドイツで行っている気軽にできるテーブルスタイル茶道についてご紹介したいと思います。

コミュニケーションの一環として海外で日本文化を手軽に伝える方法が知りたい方や、茶道に敷居の高さを感じて諦めてしまっている方、テーブルスタイル茶道がどういうものか興味のある方は、是非最後までチェックしてくださいね。

テーブル茶道とは?

テーブルで行う現代的な茶道スタイルを主に「テーブル茶道」と呼びます。

テーブル茶道は、文字通り「テーブル」で楽しむ現代にアレンジされた茶道のスタイルです。

その他にも「テーブル茶道」や「テーブルスタイル茶道」「おうち茶道」などと呼ばれています。

以降では、「テーブルスタイル茶道」に統一して記載を進めます。

テーブルスタイル茶道では、自宅に畳がなくても、正座が苦手または出来ない方でも、気軽に茶道を習ったり、和文化に触れたりしたいという方の要望に応えた新しい茶道の形です。

また、以下のように独自のアレンジでも楽しめます。

  • お座敷での茶道に欠かせない掛物の代わりに禅語を写真立てに入れる
  • 自分の中で心に残った言葉を禅語の代わりに紹介する
  • 伝統的な茶道具だけでなく、洋風のボウルや自分のお気に入りのお茶碗を使用する
  • 鉄瓶やティーウォーマーを使用する
  • 和菓子ではなく、現地の洋菓子と組み合わせる
  • お洋服でもお点前OK

テーブル茶道は茶道の新しい形であり、茶の心を大切にしながらも敷居を低くし、多くの人々に和の世界を提供しています。

テーブル茶道は気軽に和文化や茶道を学びたい方はもちろん、海外に住む方にピッタリです。

筆者が所属するテーブルスタイル茶道「椿の会」について

椿の会では、土屋るみ先生を筆頭に、全国・全世界に数多くの講師が在籍しています。筆者は本名である「平塚千晴」にて在籍させていただいております。
出典:テーブルスタイル茶道 | 椿の会

数あるテーブルスタイル茶道の流派の中でも、筆者が選んだのが「椿の会」でした。

椿の会」は、2010年5月に発足した名古屋発祥のテーブルスタイル茶道の流派の1つで、代表者は株式会社ロイヤルセオリー代表取締役である、土屋るみ先生です。

椿の会」は名古屋発の14年の歴史があり、国内外で活躍する先生方が在籍しています。

椿の会」では、多くの方が気軽にお茶を学び、心の交流を図るという夢を持っており、茶教育(茶教®)を取り入れた独自のカリキュラムを提供している点が特徴です。

初心者や未経験者の方でも、テーブルスタイル茶道を通してお点前や茶道の精神が学べます。

また、日常のティータイムに茶道の教えを組み込み、実践できるプログラムのほか、後進の育成者を育てるプログラムもあります。

なぜ和文化の中でも茶道を選んだのか

さまざまな和文化がある中で、なぜ茶道なのかという疑問が生じるでしょう。

筆者が「茶道」を選んだ理由は、以下の3つからでした。

  • 日本史大好きが高じた
  • ドイツ移住後、抹茶の飲み方やワビ・サビについて尋ねられて答えられなかった恥ずかしさ
  • 茶道について手軽に学べる環境があることを知る

詳しくお話ししますね。

憧れの戦国武将たちが茶道をたしなんでいた

6年前、しまなみ海道をひとり旅した時の写真。今治城を建てた藤堂高虎は、著名な茶人であった小堀遠州の義理の子だったそうです。

筆者は戦国時代推しの日本史好き、いわゆる「歴女」です。

コーエーテクモゲームスの「戦国無双」に出会い、熱中し、その後は前田慶次が主人公のマンガ『花の慶次』や古田織部が主人公のマンガ『へうげもの』を読んだり、日本史に関する雑誌を購入する等、日本の歴史や文化・人物たちの生き様にのめり込んでいきました。

テーブルスタイル茶道を通して日本の茶道の歴史についても学びます。

例えば、戦国武将たちがこぞって茶道をしていたという話は有名でしょう。

当時の武家社会では、武士のたしなみと戦いを忘れさせてくれるための時間として茶道があったそうです。

日本史好きの歴女である筆者は、知らず知らずのうちに茶道に興味を持ち、大人になって戦国時代の関係者ゆかりの地に足を運んだり、歴史オタクの先輩たちから戦国歴史漫画をすすめられたりしているうちに、

