「楽活」をご覧のみなさま、こんにちは!
私は現在、日本から9,000km離れたドイツから100%リモートワークでライター業を中心としたフリーランスとして働いています。
今回、急に日本への一時帰国が決定したため「今がチャンス!」とばかりに、Webライターの仕事と観光をどちらも楽しんでおります。
今回は埼玉県に住む友人と、時香るまち・川越を散策してきましたので、海外ドイツに住む日本人目線で感じた内容をハイライトとしてお届けしたいと思います。
小江戸・川越の概要
川越は東京都心から30km圏内に位置し、歴史ある「蔵造りの町並み」や「時の鐘」、「菓子屋横丁」などで知られている、埼玉県内の観光スポットの1つです。
1457年に太田道真・道灌父子によって築城された河越城をきっかけに、川越は武蔵国の代表的な城下町へと発展しました。
明治時代には穀物や織物、たんすなどを主な特産品とし、埼玉県で一番の商業都市へと成長。
1922年には埼玉県で最初の市制を施行し、2022年には市制100周年を迎えました。
このように中世から現在に至るまで脈々と刻まれた歴史から、川越は単なる街を超え、今も多くの観光客を魅了しています。
特産品はお芋とお茶
町を歩くと、サツマイモを使った料理やスイーツ、お茶を活用したお菓子や緑茶、抹茶などが目に入りますよ。
食といえば、旅先でチェックしておきたい内容の1つですよね!
川越の特産品といえば、サツマイモとお茶が有名です。
小江戸・川越街歩きハイライト
川越は、ノスタルジックな景観と現代の融合が楽しめる街です。ここからは、実際に川越を訪問した筆者が「小江戸・川越街歩きハイライト」という形で、『楽活』をご覧いただている皆さまに、写真を交えてご紹介します。
一時帰国者という新しい視点での川越観光レポートをぜひお楽しみください。
池袋から最短30分で川越に行ける利便性に驚く
東武東上線の「川越急行」を利用すれば、池袋からわずか30分で川越に到着できる点に驚きました。
「川越急行」では追加の特急料金も発生しないため、運賃さえ支払えば2駅足らずで川越駅に到着できるため、日帰り旅行にも最適です。
我が家には自家用車があるため、観光地へ行く際には車の利用が一般的なので、この手軽さは考えられません。
またドイツでは電車は遅延するものという認識があるため、電車の利用は常に慎重です。今回のドイツ出国時に利用したICE(ドイツ版新幹線)も、遅延やルート変更を考慮して空港に
3時間前に到着する計算でチケットを予約しました。
ドイツ移住前は日本の電車の遅延が少ないことや定時運行をしてくれることは「当たり前」と思っていましたが、今回あらためて、日本の鉄道は時間通りに運行し、遅延も少ないことに感謝の気持ちが湧きました。
川越に行くならフリーパスの利用が便利すぎる!
川越への旅には東武東上線沿線で発行している「小江戸・川越フリーパス」が便利でした!
川越へ日帰り旅行を決めた際、筆者は職業病(元旅行会社営業員)かもしれませんが、真っ先にフリーパスの有無を調べました。
結果、東武東上線で発行している「小江戸・川越フリーパス」を選択!
「小江戸・川越フリーパス」は、川越駅や川越市駅までの往復割引運賃に加え、小江戸名所めぐりバス全線と東武バス指定区間の1日乗車券が含まれるお得なクーポンで、当日はとても重宝しました。
ちなみに西武鉄道でも「小江戸・川越フリークーポン」というフリーパスが発売されているので、自身の使用する私鉄路線で発売されているフリーパスを購入するとよいでしょう。
大通りに突如現れるノスタルジックな街並み
川越の中央通りと仲町エリアは、江戸から平成に至る四つの時代の情緒が色濃く残るノスタルジックな街並みが観れます。
蔵造りの街並みは、1893年の「川越大火」で街の3分の1が焼失した際に蔵造りの建物だけが残りました。
防火性の高さが認識されて以降、商店主らにより蔵造りが積極的に採用されたという歴史があります。
その結果、現在の蔵造りの風情ある街並みが形成されたのです。
ちなみに1999年には、その価値が認められ、重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
古民家を活用した定食屋さんでお昼
一時帰国で日本食に飢えた筆者は、友人の提案で和御膳を提供する古民家を活用した定食屋「浪漫茶房 右門」さんを訪れました。
店内は昔ながらの日本家屋で、靴を脱いで床の間や襖がある空間で食事を楽しめます。
この店の御膳は3種類あり、価格に応じておかずが増減するようでした。
川越の名産であるサツマイモを使用したおこわが味わえる御膳は、特におすすめです。
今回筆者たちは11時半頃に店に入れたため、スムーズに食事できましたが、出るころにはすでに長蛇の列が!
