楽活をご覧の皆様、こんにちは!
ドイツの名物といえば、多くの方がビールを想像することでしょう。ドイツ国内には日本で言うところの「ご当地ビール」がたくさん存在しますが、工場によっては日本と同様、工場見学可能です!
今回は筆者が愛してやまない西ドイツ・ビットブルク生まれの「Bitburger(ビットブルガー)」の工場見学に行ってきたので、レポートいたします。
この記事を読んで、ドイツ旅行やビールの選択肢にぜひ「Bitburger」を取り入れてみてください!
水より安い!?ドイツのビール
「水より安い」というのは少々オーバーかもしれませんが、実際のところ、ドイツでは水よりビールが安いと言われていました。(現在はウクライナ戦争の影響か、材料価格の高騰で高くなってしまいました)
しかし、ドイツ人にとってビールは飲料水と同じくらい身近な存在です。ドイツでは、現在各地域におよそ1,270以上の醸造所が点在し、国内だけで実に5,000種類以上のビールが販売されているのだそうです。
ドイツビールの詳しい歴史については、筆者が以前執筆した過去の記事を参照ください。
「ビットブルガー」とは?
今回ご紹介するビットブルガーは、ドイツのラインラント=プファルツ州にある小さな街・ビットブルク発祥のビール。
町はこぢんまりとしたカワイイ場所で、大変コンパクト!
そんなビッドブルクに拠点を置くビットブルガーは1817年に誕生した家族経営発端のビールブランドで、7世代・200年以上の歴史を誇っています。
ビットブルクに醸造所を築いたのは、初代経営者となったヨハン・ペーター・ヴァレンボーン氏。以降は。彼の娘が嫁いだサイモン家(ドイツ語だとザイモン)が経営を引き継いでいくことになったそうです。
地域住民との強い繋がり
ビットブルガー醸造所は、日本で言うところの地域に根差した地元企業と言って良いでしょう。ビッドブルクとともに200年以上も歩み続けた歴史があるんです。地元企業ならではのミッションとしてビットブルクおよび地域住民の雇用を創出してきた歴史があります。
ちなみに、ドイツではビットブルガー社のみならず、地域に根差した地元企業や家族経営企業・個人事業者が多いのが特徴です。ドイツには共同体というコミュニティも多数存在しているという点ともつながりますので、地域密着型企業の典型的な事例と捉えても不思議ではありませんね。
ビットブルガー社が買収したその他のビール
ビットブルガー社はビール「ビットブルガー」を製造していますが、90年代以降は以下のビール醸造所も傘下に収めています。
・Koestritzer Erbschenke
・Wernesgruener Pils
・Duisburg Koenig Brauerei
・Lichter
もしこれらの銘柄をお店で見かけた場合は「ビットブルガー社と関連があるビールなんだなぁ」などのようにぜひ思いを馳せてみてください。
ビットブルガービール工場見学のオススメポイント3つ
ビットブルガー社では工場見学ができる施設が備わっています。1回あたり30名までのグループガイドツアーが60分で催行され、ドイツ国内のみならず海外からもビールファンが駆け付けるほど!
筆者が見学した際も海外のお客さんと思しきグループがいらっしゃり、適宜細かな説明は同行者による英語翻訳をされていましたよ。
ビットブルガービール工場見学の内容は大満足で全ておすすめしたいのですが、「楽活」ではポイントを3つに絞ってご紹介します。
日本語ガイドはないけれど、目で見てわかるビール造り
前述でもちょっと触れましたが、ガイドは全てドイツ語です。
ドイツ語が理解できたり、ドイツ語から英語翻訳してくれる同行者やアシスタントがいたりすれば多少は楽かもしれませんが、多くの場合はそういきませんよね。
ですが、安心してください。
各所で画像や模型・ビデオを用いて案内してくれるので言語がわからなくても意図していることは大体わかります。
特に筆者が驚いたのは、ビールの原料のひとつであるホンモノのホップを見せてもらったこと!
ビール工場見学でもなかなかお目にかかることが難しいホンモノのホップを見せてもらったことで、より深く勉強になりました。
工場見学後は、生ビールがゆっくり味わえる大きなラウンジで休憩!
工場見学とセットになっているのが、キレイなラウンジでのフレッシュなビールの試飲です!
ビットブルガーがどのように製造されているかだけでなく、素材へのこだわりを学んだ後にいただくビールは最高です!