「茶道ってかっこいいなー」

とか、

「そんなに気になるのなら、もっと早く茶道をやっとけばよかった」

などと思うようになっていきました。

抹茶の飲み方やワビ・サビについて尋ねられて答えられなかった恥ずかしさ

フリー素材より

極めつけは、夫の友人に「なぜお茶を飲むときお茶碗を回すのか」と聞いて答えられなかったこと、夫の家族に「ワビサビってどういう意味なのか」と聞かれて答えられなかったことです。

たまたま私の周囲のドイツ人が当てはまっていたからかもしれませんが、ドイツでは禅メディテーション(瞑想)や抹茶に関心がある人が多くいることがわかりました。

自身のメンタルヘルスや健康に気を遣う層がたまたま周囲に多かったのです。

そのようなタイプの方々は、茶道や抹茶、侘び寂びの精神に強い関心があります。

一方の自分は、自国の文化をナントナクでしか知らなかったという点に強烈な恥ずかしさを覚えてしまいました。

日本のモノや文化に注目している人たちが多い中、ちゃんと答えられるようになりたいと思ったのです。

ドイツに限らず、海外へ移住することは、自国の文化を語ることが多くなります。

好きだけど、説明できない「ナントナク」を終わらせたいという点、たまたま茶道に結びつくことをよく質問されていたことをきっかけに、30代後半で時間にゆとりがでてきたことから「茶道を始めてみたいな」と思うようになりました。

テーブルスタイル茶道の敷居の低さに感動した

認定講師取得に向けてのお点前やテーブルスタイル茶道の基礎的な知識は、全てオンラインで習得しました

筆者がテーブルスタイル茶道に出会ったのは、コロナ禍真っただ中の2021年。

仕事を通じて知り合った友人でもあり筆者にテーブルスタイル茶道を教授してくれた先生から、その存在を教えてもらったのが、きっかけでした。

初心者でも気軽に茶道を楽しめる「テーブルスタイル茶道」について話を聞いた時、手軽に学べないイメージが強く、生活に余裕がないと出来ないような、茶道に対するイメージがガラリと変化しました。

お友達である先生は、なんとオンラインでもそつなくテーブルスタイル茶道を教え、認定講師を輩出していました。

その姿を見て、お座敷に行かなくてもドイツからオンラインで学べる利便性に感動したのです。

最初の体験会では、当時の先生から許可を得て泡立て器と小さな振いから始めました

また当時、その方から

「まずはテーブルスタイル茶道から始めて、茶道についてもっと深く知りたい!と思ったら茶室に通うのが良いですよ」

というポンと背中を押してくれる一言をもらったことも、始めてみようと思ったきっかけでした。

茶道で大切にする掛け軸や生け花、振る舞いなどを大切にしつつも、自宅専用の茶道具や囲炉裏がなくても「テーブルスタイル茶道」なら大丈夫なんだ、という点が、ドイツ移住後の私に趣味、新しいことへのチャレンジのきっかけをくれたといっても過言ではありません。

実際に当時の私は、家に合ったお茶碗と泡立て器で人生初のお茶を点てています。

テーブル茶道に対するドイツ人の反応

今はドイツ人を中心にテーブルスタイル茶道を知ってもらおうと翻訳に奮闘中。こちらは抹茶の製造工程を翻訳しているもの

テーブルスタイル茶道と出会った筆者は、2022年4月末に認定講師資格を取得し、ドイツを中心にテーブルスタイル茶道の魅力を伝えています。

人前で体験会を開催するまでにはまだまだ準備不足であることが課題であるため、自身を以て体験会を開催すべく、まずは身近なドイツ人やドイツ在住外国人の方に対して、お点前のデモンストレーションを行わせていただいております。

実際に複数名にテーブルスタイル茶道を見ていただき、体験していただいているため、その様子を少しご紹介していきます。

「外で茶道ができるんだね!」

パワースポット「エクスターンシュタイネ(Externsteine)」での野点

2022年7月に外で野点をした時の話です。

初めて人前で自分のお点前を披露したのですが、先輩講師との定例お茶会がハイキングの人バッティング!