この人気ぶりが、そのお店の魅力を物語っているといえます。
食べ歩き用にお腹に余裕を持たせておこう
川越の魅力は、定食屋の美味しい料理だけでなく、町中の小さな屋台やお店で味わえる様々なごちそうにもあります。
川越には屋台系の食べ歩きができるスポットが多く、ガッツリ食べ過ぎるとその楽しみを逃してしまう可能性があります。
川越でのお昼でレストランに入店する際は、腹7分目に抑えるのが賢い選択です!
しあわせをタイで釣る!?川越氷川神社
川越の神社仏閣の中でも、特に注目すべきは「川越氷川神社」です。
関東特有の精緻な「江戸彫り」が施された川越氷川神社は「川越氷川祭の山車行事」として国の重要無形民俗文化財に指定されています。
しかし私たちが特に興味を持ったのは、神社内で楽しめる1回300円(2023年11月時点)のユニークなおみくじでした。
なんと釣竿を使ってタイの人形を釣り上げて、おみくじをゲットするんです!
釣り上げたタイの人形の中におみくじがあるという、未だかつて見たことがない変化球のおみくじでした。
釣り上げたタイは持ち帰れますので、訪問者にとっては楽しい記念になりますし、川越のお土産にもぴったりです。
小中学生・外国人殺到!菓子屋横丁
川越の菓子屋横丁は、小中学生や外国人観光客を中心に多くの人で賑わっていました。
四角い通りを囲むように並ぶのはおばあちゃんが運営するお団子屋さんや、巨大麩菓子など懐かしの駄菓子屋さんが並ぶ、素朴ながらも昔ながらの味を伝える菓子作りの店々です。
昭和初期には70軒以上が軒を連ねていました。現在は店舗数は減ってしまったものの、その人情味あふれる横丁の情緒は今も残っています。
私はここで、のど飴を購入しました。お店の方によると、のど飴は薬草の煮出しから飴への加工まで、全て自社で行っているそうです。
ドイツ人にも好評のようで、お土産に購入したところドイツで買うのど飴とは異なるおいしさとのことでした。
こういったユニークな商品があるからこそ、菓子屋横丁は国籍や老若男女問わず、多くの人々の心を掴んで離さないのでしょう。
「抹茶あらた」は茶道ファンや抹茶・お茶好きにオススメ
菓子屋横丁で茶道ファンや抹茶・お茶好きに特にオススメなのが、「抹茶あらた」さんです。
2023年11月3日に新しくオープンした「抹茶あらた」さんでは、地元狭山茶を使った抹茶をはじめ、さまざまなお茶やスイーツが味わえます。
多くのお店が薄茶のみを提供する中、「抹茶あらた」さんでは薄茶よりも2〜3倍濃い、「濃茶」もメニューにある珍しいお店というのが個人的な印象でした。
またデザートと抹茶を同時に提供するのが一般的な中で、「抹茶あらた」は茶道のお作法に則り、お抹茶を提供する前に先にお茶菓子(落雁)を渡してくれました。
この細やかな配慮は茶道の心を感じさせており、茶道を学ぶ筆者も、おもてなしの心に感動してしまいました。
簡単ながらも真の抹茶の提供方法の一部を垣間見れるため、海外の方と一緒に訪れるのもおすすめです。
初!「時の鐘」が鳴るのを見た
川越観光のハイライトといえば、蔵造りの町並みを背に高くそびえる「時の鐘」。
小江戸・川越の象徴として、暮らしに欠かせない「時」を長年にわたり告げ続けてきました。
度重なる火災で何度も焼失し、今見ることができるのは実は4代目の姿。
1日4回(午前6時、正午、午後3時、午後6時)の鐘の音は、自動鐘打機によって行われます。
鐘が鳴る時間には多くの人々が殺到し、その瞬間をビデオに収めようとする姿が印象的です。
私たちもこの瞬間を見届けるために足を運びました。実際に鐘の音を聞く瞬間は、やはりビデオ撮影をしたくなるほど。
この歴史ある鐘の音は、川越の時間を刻み、これからも訪れる人々に特別な記憶を与えてくれるでしょう。
着物で歩いてみたかった……かも
川越の街並みには「着物姿で歩いてみたい」と思わせる、そんな雰囲気があります。
街中にはレンタル着物屋さんが点在しており、和服姿で街歩きを楽しむ女性たちの姿が見れます。
彼女たちの着物スタイルは多様で、伝統的なスタイルから、ブーツを合わせた現代風アレンジまでさまざま。
さらに女性だけでなく男性の着物姿や外国人観光客が着物を楽しむ姿も見られます。
もしレンタル着物のことを知っていたら、間違いなくこの街を着物で歩いてみたかったです。
着物で歩くことができたら、また違った川越の魅力を感じることができたかもしれません。
結局ドイツで着用するための着物をリサイクルショップで着物を購入しましたが、次回訪れる際には、ぜひ着物で川越の街を散策してみたいです。
【初めての方・外国の方・一時帰国者向け】川越観光の際に気を付けてほしいポイント
川越観光は楽しい体験が満載ですが、初めて訪れる方や外国の方、一時帰国者には特に注意してほしいポイントがあります。
ここでは、川越での滞在をより快適で安心なものにするためのポイントをご紹介します。