ただビールを飲むだけではなく、プレッツェルと呼ばれるパンもセットになっているので小腹も満たせますよ。
工場見学の余韻は、街の提携ビヤホールで!
実は、ビットブルガー醸造所の見学チケットは、ビットブルクの街中で使えるビール無料プレゼント券がセットになった料金なんです!ビール工場見学とセットでチケットに指定された提携ビヤホールやレストランを回れば、まる1日ビットブルクの街を楽しむことができます。
事前に見どころを知らなくても、ビールの名産地・ビットブルクを丸一日堪能できる優れた仕掛けですよね。
工場見学にビールを無料で試飲できるだけでもお得感があるのに、街中のレストランでもビール引換できるなんて、あまりにも太っ腹なサービスにドイツ人とともに驚きました。
街の人々と一緒に豊かになろうと、創業以来、常に地元へと貢献し続けているビットブルガー社の献身的な姿勢に、ちょっと感動してしまいました。
筆者おすすめは工場隣のビヤホール
ちなみに、ビットブルガー工場見学後に行けるビヤホールやレストランの中でも特におすすめなのが「Zum Saimonbrau(ツム・ザイモンブロイ)」です。
この記事をここまでご覧頂いた方はスペルを見てピンときたかもしれません。なんと、「Zum Saimonbrau」は ビットブルガー社を代々経営してきたザイモン家を端に発したビヤホールです!
店内ではビットブルガー社がビットブルクの街とともに歩んできている歴史が垣間見られるので、工場見学後に足を運ぶとなんだかジンとくるものがありました。工場のすぐ隣という抜群の立地もあって、ビットブルクの中でも最も人気のある居酒屋として紹介されています。
チケット有無関係なく、一度は訪れたいビヤホールですよ!
お土産で買うべき!ビットブルガークロニクル
また、ビットブルガー工場見学のチケット料金の中には、お土産屋さん割引チケットも入っており、お土産が安く入手できるんです。
もちろんビールを購入しても良いのですが、工場見学後のお土産にぜひ「ビットブルガー醸造所・クロニクル(Chronik der Bitburger Brauerei)」をおすすめします!
「ビットブルガー醸造所・クロニクル」と称するだけあり、中身はビットブルガー社の200年に上位に渡るあゆみが記されています。
ドイツ語で書かれているため読めないという問題があるかもしれませんが、安心してください。
最近はスマホでの翻訳も精度が高くなりつつあるので、ドイツ語がわからなくてもカメラ翻訳を使えば何が書いてあるのかのおおよその概要がわかりますよ!
見学だけではわからなかった濃い歴史がわかるのであなたもビットブルガーファンになるかも!?
なお、「ビットブルガー醸造所・クロニクル」はビットブルガー社が誕生した1817年~2017年までの記録が記されています。
もしかすると今後、クロニクルの改訂版が出るかもしれません!
まとめ
今回はドイツのラインラント=プファルツ州ビットブルクに拠点を置くビットブルガーの工場見学についてご紹介しました。
200年以上にわたって最高品質のビールへの徹底的なこだわりを追求するビットブルガー社。
ただ美味しいビールが造られている街というだけでなく、地元ビットブルクに根付いたことで町と企業がともに成長し協力し合う共同体という構図を私たちに教えてくれるでしょう。
コロナ規制も落ち着き始めていますので、ドイツに渡航予定がある方はぜひビットブルクとビットブルガー工場見学も行き先候補に入れてみてくださいね!
「ビットブルガー工場見学」基本情報
工場名称:Bitburger Brewery Group GmbH (Bitburger Erlebniswelt)
営業時間:
夏季
火曜日~金曜日:午前10時から午後5時まで
※ガイドツアーは午前10時から午後3時まで
土曜日:午前10時から午後6時まで
※ガイドツアーは午前10時から午後4時まで
日曜日:午前11時から午後4時30分まで
※ガイドツアーは午前11時から午後3時まで
定休日:月曜日、その他ドイツの祝日
冬季
火曜日~金曜日:午前11時から午後5時まで
※ガイドツアーは午前11時から午後3時まで
土曜日:午前11時から午後4時まで
※ガイドツアーは午前11時から午後4時まで
定休日:月曜日、日曜日、その他ドイツの祝日
所在地: Römermauer 3, 54634 Bitburg
入場料:大人9ユーロ、子ども(12歳まで)無料、12歳~15歳まで4ユーロ、生徒、学生、研修生、障害者、公務員および兵役者(16歳から): €7
公式HP:https://www.bitburger.de/familienbrauerei/erlebniswelt/