偶然ながらも、ドイツのパワースポットである「エクスターンシュタイネ(Externsteine)」をバックに野点をすることになりました。

野点(のだて)とは屋外でお茶を点てて楽しむスタイルで、お茶の道具を持参すればたとえ山の中でも砂浜でも楽しめます。

野点の画像

見出しで使ったコメントは、お点前を初めて外で行った時に、一緒にいたドイツ人の友人が発したひと言です。

ハイキング道中ということもあり、夫だけでなく友人カップルが近くにいたほか、行きかう人たちがギャラリーとして集まってきたのは今でもドキドキした記憶が残っています。

諸事情により、点てたお茶は自服(自分で点てたお茶を自分でいただく)でいただきましたが、この友人カップルには改めてテーブルスタイル茶道に招待したいなと思いました。

「”その”瞬間が凝縮されている!」

友人と、お子さまにテーブルスタイル茶道デモンストレーションする筆者

タイトルの言葉を発したのは、自身もメディテーション(瞑想)を行っている友人でした。

テーブルスタイル茶道のお点前を見てもらったところ、「今、ここにいる、まさにその瞬間が感じられる」という感想をいただきました。

友人には8歳になる4姉妹の末っ子がおり、その子たってのリクエストから実施することになりました。

末っ子は8歳になる元気っ子で、いつも活発に動き回るため、たまに手を付けられないことも。

そんな子が、テーブルスタイル茶道のお点前をしている時間は、すごくおとなしくなっていたのです!

さらに、お茶を点ててみたいとのことだったので、茶筅を使って一緒にお茶を点てました。

筆者はひとりっ子で、これまで子どもと接することが苦手だったのですが、テーブルスタイル茶道を通して子どもとの交流ができることも分かり、とても嬉しかったことを覚えています。

「茶道の歴史に興味がわいた!」

テーブルスタイル茶道デモンストレーションの写真です

夫婦共通の友人で2人とも教師である新婚の夫婦にお点前を披露した時のエピソードです。

実際にドイツで伝搬するために、掛け軸代わりの写真たてを用意し、茶道の四規「和敬清寂」をドイツ語に訳して説明しました。

さらに彼らは茶道の歴史を知りたいとのことで、まだまだ未熟な筆者は恥ずかしながら動揺してしまうというハプニングがありましたが、そこで活躍したのが「椿の会」の教材テキストでした。

椿の会では、独自のテキスト教材があり、その中にはお茶の歴史が簡潔に年表化されています。

教材を使用しながら茶道の歴史についてドイツ語で説明することにチャレンジできたことも、大変有意義でしたが、友人たちは「歴史を知りたかったので、面白いしより茶道に興味がわいた」という嬉しい感想をもらいました。

また、2人とも抹茶を飲むのが初めてだったとのことで、筆者自身も誰かに伝えるといういい経験になりました。

最後に

抹茶と、中近東やカフカス、中央アジアなどの地域で有名な「バクラヴァ」。筆者のお気に入りの組み合わせです

今回は、筆者がWEBライティング業とは別で取り組んでいるテーブルスタイル茶道の活動について、その一部を簡単にご紹介させていただきました。

ドイツ国内にも、茶室を構えてドイツ人の方や在独日本人の方に茶道を伝搬されている先生方が多くいるようですが、郊外に住む自分にとってお稽古しづらいと感じていた時に出合ったのがテーブルスタイル茶道でした。

「椿の会」に入らせていただいたことで日々精力的に活動されている先生方の姿、そして勉強になる発信が受け取れており、海外ドイツに住んでいても学ぶモチベーションが保たれています。

まだまだ未熟であり、テーブルスタイル茶道でも学ぶことも多いですが、ドイツでデモンストレーションを行う機会を増やし、テーブルスタイル茶道の魅力を海外でも伝搬出来たらと思っています。

テーブルスタイル茶道のおかげで、敷居が高く、自分には無理かもと思っていたお座敷での茶道にも、いつかチャレンジしてみたいと思うようになりました。

もし、この記事を読んでテーブルスタイル茶道に興味を持たれた方は、ぜひ「椿の会」のホームページや、筆者の別館ブログにも足を運んでみてください。

抹茶を立てて飲むという習慣によって、何気ない日常が、もしかすると彩りあるものに変化するかもしれませんよ。

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