ご紹介するポイントを頭に入れておけば、川越の街歩きをストレスフリーで存分に楽しめるでしょう。
「小江戸・川越フリーパス」の案内が入手困難
小江戸・川越フリーパスのパンフレットを得るのは意外に難しいと感じました。
私自身「小江戸・川越フリーパス」を購入した東武東上線池袋駅と、到着後の川越駅で駅員さんに確認しましたが、フリーパスに関するパンフレットを入手できませんでした。
つまり「小江戸・川越フリーパス」に関する情報は、インターネット上のものに頼ることになります。
実際「小江戸・川越フリーパス」の特典を帰宅後に調べたところ、特典は2023年11月時点では「調整中」とのことでした。
どのくらいお得なのかどうかを知るためには、東武鉄道のWebサイトを確認したうえで、交通費とバス代を自分で計算して、「小江戸・川越フリーパス」の購入が必要かどうかを検討することをオススメします。
川越を観光地として訪れる際は少々不便かもしれませんが、旅行前に細かな情報収集を行えば、スムーズな旅行が可能です。
クレジットカードが使えないお店多数
仲町周辺の店舗を除き、多くの店舗でクレジットカードといった電子決済が利用できませんでした。
特に菓子屋横丁や屋台系のお店では、現金が必要になりますので、普段あまり現金を持ち歩かない方にとっては、特に注意が必要です。
川越に行く際は少量の現金(特に小銭や小さいお札)を持っていると便利です。
また普段QR決済を使用している方も同様に、現金の準備をしておくことをオススメします。
この点に注意しておけば、川越での観光がさらに快適になるはずです。
ながら歩きがマジで危険!
川越観光の際に特に注意してほしいのが「ながら歩き」です。「ながら歩き」とはその名の通り何かをしながら道を歩くことで、「スマホのながら歩き」については電車や駅のアナウンスでも注意を呼び掛けていますので、なじみがあるでしょう。
地図上ではわかりにくいですが、小江戸・川越のメイン通り2車線は、バス路線にもなっており、車の往来が非常に頻繁です。
スマートフォンを操作しながらの歩行や、美しい景色に見とれて周囲に注意を払わないと、事故につながる恐れがあります。
以前ご紹介した、人がバス通りを歩くミュンスターと似た街並みなのが印象的でしたので、改めて周囲に注意を払うことの大切さを感じました。
安全な観光を楽しむためにも、周囲の状況に意識を向けながら歩くことを心がけましょう!
まとめ
今回はドイツから日本に一時帰国した筆者が訪れた小江戸・川越について主観満載でご紹介しました。
川越は、小江戸の情緒あふれる町並みと現代が融合した魅力的な観光地です。
都心からのアクセスも良く、蔵造りの街並みや時の鐘、菓子屋横丁など、歴史と伝統を感じられるスポットが満載でした。
筆者たちが訪問した際にも、アジア系や欧米系の観光客の方を多く見受けましたので、着実に都心から行ける観光スポットとしての地位を築き始めている印象でした。
今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ小江戸・川越で思い出深い1日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
各種情報
「小江戸・川越」情報(公益社団法人 小江戸川越観光協会)
住所:川越市松江町2-1-8
電話番号:049-227-9496
公式サイト:https://koedo.or.jp/
アクセス:東武東上線池袋駅から川越駅:川越急行または急行電車で約30分
西武新宿駅から川越駅:特急小江戸号 約45分、急行 約60分
川越駅からバスで約7分「一番街」バス停下車すぐ
「浪漫茶房 右門」情報
住所:埼玉県川越市幸町1-6
電話番号:049-225-6001
営業時間:11:00~17:00(ラストオーダー16:00)
定休日:年末年始
公式サイト:https://www.imokoi.com/sabo/sabo.html
アクセス:「蔵の町」バス停下車 徒歩約1分
「川越氷川神社」情報
住所:埼玉県川越市宮下町2-11-3
電話番号:049-224-0589(川越氷川神社 社務所)
ご祈祷受付時間:9:00~17:00(毎日)
定休日:年末年始
公式サイト:https://www.kawagoehikawa.jp/
アクセス:「川越駅」より東武バス・1番乗場「喜多町」バス停下車徒歩約5分
「川越駅」より東武バス・7番乗場「川越氷川神社」バス停下車徒歩すぐ
「川越駅」西口より小江戸巡回バス「氷川神社前」バス停下車徒歩すぐ
「抹茶あらた」情報
住所:埼玉県川越市元町2-9-19(菓子屋横丁内)
電話:049-298-7500
営業時間:10:00~16:00
公式サイト:https://www.instagram.com/arata_kawagoe/
アクセス:「川越駅」より徒歩約30分
「川越駅」よりバス約15分